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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!
今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。
今日は2月19日、日曜日です。
当地、今年の雪は落ち着いたのですかね。
鳥取など西日本では大きな被害が出ているようです。
いつも降らないところにどっと降ると、その困難さは降りなれている雪国とは比べものにならないだろうと想像されます。
さて、先週お知らせしましたキリバスの環境講演会について、報告しておきたいと思います。
急な計画、ご案内にも関わらず、会場の長表公民館には50名ほどが集まってくれました。
講師のケンタロ・オノさんは、先週も少しご紹介したように、15歳で高校を中退して単身キリバスに渡ったのですが、そのきっかけは、テレビで「兼高かおる世界の旅」を見たことだったとか。あの伝説の長寿番組ですよね。
ケンタロさんは現在39歳ですが、その子どものころにまだ番組があったんですね。
小さいころから海外に関心があって、欧米などへ行く選択もありましたが、年取ってからも行ける所よりも若いうちにしか行けない所にしようと考えたときに思い浮かんだのが、テレビで見たキリバスだったのです。
東京にあった領事館を訪ねると、興味をもってくれ、旅費を出してあげるから行きなさいということになったのだそうです。
「それはもう、運命のようなものですね」とケンタロさんはおっしゃいました。
そのまま現地の高校に入り卒業し、仕事も見つけ、現地の方と結婚をして、キリバス国籍をとったのでした。
そうしている間に地球温暖化が進み、国が存亡の危機に瀕するような状況になってきました。
これまでに来たことがなかった台風が襲来したり、海岸線が侵食されたり、サンゴが白化したり、地下水の塩分濃度が濃くなってきています。
政府の指導者は、最悪のシナリオとしてフィジーへの移住も考えています。
「しかし、そんなことはキリバスの子どもたちに言えないんです。近い将来君たちの住む国がなくなるんだよ、などと、子どもたちの目をまっすぐ見て言えますか?言えません。言いたくないです。」
もし移住しなければならなくなったとしても、環境難民にはなりたくありません。
「尊厳ある移民をしたいのです。」
尊厳ある移民とは何か、それは、周囲の人に負担をかけない、役に立つ隣人として移住することだと、ケンタロさんは言いました。
キリバスの国旗には3本の青い波が描かれています。
それは、3つの諸島を表すとともに、「健康」「平和」「名誉」を表現しているとのこと。
なるほど、名誉・誇りを重んじる国民であることがケンタロさんのお話を聞いて分かりました。
先進国の人々の排出した温室効果ガスによって温暖化が進み、真っ先にその影響を受ける南の島国。
しかし、キリバスの人々は先進国の人々を責めてもいないし攻撃もしていない。反発によっては何も生まれない。
そうではなくて、同じ地球に住む仲間として、共に生きていこうとしているのです、とおっしゃいました。
それこそが「名誉」だと思いました。
2000年ほど前からここに住みキリバス語を話すキリバス人。
長い歴史の中で、厳しい環境を生き延びてきた自負が誇りとなっているのでしょう。
大戦時この国を占領していた日本人に対して「それは昔のことです。あなたがやったことではないでしょ」と、いたって寛容に受け止めてくれているようです。
キリバスの子どもたちが、少しでも長く自分たちの国土で生きることができるために私たちは何をすればいいのでしょうか。
講演の最後にケンタロさんは次のように話を締めくくりました。
「私は皆さんに感謝をしたいと思ってここにやって来ました。少しでも環境問題、温暖化に関心がある皆さんのお陰でキリバスの国民はまだ何とか自分の国で生きることができています。
皆さんが関心を持ってくれなければ、もしかしたら今頃もうキリバスは住めない国になっていたかも知れません。
これからも関心を持ち続けていただきたい。全世界の一人ひとりが少しずつ関心を持つことによって、キリバス人は自分の国に住み続けることがでいるかも知れません。希望は捨てていません」と。
是非多くの方に、キリバスの現状を生の声として聴いていただきたいですね。
今週はここまで。また来週お立ち寄りください。
三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!
