「梅に鶯」。どちらも春を告げる花、鳥である。梅は春先、一番初めに花をつける植物。鶯は春先に「ホーホケキョ」ときれいな 声で鳴く春告げ鳥。取り合わせがいいこと、つりあいがとれてよく似合っていることから万葉集にも詠まれた。鴬は笹藪などの茂みを好む鳥で人目につく梅の枝に鴬が留まるということは無く、なにより鴬の羽色は茶色がかった褐色。餌は昆虫を食べ花の蜜は吸わない鳥である。梅の枝にやってきてその花蜜を吸うことを好む鳥がメジロで羽色は黄色がかった濃緑色、喉の辺りは黄色をしている。どうやら「梅に鴬」ではなく「梅にメジロ」が本当の組み合わせのようである。いずれにしても百花に先駆け開花した梅、その蜜を吸いにやってきたメジロ、もう春はそこまで来ている証である。(1701)
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