明日からの三連休を前にしてマンションの周りで子供達の声が喧しいので、ちょっと覗きに行ってみるとハイテク・ベーゴマで盛り上がっているところでした。最近のベーゴマはプラスチック製でカラフルで、テレビでは見ていましたが実際に触るのは初めてです。回すのにも専用のハンドル具を使いバネの力で飛ばすようです。
ここからはお決まりの昔話になりますが、ベーゴマはバイゴマとも言って貝(ばい)の形から名前が付いたというのは聞きました。僕の故郷の徳島県美波町ではもっとシンプルにバイと呼んでいました。同じように学校から帰ると夕方まで近所の友達と遊び続けたのを憶えています。
昔のベーゴマは鉛で作られていましたので、石やコンクリートなどに擦りつけ、丸い形から6~8角形に削り込んでいき、相手を弾き飛ばす力を大きくしました。鉛を削る作業で手の平が黒ずんでも気にしません。また出来るだけ高さを低くする方が相手を下から掬えるので有利ですが、余り削りすぎると回すためのヒモが巻き付けにくくなり、ジレンマの中で最高のバランスを見つけるために集中しました。
そんなに一生懸命に魂を込めて作り上げたバイが、一瞬にして弾き出され誰かに取られてしまった時には、本当に口惜しく悲しい想いがしたものです。でもその想いが次の工夫やアイデアを産む原動力になったのは間違いありません。よく言われる手作り(バイのように加工も含む)玩具の良さも、そういうところではなかったかと想います。
※ 写真は紙袋にいっぱいのハイテク・ベーゴマです。