なあむ

やどかり和尚の考えたこと

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ88

2017年01月01日 05時30分00秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

新年、明けましておめでとうございます。

平成29年正月元旦を迎えました。
皆様に素晴らしい出会いが訪れますことを祈ります。
また、素晴らしい出会いだと受け止められる感謝の心が多くあることを祈ります。

お寺の正月は元旦の元朝祈祷から始まります。
ああ、その前に除夜の鐘がありましたね。
昨晩、大晦日の11時45分から15秒間隔で撞き、61声目で歳が改まります。
0時11分45秒、108声目を撞いて終わりです。
そして、今朝の4時から祈祷を始めました。
大般若経の「理趣文」を読むのが習わしですが、普段読み慣れないのでずいぶん時間がかかります。
諸仏諸菩薩には重ね餅を供えています。
御明かりを灯して若水と線香を供え、太鼓をたたいて今年最初の読経をいたします。
仏法興隆、世界平和、檀信徒各家の家内安全、身体堅固、諸災消除、諸縁吉祥を祈ります。

今日の10時からは、松林寺恒例の元朝祈祷、終わって新年会です。
明日は同じように、宿用院の正月祈祷と新年会です。こちらにも顔を出します。
三が日、三朝祈祷したお札は、4日から檀家に配って歩きます。
5日は寒の入りで、この晩寒念仏を行います。
16日は小正月、地元以外の家ではこの日に寺参りをする習慣ですので、この日も祈祷を行います。
というのが、おおよそお寺の正月行事です。
お寺は亡くなった人の供養を行うだけでなく、生きている人々、広く世界の平和まで「祈る」ことも大事なお寺の務めなのです。

昨日までの歳末は割と時間があったので、衣部屋や事務室、内仏の仏壇の隅々まできれいにすることができました。
そう、これまではおざなりにしてきた所もありました。
仏壇の中を、動かせるものは全部動かしてきれいに拭き清めて、位置をキチンと正し、線香をあげて掌を合わせると気持ちがスーッとしました。
仏様の周りをきれいにすることで自分の気持ち、心もきれいになるんだなと改めて感じました。
自然の風景を見て「心が洗われるようだ」とつぶやくことがありますが、別にどこかに出かけるまでもなく、例えば仏壇や神棚などをきれいにすることでも、心を洗うことができるということですね。
心は目に見えないけれども、気持ちがスーッとするということが心がきれいになったという証しです。
吸う空気もきれいに感じられます。それは自分の体も気持ちいいということでしょう。

道元禅師は「身を清むるは心を清むるなり、身心を清むるは国土を清め、仏道を清むるなり」とおっしゃっています。
自分の顔を洗うように、身辺を清めることによって、心も、国土も、仏道も清めることになりますから、とても大事なことです。
清掃を誰かにさせても自分の心はきれいになりません。自分が清めることに意味があるのです。
年末忙しくアチコチ清めることができなかった人は、今からでも遅くはありません。松の内ですから。
朝起きたら顔も洗いましょう。
顔を洗って出直す、という言い方があるように、朝の洗面は気持ちを新たにして一日を始めるという意味があります。
年の初めです。身も心も清めて一年をスタートさせましょう。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。