さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

蔵王味噌ソフト麺 山形蕎麦紀行1

2011年06月02日 | 東北シリーズ



  山形は『蝉しぐれ』の里である。水田の広がる平野と遠くの山並み…。しかし出張で東京から新幹線を使いあっさりついてみれば、高層ビルはあるわ、フツーの駅前なのであった。あたり前である。

 とりあえずそこからバスで40分ほどの蔵王温泉に入りにゆくことにした。こちらは流石に山奥であった。山形駅前はにぎやかでも、車で10分も走れば古い田舎である。バスはすぐに急な山を登っていった。

 着けばまずは昼メシである。閑散としている典型的な温泉街を歩き、「はしもと食堂」に入る。昭和初期を思わせる、なつかしい作りだ。夜はなんといってもこの地方の名物である蕎麦と決めているので、「味自慢」という味噌ラーメンを注文する。待っている間に聞こえてくる地元民の言葉は、ほとんど理解できない方言だ。東北の山奥に来たのだなあ、と実感。

 さてこの店の看板の味噌ラーメンが出てくれば、ふんだんに盛られた野菜の見栄えがいい。スープも悪くない。しかし麺が…。赤ん坊でも食べられるようなやわらかさ。なんぢゃいー!コレワ悲しひ。完食するのがお仕事になってしまったw エゲレスの、入れ歯がなくても食べられるソフトパスタを思い出した。これは完全にカルチュラル・ギャップである。高速移動のために麻痺していた距離感が、ここで初めて実感された。ここはつい数十年前までは、「秘境」と呼ばれる山奥の僻地だったのである…。