メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

画一性

2011-12-29 12:43:50 | 日記
書き溜めてて、忙しくてアップ出来てなかったブログを慌てて一気にアップしています


『アラスカ 光と風』星野道夫/著で読んだ一文。

p.228
 ある種の人間にとって都合のいい価値基準でほかの種が脅かされ、あるいは全体が画一化されてゆく。
 ぼくたちの生活の中で、ひとつの大切な環境というのは、人間をとりまく生物の多様性ということだろう。
 それはけっして生物の世界にとどまらず、人間社会の中における文化の多様性にもあてはめることができるのではないだろうか。
 ぼくたちの考え方を刺激し、思考に豊かさと選択の機会をあたえ、ときにはぼくたちの中に存在するいろいろな問題を解決するための方向をあたえてくれるかもしれない。
 ぼくたちが健康を維持してゆくために、いろいろな食べ物が必要なように、同じことが精神の健康にも必要なのではないだろうか。
 画一性、それはぼくたちの思考を鈍らせ、次第に精神の荒廃へと導いていくものかもしれない。
 生物の多様性の存在は、何よりもぼくたち自身をほっとさせる。

そうだ!「パターン」て日記に書いた中で、わたしはこのことを言いたかったんだ!と目から鱗が落ちた思いがした。



マスコミは部数を上げる(視聴率を上げる)ために、一人でも多くの一般大衆にアピールすることが求められる。
だから、最新、トレンドを追っているようでいて、意外と逆に根底は保守的なんだ。
ブランド志向、四季の行事、冠婚葬祭、なるたけ広い層に受け入れられやすい形を強調するから、
それを受け取る側は操作されていることに気づかないまま、画一化されてゆく。
または、逆にある少数の変わった趣向がいかにも流行っているように演出されたりもする。

今、仕事でやっているカタログなど、まさにその典型的な例で、それに馴染めないんだな
餅を売るための正月、豆を売るための節分、すべての行事が消費文化の言い訳程度に成り下がってしまった。
「旨味」だの「コク」だのと書いてみても、インスタントやファストフードで味覚が麻痺した現代人には本当の見分けはつかないんじゃないのか?
「チョコレートならゴディバ」とか「肉なら松坂牛」みたいなフレーズがあまりにも横行して、
個々の自由な価値観、生き方まで左右するようになってしまった。
そこで働く編集者もまた、そうゆう企画を立てて、毎日キャッチを考えているから、決まった型にハマってしまう。
今の仕事場で完全にアウェーな気がしているのは、それも大きな理由かも。


そもそもマスコミに限らず、日常生活って産まれた時から、そんな意味もない型だらけだもんな。
小さいうちからお受験だとか、学校では個性を殺して集団にまとまって「将来のため」と勉強し、
「大企業は安定だ」と言われて死ぬまで働き、「公務員と結婚しろ」などと周りからプレッシャーをかけられる/苦笑
さらにやっかいなのは、大衆側は少数派に対して優越感を持ち、時には同情的ですらあること。
「どうして、周りと同じ大きな流れに乗らないのか?可哀相にお前(異端者)は間違っている。こっちへ来なさい」と。


とはゆっても、わたし自身は協調性のないヒトは苦手で、ドロップアウトした生き方が出来るタイプでもない。
しかも、ドロップアウト的な生き方にもパターンがあって、そんな型が見えるたびにこんな複雑で憂鬱な思いになる。
思っていることと、実際の行動が真逆なために、常に個人が引き裂かれてしまって、これはストレスのほかの何ものでもない。


とゆうわけで、日記に以前書いた通り「パターンにはまっている人は、周囲との摩擦が少なくてラクそうだな」ってセリフにつながるてわけ。
「誕生日プレゼントは、やっぱりアクセサリーか、バッグが欲しいよねえ♪」などの会話にも、
「だよねえ!」て、なんの揺らぎもなく言えるなら、こんなまどろっこしいことを長々と、何千回、何万回もループしなくてもいいもんね。


