風邪等で頭が回らないときは‥

　こんなことを書いたら歴史家には大変失礼だとは思いつつ書かさせてもらうが、風邪などで頭が回らないときは、いつも歴史関係の新書を読む。
　たいていは日本史かその周辺の、それも古代か中世に限られるが、今回は「チンギス・カン－蒼き狼の実像－」(中公新書、白石典之) 。
概説書かと思ったら、考古学的にかなり実証に基づいた論考もあり、面白いとは思った。
　私として今問題意識があるのは、「元寇」といわれるものが本当に朝鮮半島・北九州だけだったのか、ということ。誰だったか(ひょっとしたら網野善彦だったか)北からの元寇に言及したものを読んだ気がする。それが本当に日本を目指したものだったのか、元にとっての東北中国経営の一環だったのか、それは知りたいと思う。
　またそれが日本をめざしたものならば、元という世界国家の世界認識は北周りの日本を知っていたのか、また日本の為政者は元の意図をそして世界の地図を認識していたのか、ということも知りたい。日本という国家がどの程度、日本という国の周辺について認識していたのだろう。
古代から中世にかけての日本の周囲の世界図像の変遷の歴史も体系立てて知りたいものだ。

その他
「図書１０月号」岩波書店　読了

俳句誌１０月号掲載句

俳句誌１０月号掲載句

★梅雨の闇記憶途切れるその先に
★傷もなく青の硬さに夏の瓜
★噴水の届かぬ虚空蝶の道
★台風来鉛筆の先の丸みへと

本日の俳句(101002)

本日の俳句
★手に肩に塀へ屋根へと秋あかね
★目にうつる港は青く赤蜻蛉
★赤蜻蛉水輪の中に雲も陽も

好きな句
☆蜻蛉の力をぬいて葉先かな(粟津松彩子)

　本日は晴天、陽射しは強かったが北風が心地よかった。東急東横線元住吉から横浜まで約１５ｋｍ＋自宅往復で都合約２０ｋｍを妻とウォーキング。風邪はすっかり抜けたようだ。金木犀の香りがところどころでしたとのこと、私は花の匂いの感覚がかなり弱いので、いつものとおりわからなかった。悲しいかな、花の芳香はかなり強いにおいでなければ感じない。歳とともにさらに感しなくなっていくようだ。