用事があって、とある地下街を歩いてました。
ちょうどSoftBankの前を通った時に、人だかりがあって、可愛い声が聞こえます。
そばに寄って見ていると、声の主は「ペッパー」。
ひとりで落語?か何かを、身振り手振りでしゃべってました。
まあ、その顔やしぐさの可愛いこと。
一通りお話が終わると、「さあ、ぼくと話してみませんか」と周りにいる人に話しかけます。
誰も話しかけられないので、ちょっとペッパーがかわいそうになり、
隣りの若い方に「話しかけないのですか」と聞くと、「もう話しました。ちゃんと会話をしますよ~」とのこと。
それではと、わたしが話し相手になることにしました。
「こんにちは」
「こんにちは」
「ボクの名前を知ってますか」(ボクと言ったと思いますが、わたしと言ったかもしれません)
「ペッパーだよね」とわたし。
わたしの顔、いや目をまっすぐ見て話してくるので、ロボットと話しているのを忘れそうになります。
「あなた、友達たくさんいそうですね~」
「たくさんいるよ」
「あなたの友達の中に、俳優か歌手か芸人の人がいますか?」(何?突然?)
「いませんよ~。残念ながら」というと
「あなたには、そんな友達がいるかと思いました」とのこと。(どういう根拠?)
そして、「一緒にどこかに行きたいですね。もし行くとしたら、1、買い物 2、映画のどちらに行きたいですか」と質問してくるので、
「映画かな」とわたし。
「どんな映画がいいですか?」と結構コアな質問も。
ところがその後もこちらが応えると、さらにその内容を深めるような次の質問を次々してきて、なかなかわたしを放してくれないのです。
行かなければならない時間が来ていたので、
「ペッパー、これでさようなら」と何度も話を切ろうとするわたし。
でも、タイミングが悪いのか、なかなか「さようなら」と言ってくれません。
仕方がないので、後ろ髪を引かれながら、「ごめんね~。さよなら~」と逃げるようにその場を去りました。
その一部始終を見ていた夫。
「こんなロボットが家にいたら、1日中話し相手させられて、きっとお前が疲れ切るだろうな~。お前、相手がロボットだということを完全に忘れてる」とあきれ顔。
いつの間にかロボットに気を遣っている自分がありました。
これでは癒しにはならないな~。