近ごろ父親のことが頭に浮かびます。
中学から大学に入る頃までは、父親が嫌いで敵でしかありませんでした。
親元から離れ、成人して、自分が少しずつ大人になっていくにしたがい、父親の弱さやら、悩みやらが少しずつ理解できるようになり、許せるというか、いとおしくも感じられるようになった気がします。
それでも顔を見れば、素直に口がきけるような状態までには至らず、長い時間、距離を置いた関係が続きました。
最近ふと感じるのは、父親という存在を自分との関係において見るのと、父親その人の人生として見るのとの違いについてです。
若いころは、自分にとっての関係でしか父親を見ることができず、性格が合わない、価値観が違う、言い方が気にくわない、などという、うっとうしい存在にしか感じられませんでした。
それが、年齢を重ねる毎に、「義照(幼名千代亀)」という人の人生として父親を見られるようになってきたような気がするのです。
年を経る毎に、前者から後者へ、その割合が多くなっていって、亡くなって、完全に一人の人生として対峙することができるようになったように思います。
今では、嫌いだったという感情すらもどこかへ消え失せてしまって、父親の人生を考えることができます。
本人は自分の人生をどう思っていたのだろう。生まれた価値を自覚できたのだろうか。総合して、幸せな人生だったと感じていたのだろうか。
身近な家族のことも、客観視することで、冷静に立ち向かうことができるように思います。
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