この日は男鹿半島をぶらついてみることに。電車に「なまはげ」だw(゚益゚)w
秋田から男鹿まで電車で行き、そこからは南の海岸全沿いにバスに乗ります。
一番はずれの岬にも惹かれましたけれど、車でないと行けないようですw
男鹿駅からバスに乗って終点まで行けば、「赤神神社」と「ゴジラ岩」という、
いちおう観光スポットらしいところに行けるらしい。しかし秋田からの電車が
少なく、男鹿駅からのバスはさらに少ないため、日帰りをするとなると、10時頃に
秋田を出て、3時過ぎにあちらを出て夕刻に帰ってくるという、一日に一度の
チャンスしかないらしい。
というわけで、とにかく電車に乗り込んだ。男鹿の駅前や、そこからバスに乗って
終点まで行っても店など何もないから、秋田で昼飯などを用意してゆくべし、と
観光案内のHPに載っていたので、秋田駅でベントーを買ってゆく。なかなか親切な
案内である^^
この路線では、すべての駅の表示がなまはげらしい。なんか凄まじいなー。
男鹿に到着しても、「ようこそ!なまはげ」である。
駅舎のなかにもなまはげだ。
駅前だってなまはげだ。
なまはげはあちこちにいるが、駅前には何もない。「社民党男鹿総支部」の寂れた
看板はあったが。そういえばどこぞの田舎で、朽ちかけた「新進党」の看板があった
なあ。早く秋田のレトロ博物館に持ってゆくべきだろう。
やはりベントーを買っておいてよかったな。八郎潟に行ったときのように、突然
寿司屋があったりということもなさそうだ。
おお!「ホテル諸井」! …MOROIです。BOROIではありません。
この雰囲気、小諸にあった「小諸ロイヤルホテル」を超えるものがあるなー。
やってるのか…?
やっているとは思えんな。
しかーし、帰ってきたいま、ネットで調べてみると営業中らしひ!
一件だけあった口コミを見ると、これだけの大きさなのに「家族経営」だって?!
いまどきHPもなく、予約は直接の電話のみ。うまくいけば幽霊に会えるかもしれない
ね。うんにゃ、なまはげが出てくるとか?
「秋田料理 ちゃわん屋」。2階にあり、右手の入口を見て下さい。いかにも
郷土料理、地酒が揃っているという感じでしょう~(=゚益゚):;*.’:;
幸い空いておりました。てか、入ったときには俺ひとり^^;
ま、誰がいようがいまいが、とにかく酒を飲む!
こちら「新政の傑作!!純米大吟醸無濾過 手に入りにくい」ときたもんだ。
旨い! 旨くなかったら、この小さなグラスで2150円わ~~~!
続けて「喜久水」、「飛良泉」、「刈穂」と値段を考えずに飲む飲む飲む!
何せあまり出回ってない純米吟醸だのなんだのが揃っているんだよ!
他に客もいないので、店のおばさま(女将さんではなかったような)から秋田の
町の様子など、いろいろと情報を仕入れる。飲み屋の店員は、地元の情報・歴史に
大変詳しいことが多いのである。
「ところで何が目的で秋田旅行に?」と聞かれ、「酒を飲みにですよ!」と答える。
比内地鶏の肉じゃがである。初めて注文した人は、誰もが「おお!」と感動する。
ちなみに私のあとに入ってきた家族も言ってました^^
こんなんひとりで食べると、あとは何も食べられなくなります。しかたなく、
このあとは「男鹿・北浦のみ生息する」という海藻「くろも」だけを食べたのでした。
飲み過ぎたので、この日は2軒目のバーに行けず。。。
イザベラ・バード、結婚式に招待される
バードは久保田に滞在中、泊まっていた宿屋で結婚式があり、参列するように招かれます。彼女は着物を着せてもらって、珍しい体験をすることになります。通訳のイトウは呼ばれなかったのでぷりぷり^^;
祝宴が始まると、お膳に乗せられた様々な料理が出されます。そして花嫁の手を引いてきた二人の女の子が、酒の入った三つのカップ(盃のことでしょう)をお盆に乗せて回します。客たちは「福の神」が底に出てくるまで飲み干すことになっている(盃の底にお多福の絵が書いてあるのでしょう)。
花嫁花婿が出て行って、違うドレスに着替えて出てきます(お色直しでしょう)。そして古い漆塗りのお盆が出てきて、三つの酒のカップ(盃)が乗せられており、花婿花嫁、それぞれの両親が三度飲んで、また盃を渡して三度飲んで…。
みなさんおわかりでしょう。「三々九度」です。チョッチョッと口をつけて、小さな盃をあけているのです。でもバードの表現を読んでいると、花嫁も含め、全員が「カップ」に入れた酒を何度も何度も「飲み干している」と書いてあります。さらに宴会は延々と酒の席であり、飲むことが「結婚の儀」をなしていると書いてあります。
日本人は、老若男女を問わず、よほどの酒豪ぞろいなのだと思われちゃいますよねー。
「秋田民俗芸能伝承館」という堅苦しい名前の施設は、後ろの近代的な建物です。
入るとこのように祭りで使う「竿燈」が展示されており、そのために高い建物を
作ったんだね、とわかります。ま、2~3分見ておしまいですけれど…。
上階に行くと、また別の展示品があります。しかし見事にやる気ないですな。。。
太鼓は「あまり強く叩くな」なんて書いてあったような。
これもイマイチだなー。正面のビデオは、祭りの様子などを紹介するもので、25分と
書かれておりました。だいたいどんなものでも全部見る私ですが、これはどうも
