なあむ

やどかり和尚の考えたこと

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ46

2016年03月13日 06時22分36秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

3.11が過ぎました。
いつものように多くの方が話題に取り上げてくれて、多くの方が何らかの行動をしてくれたり、考えてくれたりしたと思います。
何だか去年のこの日より露出度は多かったように感じましたが、5周年という意味もあるのでしょうか。
全く話題にならないとしたらそれはそれは寂しいことなので、この日だけでも話題になることはありがたいと思います。
だけど、5周年という区切りとして取り上げたのだとしたら、次は10周年ということなのか、と、区切りという考え方が、常に話題にしない理由に使われてしまうようで嫌な感じがします。
毎年思いますが、被災地はこの日だけが被災しているわけではないので、できれば、もう少し他の日にも話題にしていただきたいし、考えてもいただきたいと思います。
今年は「忘れ米」などをつくりましたが、「忘れない」というのは、ただ単に「思い出す」ということではなく、「考える」ということでしょう。
思い出すことも考えることの一つかもしれませんが、思い出しただけで忘れないというのでは足りないと思います。
考える、被災地の人は今どうしているのか、何を考え、何に苦しみ、何を願っているのか。そこを考える。
そう、過去の出来事を思い出すのではなく、今現在のことを考える。これからのことを考える。

フェイスブックなどを見ると「今年は一人自宅で祈りました」というような書き込みも目にしました。
イベントなどに行かなくても、自宅で一人考えることはできるはずです。
むしろ、どこかのイベントに行くことで、「何かをした気になる」ことを危惧します。

寺の毎朝のお勤めで、「東日本大震災被災地早期復興、原発事故早期終熄、被災者各々身心安寧」を祈願し、「東日本大震災被災物故者諸精霊位」の菩提供養を欠かしません。
これからも、最後の一人が苦しみから解放されるまで、私の命の続く限り続けるつもりです。
そのように覚悟しています。
昨日の法事でお会いした人が、「あの日から、朝昼晩夜と一日4回、般若心経を毎日3年間書いた」と話していました。今も毎日1枚は書いているようです。
「暇だから」と悪ぶっていましたが、人知れずそんな人もいるのです。
毎朝のお勤めで祈願と供養を続ける和尚さんも、全国には少なからずいるはずです。
もちろん、被災は東日本だけではありません。
阪神淡路大震災、奥尻津波、御嶽山噴火、たくさんの災害がありました。それぞれの地域、それぞれの関係者が、今も供養を続けておられることと思います。
自分は何をするのかを考えていただきたいのです。
自分のことしか考えられないのは寂しいことです。

9日から11日まで、5月に行われる曹洞宗教化センターの行事、慰霊行脚「祈りの道」の下見にいきました。
岩手県宮古市から宮城県南三陸町まで、4回目の下見になり、今回を最終にするつもりですが、回を重ねれば重ねるほど、見えなかったものが見えてきて、細かな変更点が出てきます。
もう少し調整しなければならないようです。
24・25日は南相馬からの南ルートの下見です。
11日の夜は、宿用院で河北町環境を考える会の勉強会があり、皆さんで祈願と供養を行い忘れ米を差し上げました。
6年目も考え続けていきたいと思います。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。