なあむ

やどかり和尚の考えたこと

サンサンラジオ207 朗読『雪国』

2019年04月21日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ
今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ、第207回。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

4月21日、日曜日。

木曜日、台湾の花蓮で震度7の大きな地震がありました。
花蓮には世界最大の仏教系NGO仏教慈済基金会の本部があります。
1999年に台中で大きな地震があった際、日本からの募金を持って花蓮の慈済会本部を訪ねたことがあります。
慈済会は、世界各地で起こった災害に真っ先に駆けつけ多大な支援活動を行うことで知られています。
東日本大震災でも、家をなくした津波被害家族に現金で50億円支給したのをはじめ合計で70億円の支援をしてくれました。
今回の地震の被害はどうなのかと心配していましたが、震度の割には甚大な被害には及んでいないようで安心しました。
花蓮はこれまでも度々地震が発生しているようなので、耐震などの対策が講じられているのかもしれません。

最近、車のロングドライブの楽しみを一つみつけました。
英会話のCDはいいのですが眠くなるのが難点で、何かないかと思っていました。
何気なくスマホのNHK「らじるらじる」で聴き逃しサービスをめくっていて「朗読」というのをみつけました。
スマホは車の車内無線とつなげることができるので、CDやラジオと同じように聴き逃しサービスも聴くことができます。
2ヶ月前の放送分から聴くことができるのですが、一番古いところで聴いたのが、織田作之助作品集で、「夫婦善哉」「続夫婦善哉」「六白金星」「木の都」というシリーズでした。それぞれ何回かに分けて放送されるのですが、聴き逃しサービスのいいところは過去の放送分を連続して聴くことができるところです。
続いて、「シュリーマン旅行記 清国・日本」を20回分聴きました。
その次が川端康成作品集で、「伊豆の踊り子」を聴き、現在放送分が「雪国」です。
「雪国」はノーベル文学賞川端康成の代表作で、「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」の書き出しは知っていましたが読んだことはありませんでした。
いやいや、川端作品の一つも読んだことはありませんでした。
どうせ、かび臭いような古い物語なのだろうと、触手も動かされませんでした。
ところがどっこい、聴いてみると、思いのほか艶っぽい物語なのだということを知りました。
「伊豆の踊り子」もそうでしたが、「雪国」は更に、男と女の心の動き、感情の情景というものが会話と描写によって描かれ、なまめかしいほどに物語が展開していくのでした。
心の動きを際立たせているのはその周りの情景描写の美しさで、女性の清潔で純粋な人間性が雪国の情景と重なって浮かび上がってきます。
文字で読むだけよりも、女優の声を通して聴くことで余計になまめかしく感じられるのかもしれません。
朗読は俳優の常盤貴子です。
そして、文字でも読んでみたくなりました。
車を運転しながらも、話の続きが気になるので、耳をそばだてて、退屈しませんし眠くなることもありません。
運転をしながら名作を読むことはできませんが、これなら、移動中に名作を聴くことはできます。
いいものをみつけたと思います。
1回分が15分ですから、1時間のドライブなら過去の4回分を聴くことができます。
もちろん、「らじるらじる」を受信できる機器と、車にBluetoothの機能がなければなりません。
もし、その環境があれば、これはお勧めです。
次はどんな名作だろう。
中島みゆきの作品も名作揃いです。

それでは1曲お送りしましょう。中島みゆき作詞作曲、ちあきなおみで『ルージュ』。


ちあきなおみ『ルージュ』


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。