今日の葬儀で、孫代表のお別れの言葉がありました。
「ばあちゃんは、細かいことにうるさい人で、時々うっとうしく思いました・・・」。
葬儀の後、向き直って少し話をしました。
「おばあちゃんは細かいことにうるさい人でしたか。いいおばあちゃんでしたね。うるさく言うのは、家族が間違った道に進まないように、みんなが幸せになるようにと思ったからでしょうね。
言われたときは、うっとうしく思ったり、言われても無視したりしたかもしれませんが、今そのことを思い出しているとすれば、今度はそれを自分の子や孫に伝えるということでしょうから、おばあちゃんの言葉が無駄にならなかったということですよね。
どうせ言っても聞かないから、と言わないではだめですね。繰り返し繰り返し言ってくれたことがありがたいですね。私たちのご先祖様も、そのまたご先祖様から何代にもわたって繰り返し言い伝えられてきたからこそ、今ここに私たちがあるのでしょう。
そう考えれば、葬儀は単なるお別れの式ではなく、おばあちゃんの言葉や教えを引き継ぎ、命を引き継ぐ式だと言えるでしょう。そうやって伝えていくことで、おばあちゃんの命がこれからも生き続けるということになります。どうぞ大事に受けとめていただきたいと思います。」
先ほどのお孫さんは、言葉の最後に、涙に詰まりながら、大きな声で「ばあちゃん、ありがとうございました。」と言ってくれました。
おばあちゃんも、どんなにか喜んでいることでしょう。