楓ケ丘動物園の飼育員たちが騒動に巻き込まれる動物園ミステリーシリーズの第3弾。
楓ケ丘動物園にアルパカが迷い込み、時を同じくして楓ケ丘動物園のアイドル七森さんの大学時代の友人が失踪し、謎を追う桃本らの周囲に不審な男たちや監視の目が…という展開です。
今回はミステリーの規模と中身が飼育員たちの動きや関心とマッチし、作品としてしっくりとくる感じでした。
主人公の桃本と七森さんの関係が、前作では七森さんが桃本の鴇先生への秘めた思いを疑い嫉妬する風情だった(「ダチョウは軽車両に該当します」77~78ページ等)のが、桃本の鴇先生への思いを理解し応援するように(54~55ページ)変化していて、なんだかあっさりと落ち着く方向になっています。
話としてはまとまってしまったのか、その後ペースが鈍り、続編は別冊文藝春秋324号(2016年7月号)にフクロモモンガさんの短編(証人ただいま滑空中)が掲載されたところで、書籍化はしばらく先になりそうです。
似鳥鶏 文春文庫 2014年7月10日発行
楓ケ丘動物園にアルパカが迷い込み、時を同じくして楓ケ丘動物園のアイドル七森さんの大学時代の友人が失踪し、謎を追う桃本らの周囲に不審な男たちや監視の目が…という展開です。
今回はミステリーの規模と中身が飼育員たちの動きや関心とマッチし、作品としてしっくりとくる感じでした。
主人公の桃本と七森さんの関係が、前作では七森さんが桃本の鴇先生への秘めた思いを疑い嫉妬する風情だった(「ダチョウは軽車両に該当します」77~78ページ等)のが、桃本の鴇先生への思いを理解し応援するように(54~55ページ)変化していて、なんだかあっさりと落ち着く方向になっています。
話としてはまとまってしまったのか、その後ペースが鈍り、続編は別冊文藝春秋324号(2016年7月号)にフクロモモンガさんの短編(証人ただいま滑空中)が掲載されたところで、書籍化はしばらく先になりそうです。
似鳥鶏 文春文庫 2014年7月10日発行