最後まで見られませんでした。
「伝承館」をあっさり見終わると、係員の人が「こちらもご覧ください」と隣の建物へ
誘導。最初の画像の手前にある「旧金子家住宅」です。有形文化財だそうで、こちらの
ほうがずっと見る価値がありました。
ほら、すごいでしょ^^
裏手にある蔵にも入れました。素晴らしい造りで、よほどの豪商だったのでしょう。
イザベラ・バード、秋田のお祭りを見物する
バードが久保田を通過したのは7月下旬。ちょうどお祭りを見物することができました。通りは人であふれ、何百人もの子供たちが歩いたり抱えられたり、着物を着て髪には飾りがつけられて、居並ぶ屋台の玩具やお菓子を買ってもらっています。右手は水田が緑の海原のように広がり、左手はトルコ石を溶かしたような青緑色の海、それらの緑の中で久保田の街の灰色の屋根がコントラストになっている。南には深い紫がかった青の太平山がそびえ立つ。夏の太陽は燦々と降りそそぎ、素晴らしい一日です。ようやく梅雨明けだったのでしょうね。
そのなかで、遠くのほうに何か高く突き出した物が見えます。巨大な黒い5本の指のような?枝が何かに黒く覆われた木のような??何に似ているとも知れない、ミステリーです。
目の前では汚い羊や痩せた豚が見世物になっています。珍しいのです。2銭で首から上だけの女を見せる小屋もあります。インチキ見え見えでも、お祭りでは見たくなっちゃうんでしょう。
ここには3万2千人もの群衆がいてバードは圧倒されますが、安全管理に25人の警官だけで十分だということに驚いています。日本の治安は昔からよかったのですねェ。
さて一番混んでいるところに行くと、二台の「祭りカー」がそびえ立っていました。先ほどのミステリーの正体です。バードはその神を祀る「カー」の構造を詳しく描写し、稚拙な造りだと思っております。乗っている人たちは「魔性のような」楽器を奏で、それは「地獄のような不協和音」で、「悪魔を退治する者というよりは、悪魔を思わせるようなものだった」とまで言っています。神道の音楽って、そんな印象でしょうね~^^;
川反を歩いていたら、「レトロ博物館」がありました。入場無料です。
個人的な趣味で運営?
入ってみると、展示品がぎっしりですごいです。
インベーダー・ゲームもありますね。
上の段、左から2番目は誰だかわかりますか? 鶴太郎だよねー!
「ソノシート」、ビニール製のレコード?よくとってありましたねー。
「流星号、応答せよ!」 こういうのって、マニアの間ではすごい値段になって
たりするんじゃないですか?
星飛雄馬の顔。「柔道一直線」って、川崎のぼるだったのですかー。
牛乳の木箱も、みんな朽ちてなくなっていったところ、こうやって保管している
のもあるのですなあ。
駄菓子屋の光景ですね。経済が回ると、こういうものがなくなると。。。
ブラウン管のテレビでは、「仮面ライダー」をやっておりました。DVDと連結
させているのかしら。それにしても、よく映っているよねえー!
この広大な干拓地、八郎潟は、戦後の食糧増産計画によって、琵琶湖に次ぐ日本
第二の広さを持つ湖が水を抜かれ、ご覧の通りの水田となりました。全国から
公募して入植者が集まり、全体の事業が始まったのは1977年だそうです。しかし
そのあとすぐに減反政策がとられ、「米あまり」になってしまうのです。
しかも1983年の大地震で、水門やら堤防やらパイプなどが破損して、土地の液状化も
起こるという始末。人災、天災に翻弄される歴史なのです。
こんな案内板がありました。右下の地図では、私のいるところが赤い印の部分です。
たんぽぽ♪
歩いて行ったら、いつまでも何もなさそう。というわけで帰るか…。
外来種の魚が増えて、ブラックバスがいると、呑み屋の女将が教えてくれました。
デッカイので釣るには迫力があるかもしれませんが、まずくて食えないので釣ったら
放すそうです。
さてまた長い長い道のりです。
なんと、通り沿いに寿司屋があいていました。行きには閉まっていて気がつかな
かったのですが、昼なので開店したのです。駅前からずっと何もなかったので、
迷わず入る。まるで砂漠のオアシス?
まずはビールです。なかなか店内は広い。もちろん客は俺ひとり。年配の旦那が
「おっ!」という顔をするくらいに、人も通らない街道をやってきた見慣れない
旅人がひとり入ってきたわけだ。女将さん、というより旦那の奥さんは、田舎の
年配の女性の基本であるパンチパーマが伸びたヘアスタイルで、野良仕事のスタ
イル。すぐに出て行ったので、裏で里芋かゴボウでも洗っているのかもしれません。
ビールはジョッキ2杯飲みました。握り寿司が10貫1050円。一番右が、こちらで
とれるメバルだそうです。歩いて八郎潟を見てきた、といったら驚いておりました^^;
さて、駅前に何にもないので帰ることに。
来た列車は、「ハイブリッド・リゾート」だって?「全席指定」とかいうもんで、
駅員に聞いたら追加料金がいるとか。いくらか聞いたら520円だってさ。運賃が
500円だから、倍かい。普通列車と乗っている時間は同じなのにさ。けっ!
生ビール一杯分ですよ。次の普通列車は30分後。もちろん待ちますよ。というわけで、
駅裏の喫煙所(いやただご覧の灰皿があるだけで)で一服して「ハイブリッド」の
お見送り。