渡良瀬川と渡良瀬遊水池(フリー画像使用)
水には記憶があるって知っていた?
水はさまざまな情報を記憶しているんだそうだ
科学的に実証されているわけではないが
本気で信じている人が結構いるらしい
川には大量の水が流れているが
もともと水滴の寄り集まった集合体だ
一粒の水滴が岩肌からポトリとこぼれ
沢を伝って支流から大河へ流れ込むわけだ
水よ かつてこの川を通ったことを覚えているか
山襞を縫って勢いづいた仲間たちが
あなたと一緒になって川を流れ下り
行く手にある堤防に激しく体当たりした記憶を
越水した先鋒をわれ先に追いかけて
弱った土手をいっせいに切り崩した過去も・・・・
上流から連れてきた土石とともに
あなたは濁流となって市街地に流れ込んだのだ
その時の身震いするような緊迫感を
いまも粒子の内側に記憶していますか
水の記憶とはそういうことではないのですか
生まれた場所によって記憶は左右されますか
たとえば湧き水のおいしさを称えられた記憶と
堤防を越えて命を飲み込んだ記憶とには
あきらかな違いがあるのでしょうか
水の記憶を信じるぼくにもその点がわからない
上流で生まれたサケは川の匂いを記憶していて
海に下った後やがて故郷の川をさかのぼる
それはそれで感動的な話だが
水の記憶とは別物で混乱を招くばかりだ
水よ 水の記憶よ
昆虫も小動物もあなたとは苦楽を共にしてきた
山の木々も川辺の草もあなたの生き方に従ってきた
ただ 繰り返し人を襲う粒子はご免被りたいのだが
参考=『水は情報を記憶する』(http://water-memory.jp/)
しかし、江戸時代の物語などを読むと、”水の記憶”の通りに、結構、昔から同じ様な場所で同じ様に、氾濫を繰り返しています。
私の故郷の熊本は、台風の通り道で、昔から水害を繰り返しており、最近は堤防の整備などで、むしろ、昔に比べると災害が減っている気もします。
更に、沖縄には、今回の千葉クラスの台風は何回も来ていますが、それほど大きな被害にはなっていません。
たまたま、これまで、台風の通り道でなかった千葉なので、大きな被害になった気がします。
災害列島に生まれた日本人の宿命として、ダム放流のタイミングの検討や、新たな”水の記憶”を教訓にした避難方法などに知恵を絞っていくしかないのでしょうね。
また、激しい雨が降っていますね。
関東・上信越。東北は15号、19号と立て続けに被害を受けましたが、これまでの対策では食い止められない規模の雨量だったようですね。
その点、以前から強烈な台風被害に見舞われていた九州や沖縄は、日ごろから備えがしっかりしているのでしょうね。
繰り返し襲来するスーパー台風の合間を縫って、堤防をどこまで強化できるか。
時間がかかることなので、まずは早めに避難する意識を持つしかなさそうです。