なあむ

やどかり和尚の考えたこと

サンサンラジオ235 旅の続き

2019年11月03日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ
今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ、第235回。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

11月3日、日曜日。

一部
霜月です。
ストーブも出て、秋から冬への移り変わり。雪への準備も始まります。
ああ、今日も愛おしい。
限りが見えるほど、一日一日は愛おしく感じられます。
一年の締めくくりを一生の締めくくりと想定して残りを過ごしましょう。

二部
先週の伊勢神宮参拝の旅は、いろいろありいろいろ感じさせられた旅でした。
旅も自然に左右されるのは当然のことです。
まずとにかく、台風の影響で船が欠航になるとは想定していませんでした。
飛行機の欠航は心配はしていましたが、まさか大型フェリーが欠航になるとは。
出発の前々日の欠航決定から、ものすごい勢いで次の対策が動きました。
これは旅行会社の仕事ですが、まずはどうやって帰ってくるのか、交通手段を決めなければなりません。
飛行機という選択もありましたが、料金の面から新幹線となりました。
名古屋-東京、東京-古川の便です。そして宿。どちらも前々日に40名の確保は大変だと思います。
それに夕食、急に40名が入れる場所を探さなくてはなりません。昼食は新幹線の中で弁当にしてその手配も必要です。次の日のバスの手配もあります。
BS観光には、短期間でずいぶん頑張ってもらいました。
それらが船旅では一括して準備されていたわけです。
しかも、その差額が発生します。旅行会社も大分かぶりましたが、参加者にも負担してもらわなければならなくなりました。
船旅を楽しみにしていた人の気持ちを思うと胸が痛みます。
ですから、それに代わる楽しみが何かないかいろいろ考えました。
一つは、せっかく名古屋に一泊するのですから、せめて名古屋城は見ようということにしました。
その他に何かないか。思いっきり笑えたならいいのではないか。ということで寄席を探しました。
名古屋に演芸場はあるのですが月末日曜日の夜の公演はありませんでした。他にイベントなども探しましたが何も見つけられませんでした。
行く場所がないならホテルに呼んだらどうだろう。
頭に浮かんだのは奈良の露の新治師匠の顔でした。集中講座に何度もおいでいただいています。
ネットで師匠のスケジュールを確認すると午後に京都で講演のようです。京都からなら夜は名古屋まで来ていただけるのではないか、淡い期待をもって電話しました。
事情を聞いて師匠は「そりゃなんとかせなあきませんね」と理解してくださいました。師匠自身はその後の予定があるようで、お弟子さんの予定を聞いてくださいましたが、お弟子さんもそのまたお知り合いも都合がつきませんでした。
名古屋の噺家さんにもあたってくださいましたが、その間に同時進行で探していたホテルの会場が確保できず、結局諦めることになりました。
師匠には何度も電話をいただき、お手配をいただき誠に申し訳ないことでした。
私も前日当日の夜中の2時半ころから起きて、二晩寝不足となりました。
参加者には、楽しみが減ったのに料金が増えてしまい、文句の一つや二つも言いたいところだと思います。
添乗員は「覚悟しています」ということで、私も腹を決めて臨むことにしました。
結果、みんなが楽しく帰ってきました。
宿の宴会も、食事会場でも、バスの中も、一部新幹線の中でも、全員が大声で笑い全員が楽しそうに三日間を過ごしました。最上の人たちは優しい。
添乗員も私も、考えられるできることを精いっぱいやった結果が、一番最後の帰りのバスの全員の満面の笑顔だと受け止めました。

三部
先週の繰り返しになりますが、人生が旅ならば、旅は楽しいほうがいい。
しかし、旅を楽しくするのは、参加者それぞれの参加の仕方なのだと今回痛感しました。
参加者の一人でも不満を口にしたりつまらなそうにしていれば、グループ全体の雰囲気が変わってくるでしょう。
それぞれ思いはあるでしょうが、それを胸に収め、同行者みんなのために自ら楽しくしていこうとすることによって旅そのものが楽しくなっていく。
誰かから楽しくさせてもらおうと人任せにするのではなく、自らの旅を自ら楽しくしていく、その自発的な態度が人生の旅も楽しくしていくのだと思いました。
松林寺企画の旅は次回に続きます。次回は、船旅のリベンジです。

今週はここまで。また来週お立ち寄りください。

写真は、名古屋城本丸御殿の内部