土曜の午後6時から放送のTBS「人生の楽園」をよく見ていますが、中高年のリタイアした夫婦が第2の人生を田舎暮らしに求めて移住し、その地域に新しい交流の場を作りとけ込んでいく様子が描かれます。
今回は「無人駅のほっこりカフェ」と題して、去年5月に愛知県東栄町のJR飯田線の無人駅で“ちゃちゃカフェ”をオープンした62歳の女性が主人公です。駅舎の一部を借りて始めた小さなカフェには常連客はもちろん、病院への乗り降りのついでに立ち寄って一息つく人など、地域の多様な住民や利用者が集まって来ていました。350円のモーニングセットもリーズナブルで美味しそうだし、中高年や女性に受けそうな200円のぜんざいセットとメニューも映像で見る限りとても充実しています。
僕の故郷徳島県美波町のあるJR四国の牟岐線もそうですが、地方に行くと過疎化により経営が厳しくて無人駅が増えており、たまに帰省する時にも少し寂しい想いをします。もし玄関に当たる駅舎に“ちゃちゃカフェ”のようなスペースが多くなれば、その町の印象も明るく温かい活気のあるものになるような気がしました。ローカ線の駅舎は郷愁やロマンを感じるなど、田舎のカフェの立地としては最適のロケーションの一つではないでしょうか。
そして、例えばギター好きなら一緒にフォークソングを歌ったり、猫好きなら何匹か抱かせて貰って癒されたり、本好きならミニ図書館が併設されていたり、また写真や絵・手芸のプチ・ギャラリーなどと、マスターの趣味が自然と彩りを添えていたりするとより楽しいのではないかと想います。
インターネットで「無人駅のカフェ」を検索してみると、今では全国にかなりの“ちゃちゃカフェ”が出来ているのが分かります。今度どこかローカル線の旅をして無人駅にカフェを見つけたら、ちょっと途中下車でもしてほっこりしてみるのも良いのではないでしょうか。