Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

団栗・椎の実・木の実

2020年08月14日 22時42分12秒 | 俳句・短歌・詩等関連

 団栗も椎の実もむろん秋の季語である。未だこの暑さが続いていると秋の気分にはならないのだが、トンボの姿も毎日必ず見かけるようになり、確実に秋は始まっている。

★団栗の寝ん寝んころりころりかな    小林一茶
★椎の実の落ちて音なし苔の上      福田蓼汀
★分け入りで独りがたのし椎拾ふ     杉田久女
★病間や拙なく回り木実独楽       石田波郷
★団栗を拾ひ良き顔見せに来る      大串 章

 第1句、語句の意味を連ねて意味が通じるように解釈しても面白くはない。「ころりころり」と口の中で17音を転がして楽しむ句であろう。
 そのような団栗が明治の近代の句になると、「独りがたのし」と自意識過剰な近代人が誕生して、その感性を競うようになる。団栗も面食らったであろう。よりにもよって「団栗」から「孤独」が引き出されたのであるから。



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