本日は二人で横浜駅で買い物。昼食に蕎麦店で暖かい蕎麦を2/3ほど。十分お腹がいっぱいになった。親に頼まれた買い物を二人で物色、その後妻は別のスーパーへ、私は書店を回ってから喫茶店で一服。
喫茶店でいざ読書しようとリュックから本を取り出すと、読む予定の本ではない本が入っていた。家を出るときは「古墳と埴輪」の第4章以降を読むつもりであったが、入っていた本は「増補 日本霊異記の世界」(三浦祐之、角川ソフィア文庫)。
どこで勘違いしたか。文庫と新書の大きさが違う上に、掛けたカバーの材質も色も違う。ボーッとしていたとしかいいようがない。「日本霊異記の世界」は次の次に読む予定にしていたものである。
そうはいっても喫茶店でボーッとしていてもつまらないので、「増補 日本霊異記の世界」のまえがきと第1講に目を通した。なかなか引き込まれる叙述である。できればこの本を読む順番が来るまで、本日読んだところを覚えておきたいものである。まえがきを読んで早めに目を通したくなった。
筆者は前書きで、「日本霊異記」(日本国現報善悪霊異記(にほんこくげんぽうぜんあくりょういき))について、「古事記、日本書紀、風土記が伝える伝承世界は、6・7世紀を基盤とし、霊異記説話の多くは8世紀に人々の間に流通していた。8世紀の散文的な表現世界の情報は、続日本紀などの正史や正倉院文書を除けば、霊異記だけが発信源」(要約)と捉えている。
また、「古事記や播磨国風土記に描かれる笑われたりからかわれたりする天皇たちに近いところがある。霊異記に登場する天皇も貴族も普通の人々のフィルターを通して造形化されてきた」(要約)と指摘している。
第1講は、「日本霊異記」と「日本書紀」の記述から、小子部(ちいさこべ)氏の先祖譚につながる「雷の岡」神話から。