土曜の夜に横浜で行われた
サッカー・パラグアイ戦は、後半にあげた最少得点を集中を切らさずに守りきり、1-0で新生日本代表がワールドカップ・トーナメントでのPK惜敗のリベンジを果たしました。
VIPルームからは新たに日本代表を率いることになった、イタリア人のアルベルト・ザッケローニ新監督が観戦していました。勝利後のインタビューでは、「誰のプレーが印象に残りましたか?」という、いつものマスコミの質問をクールにかわす姿が逆に印象に残りました。若年時の怪我により選手としてのプロ経験のないザッケローニ監督の、監督としてのプロフェッショナルな意識が垣間見られたように僕は想いました。
素人目にも昨夜の日本代表は、ワールドカップの本番で実質引き分けた相手に対し自信を持って守りつつ、ホームにおける攻撃的な意識の高い戦いをしたように感じました。6万人以上のサポーターの熱気も大きな力となったと想います。
今回は、最近移籍したとはいえスタメンの11人中7人が海外でレギュラー級としてプレーしており、その経験と自信が実力の発揮と自由な発想をさせたということだと想います。ゴールを決めた香川選手の自由で溌剌としたプレーには、現在ドイツの一部リーグで活躍している自信と若さが溢れていました。パラグアイの主力選手がチームメイトで試合前に軽く言葉を交わしたと聞きます。ディフェンダーなど国内組のJリーグ選手も、これまで身近に伍して戦ってきた選手が海外で十分に通用している姿を見ることで、間接的に刺激と自信を受け継いでいるように感じられます。オシム元日本代表監督の著書にも「あと足りないのは自信と経験だ‥‥」と述べられていました。
これからも若手を中心にどんどん海外に出て行く選手が増えていくことでしょうし、それは日本だけではなくアジア全体にも言えることだと想えば、4年後のブラジル大会に向けてアジアのサッカーが急浮上していくことも十分予想されます。4年間もアジアの代表監督をしているとヨーロッパの監督市場で名前が忘れられてしまう、という理由で多くの候補者に断られたらしい日本サッカー協会ですが、クールなザッケローニ監督の個人的な期待と勝算にもその辺りの読みがあるのかも知れません。見ている方もテレビの前で何か落ち着いて観戦していました。ザック・ジャパンは期待できそうです!
サッカーやスポーツだけではなくグローバルな実力を養っていくことは、他の多くの分野でこれから非常に重要な視点になっていくのだと思います。
【追記】3日後の
グアテマラ戦(2-1で勝利)も、前半は格下相手かと想われるような展開で、期待されているFW森本選手が連続得点をあげました。後半は連戦の疲れもあったのでしょうか足が止まり、連動した形の攻撃も少なくグアテマラの反撃に遭いましたが、代表最後となるGK楢崎を始めとして凌ぎきりました。