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ブラタモリ第3シーズン

2011-12-29 12:22:20 | 日記
書き溜めてて、忙しくてアップ出来てなかったブログを慌てて一気にアップしています

帰ってきました、ブラタモリ!祝×5000
タモさん的には「第3はないってゆってた」らしいんだけど
オープニングも、エンディングテーマも♪MAP はおんなじ。でもCGはよりパワーアップしてるかも?!
こないだの連休中にやっと今まで録り貯めてたのをチェックできたv


中野をブラタモリ
最初の2回は動物編@中野。
「生類憐みの令」でペットブームになった江戸には野良犬が増え、一箇所に集める施設があったんだとか/驚
ちなみにその頃「野良犬」とは言わず「旅犬」だってw じゃあ、旅犬だいすけくんは、、、野良?
施設の広さは東京ドーム20個分!!!CGで再現した様子はまさにわんこヘヴン
17Cにすでに動物愛護令があったのは世界でも稀だとか。

その後、珍しい動物を飼うことは、将軍のステイタスシンボルとなり、
2ヶ月かけて象を連れてきたりしてたけど、その将軍が亡くなると、
農民に払い下げられて、ゆくゆくは見世物小屋に行ったり・・・なんだか切なくなった
「飼う」こと自体が虐待ていうのもある意味では言えるものね。

明治5年。湯島で開かれた博覧会→博物館→明治15年 上野動物園ができた。
開園当時のマップには「うをのぞき」つまり水族館もあり
現在の園内には、藤堂家の代々のお墓もあるんだ/驚

ハシビロコウさんも登場!熊の冬眠の様子を見せる工夫もあり。そろそろ冬眠の準備してるかな?
子ども動物園の和馬も可愛かった!昔の侍はこのサイズに乗っていたなんて、なんか笑えるw
そいや、以前行った時、ちいさいトカラヤギ?とかも触れ合ったかもv
動物を見せるだけじゃなくて、希少な種の保存にも貢献してるんだね。


荒川をブラタモリ
荒ぶる川で荒川だったのね。隅田川一帯は洪水常襲地域なんだって/怖
池袋や新宿はちょっと高台だって知ってビックリ。
平地で蛇行していた川を明治44年から実に19年かけて昭和5年までに人工の川を作った国家的プロジェクト/驚
護岸対策の水制の木や、川の交通標識もある!水上オートバイ禁止マークにピクトさんがっ!
岩淵水門のゆるキャラ「ガンブッチ」に爆×500

柴又をブラタモリ
浮間公園いいね。行ってみたい♪
自然堤防。水塚(洪水対策に盛り土をした上に家を建てる)などなど、
昔の人の知恵&体力&忍耐力ってスゲエ
カスリーン台風の猛威。浅間噴火の時の慰霊もあるなんて知らなかった/驚

地下鉄スペシャル~銀座線
上野⇔浅草間が初で昭和2年に開通。昔は掘削機もないから手掘り!神田川の下も手掘り!
銀座線が一番古いって知ってたから危険だと思ってたけど、
逆に昔の人の造ったもののほうが余寿命があって堅牢だって分かった。
上野の検車区で犬クギを抜いてドヤ顔のタモさん/爆
浅草寺をモデルにした浅草駅入り口も知らなかった!十銭硬貨の自動改札もあった/驚
マンホールも昔のロゴと、その次のサブウェイのSと、今のメトロのMの3種類ある。
最近苦手な地下鉄だけど、これを見てちょっと親しみ感じた・・・かな?

▼ステップアップステーション=研修室
運転シミュレーターもすごい!でもなんで桜田公園なんだろ?w

4年に一度の車検。分解してみると改めて、こんな巨大な仕組みを考えた人は凄いって思う。
2012年に銀座線を走る初代の車両を復元した黄色い車体の1000系も紹介v

外堀をブラタモリ
亀岡八幡宮、区境ホール行ってみたい♪ 飯田橋は何度も通ってるのに知らなかった。
牛込門の名残かあ!御影石ってすぐ分かるタモさん、さすが

真田濠。甲武鉄道、御所トンネルのあたりは一部OAしたのを見たな→こちら
花見の名所も、個人が松の代わりに桜の木を植えたものだってスゲエ!驚

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『旅をする木』星野道夫/著

2011-12-29 12:11:21 | 
『旅をする木』星野道夫/著(文藝春秋)

目次のリンク先

シンプルなイラストの装丁は、河を渡るカリブーの姿だろうか。
前半の章は、なぜか手紙形式になっている。
結婚して、子どもが生まれる頃に書いたエッセイ集で、これまで読んだ旅の文章も混ざっていた。
写真が1枚もないのがとても残念だが、過去に見た本の写真を想像しながら読んだ。

それにしても、アラスカで暮らした10数年の間に実にたくさんの人との出会いがあったんだなあ!驚
人口で比べたら、アラスカは日本よりはるかに少ないだろうに。
きっと、道夫さんのあたたかくて素朴な人柄と、尽きない好奇心が人の輪を作っていったんだな。
そして本文内にもあるとおり、広大で寒い土地のほうが、人と人とをより強く結びつけるんだ。

p.35
神話学者ジョセフ・キャンベルの言葉
「私たちには、時間という壁が消えて奇跡が現れる神聖な場所が必要だ。今朝の新聞になにが載っていたか、友だちはだれなのか、だれに借りがあり、だれに貸しがあるのか、そんなことを一切忘れるような空間、ないしは一日のうちのひとときがなくてはならない。本来の自分、自分の将来の姿を純粋に経験し、引き出すことのできる場所だ。これは創造的な孵化場だ。」

p.42
シェルパの人々がある日ストライキを起こした。給料を上げて欲しいと言ってるのかと思ったら違った。
一体どうしたのかとシェルパの代表にたずねると、彼はこう言った。
「私たちはここまで速く歩き過ぎてしまい、心を置き去りにして来てしまった。心がこの場所に追いつくまで、私たちはしばらくここで待っているのです」
この感覚よく分かる。


坂本直行
六花亭の花の絵を描いた。坂本龍馬の縁続きってゆうのもすごい/驚

点景=風景画などで、画面を引き締めるために副次的に添えられた人や物。

p.82
かけがえのない者の死は、多くの場合、残されたものにあるパワーを与えてゆく。
道夫さんの親友は、若い頃に信州で噴火に遭って亡くなった。

p.125
氷河の上で過ごす夜の静けさ、風の冷たさ、星の輝き・・・情報が少ないということはある力を秘めている。それは人間に何かを想像する機会を与えてくれるからだ。

▼『チコと鮫』

p.131
僕たちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは、天と地の差ほど大きい。

p.145
人生はからくりに満ちている。日々の暮らしの中で、無数の人々とすれ違いながら、私たちは出会うことがない。その根源的な悲しみは、言いかえれば、人と人とが出会う限りない不思議さに通じている。


まだ日本人の海外旅行者、ましてやバックパッカーなど少なかった時代に十代でアメリカを一人旅したのもすごい/驚

p.180
世界の広さを知ったことは、自分を解放し、気持ちをホッとさせた。ぼくが暮らしているここだけが世界ではない。さまざまな人々が、それぞれの価値観をもち、遠い異国で自分と同じ一生を生きている。


p.190
パーソナル・ディフィニション・オブ・サクセス。きわめて個人的な、社会の尺度からは最も離れたところにある人生の成否。


p.228
「それは痛いほどの孤独と向き合わなければならない。でもある時、そこを一度突き抜けてしまうと不思議な心のバランスを得ることを見つけたの・・・町にいれば、自分自身の中にある孤独を避け続けることができる。テレビのスイッチをひねったり、友だちに電話をかけたりしてね。その孤独と向き合わないさまざまな方法があるから・・・でもここではそれができない。その代わり、その孤独を苦しみ抜いてしか得られない不思議な心の安らぎあったの」


p.248
結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがえのないその時間である。


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全日本フィギュアスケート選手権2011女子フリー

2011-12-29 11:47:28 | フィギュアスケート
全日本フィギュアスケート選手権2011

タイムリーで見れなかったから、翌日のスポーツニュースでもう結果は何度も見てしまい、
勝負の結果が分かっているスポーツほどつまらないものはないんだけど、今ごろ録画を見た。
アヤぱんのインタビューやら、過去の演技やら、演出だけで軽く1時間超えるのがじれったい

▼庄司理沙
まずは第3グループ。3×3×2から。2×3すごいな!一つ一つの動きが滑らかなステップ。
後半からのジャンプも難なく、スピンも安定。バランスのよい選手、これは頼もしい。

▼佐藤未生
ラフマニノフか。スピードにのって3回転を連発。速いテンポからスローへ移って、ビールマンスピンも柔らかい!
後半のジャンプが乱れた。靴が合わない選手って多いんだな。終始余裕のない表情だったね 山田コーチ。

▼鈴木春菜
3×2からスタート。レイバックスピンが深い。小柄だけどリンクをのびのびと使ってる。笑顔も見せる余裕あり。佐藤コーチ。

▼村元小月
♪マダムバタフライ 紫の衣装で雰囲気出てる。若干スタミナ切れてきた後半。右足首の故障もあったみたい。

▼友滝佳子
♪サムソンとデリラ みんな3連続ジャンプ入れてくるね。転倒1回。

▼高山睦美
♪アメリ 高さのあるコンビネーション。オーバーターンあり。ジャンプのタイミングがズレる。ラスト間に合わなかった。

鈴木明子
華やかなワルツに乗って、落ち着いた前半。途中ところどころジャンプが乱れたが会場の拍手に励まされて最終グループ一番滑走を務めた。

▼村元哉中
♪ラストエンペラー 黒に金糸が見える衣装。曲調がガラリと変わってなかなかドラマティックな構成。
スピードの落ちないステップ。堂々とした最終グループ演技。

▼西野友毬
出たチャイコフスキー!壮大な曲に負けない力強い演技。脚がスっと上がるコレオスパイラル。
後半で手をつく場面あったけど、最後までスピードが落ちない肝の据わった演技。

浅田真央
「イメージするポイントは?」と聞かれて「笑顔」と答えた。いつも通り「フゥ~」と大きく息を吐いてから。
リスト♪愛の夢 ゆったりとやわらかく、さまざまな悲しみや苦しみもすべて昇華したような感動の4分半だった
これまでこれほど笑顔で滑っている真央ちゃんを見たことがない。最後に一周回って穏やかに締めた。
「お母さんはいつも通り一番近いところで見ていてくれている」

▼今井遥
元気よく飛び出した。♪マイ・フェア・レディ 3×3キメた。ジャズィな曲でもどこかあどけなくぎこちないのが彼女らしいw
ポニーテールを元気に揺らして、演技が終わったあとも笑顔いっぱい!

村上佳菜子
メンデルスゾーン。苦手なループがシングルに。いつも元気でコケティッシュな感じでいて、ほんと生真面目そうなコだな。
ステップでまさかの転倒/驚 拍手に後押しされて、その後の3連続ジャンプ、スピンは問題なし。やっちゃったの笑顔
山田コーチのコンビネーションも絶妙だなw


優勝は真央ちゃん、2位鈴木、3位に村上。2年ぶり5度目の優勝の真央ちゃん、おめでとううううう!!!
来年3月に開催される世界選手権の代表選手は、女子は真央ちゃん、鈴木明子、村上佳菜子、男子は高橋、小塚、羽生。
いずれも今の日本、世界を代表するといってもいいくらいに自信を持って送り出せる面々。期待大。


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