今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。
今日は2月19日、日曜日です。
当地、今年の雪は落ち着いたのですかね。
鳥取など西日本では大きな被害が出ているようです。
いつも降らないところにどっと降ると、その困難さは降りなれている雪国とは比べものにならないだろうと想像されます。
さて、先週お知らせしましたキリバスの環境講演会について、報告しておきたいと思います。
急な計画、ご案内にも関わらず、会場の長表公民館には50名ほどが集まってくれました。
講師のケンタロ・オノさんは、先週も少しご紹介したように、15歳で高校を中退して単身キリバスに渡ったのですが、そのきっかけは、テレビで「兼高かおる世界の旅」を見たことだったとか。あの伝説の長寿番組ですよね。
ケンタロさんは現在39歳ですが、その子どものころにまだ番組があったんですね。
小さいころから海外に関心があって、欧米などへ行く選択もありましたが、年取ってからも行ける所よりも若いうちにしか行けない所にしようと考えたときに思い浮かんだのが、テレビで見たキリバスだったのです。
東京にあった領事館を訪ねると、興味をもってくれ、旅費を出してあげるから行きなさいということになったのだそうです。
「それはもう、運命のようなものですね」とケンタロさんはおっしゃいました。
そのまま現地の高校に入り卒業し、仕事も見つけ、現地の方と結婚をして、キリバス国籍をとったのでした。
そうしている間に地球温暖化が進み、国が存亡の危機に瀕するような状況になってきました。
これまでに来たことがなかった台風が襲来したり、海岸線が侵食されたり、サンゴが白化したり、地下水の塩分濃度が濃くなってきています。
政府の指導者は、最悪のシナリオとしてフィジーへの移住も考えています。
「しかし、そんなことはキリバスの子どもたちに言えないんです。近い将来君たちの住む国がなくなるんだよ、などと、子どもたちの目をまっすぐ見て言えますか?言えません。言いたくないです。」
もし移住しなければならなくなったとしても、環境難民にはなりたくありません。
「尊厳ある移民をしたいのです。」
尊厳ある移民とは何か、それは、周囲の人に負担をかけない、役に立つ隣人として移住することだと、ケンタロさんは言いました。
キリバスの国旗には3本の青い波が描かれています。
それは、3つの諸島を表すとともに、「健康」「平和」「名誉」を表現しているとのこと。
なるほど、名誉・誇りを重んじる国民であることがケンタロさんのお話を聞いて分かりました。
先進国の人々の排出した温室効果ガスによって温暖化が進み、真っ先にその影響を受ける南の島国。
しかし、キリバスの人々は先進国の人々を責めてもいないし攻撃もしていない。反発によっては何も生まれない。
そうではなくて、同じ地球に住む仲間として、共に生きていこうとしているのです、とおっしゃいました。
それこそが「名誉」だと思いました。
2000年ほど前からここに住みキリバス語を話すキリバス人。
長い歴史の中で、厳しい環境を生き延びてきた自負が誇りとなっているのでしょう。
大戦時この国を占領していた日本人に対して「それは昔のことです。あなたがやったことではないでしょ」と、いたって寛容に受け止めてくれているようです。
キリバスの子どもたちが、少しでも長く自分たちの国土で生きることができるために私たちは何をすればいいのでしょうか。
講演の最後にケンタロさんは次のように話を締めくくりました。
「私は皆さんに感謝をしたいと思ってここにやって来ました。少しでも環境問題、温暖化に関心がある皆さんのお陰でキリバスの国民はまだ何とか自分の国で生きることができています。
皆さんが関心を持ってくれなければ、もしかしたら今頃もうキリバスは住めない国になっていたかも知れません。
これからも関心を持ち続けていただきたい。全世界の一人ひとりが少しずつ関心を持つことによって、キリバス人は自分の国に住み続けることがでいるかも知れません。希望は捨てていません」と。
是非多くの方に、キリバスの現状を生の声として聴いていただきたいですね。
今週はここまで。また来週お立ち寄りください。