伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

黒水熱

2008-05-05 01:16:15 | 小説
 熱帯熱マラリアの予防注射の副作用で子供を失い、そのワクチンが副作用がわかっていたのに不正に認可されたことを知って、復讐のために整形し高級娼婦となって黒幕の政治家に近づくエリカの復讐劇の小説。
 ワクチン禍の取材から深入りして襲われるジャーナリスト、最初それに協力していたが情報を得てエリカを脅迫して関係を迫るホテルのフロント係、エリカやジャーナリストの危機を救う謎の男と、黒幕側のヤクザたちなどがもつれ合い、ストーリーが進展していきます。
 マラリア原虫の改造やワクチン開発とか、謎の男の活躍ぶりとか、基本線がちょっと荒唐無稽な感じですし、その大枠は置いても、ヤクザ組織の動きでT大卒元高級官僚が汚れ現場にいつも出てくるとか、ジャーナリストが襲われたときに関係ない頭の弱い姪だから姪だけでも逃がしてくれといったら縄をほどいて目を離してくれたりとかも、無理な設定。エンタメだから、まぁ堅いこと言わずにって思えれば、展開はやはり軽快で楽しめるんですが。


ヴァシィ章絵 講談社 2007年9月10日発行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする