メランコリア

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『明日泣く』@ユーロスペース

2011-12-09 23:55:55 | 映画
金曜日。あまりに疲れきっていて、廃人同様だったが、F氏のお誘いで武藤さん出演映画を観にいった。

麻布茶房@東急プラザ・渋谷
夕飯は、ラー油が浮いたスープも美味しいツルツルの稲庭うどんを食べて、ちょっと元気出た。

初めて行く「ユーロスペース」は、ちょうどいい大きさのオシャレな映画館で、建物自体も素敵。
1階にオシャレなカフェもあったようだし
ただ、入り口でサービスとしてハイボールを配ってたのと、
段差が激しい造りのせいで、鑑賞中に中座してドタバタと転倒する客続出
わたしのところにも突然つんのめってきた女性がいてびっくりした/驚


『明日泣く』
監督:内藤誠
原作:色川武大
音楽:渋谷毅
出演:斎藤工、汐見ゆかり、武藤昭平、奥瀬繁、井端珠里、マービン・レノアー ほか

traler

▼story
阿佐田哲也は学校に通っている頃から雀荘で金を稼いで、喫茶店で小説を書いていた。
モデルとなっているのは、同じ学校に通う菊子。
菊子は、音楽教師にピアノの才能を認められ、毎日練習していたが、ある日その教師と心中騒ぎを起こして消息を絶つ。

その後、小説で新人賞をとった哲也だが、相変わらずギャンブルの日々。
知り合いのジャズドラマーのステージを見に来て、前座をする菊子と再会する。
教師と結婚していたが、ドラマーと浮気しても気にする様子もなく、「自分は父親代わりだ」と言う。

が、離婚し、黒人ドラマーをメンバに自分のバンドを組み、人気が出はじめた頃になって、
教師の密告によって黒人ドラマーは麻薬で逮捕されてしまった。。



タイトルはジャズの曲名なのか?調べても曲自体は見当たらなかったが、リリアン・ロスのことは少し分かった。

リリアン・ロス(Lilian Roth 1910.12.13~1980.5.12)
自伝はベストセラーになるとともに、55年にスーザン・ヘイワード主演で映画化(邦題は「明日泣く」)。

色川武大さんは、『麻雀放浪記』を書いた人。ギャンブルはまったく分からないけど、なんだか凄いヒトなんだな。
音楽担当の渋谷毅さんは、日本のジャズピアニスト、作曲家、編曲家。いろんな場面で名前を聞く。

アートフィルムにはある意味、いわゆる映画らしいエンタテイメント性はあまり期待してない。
俳優がみんな可笑しなほどぎこちなくて、ストーリーも現代から見ればありがちな設定と展開。
「~だわ」とか、「~さ」とか日常会話として言わない言い回しが気になった。

中途半端な昭和感は、セットやメイクにかける予算の問題か。
歳をとった哲也の白髪もなんだかメッシュみたいだったし
低予算でも『キューブ』みたく秀逸な作品もあるが。
ラスト、菊子と思われる女性が「わたしはUFOを見た!」みたいに叫んでて、かなり面白かった/爆

菊子が愛読していたカポーティの『遠い声、遠い部屋』はわたしも好きな1冊。
とても難解で1行読み進めるのも苦痛だった記憶がある。

「やりたいようにやって、絶対後悔なんかしない!」てセリフは、いろいろリンクしたのかもしれないな。
なにせ、本当に言いたいことは我慢して、本当にやりたいこともやれずに、
ただただ生活のために働いて、一生を無駄にやり過ごそうとしている自分にとっては、
周りに迷惑かけたり、心配させたり、互いに支え合いながら泥臭く生きるてのがどうにも出来ないので。


武藤さんの塗れ場シーンにはドッキリ!!!こっ恥ずかしくて直視出来ません
伝太くん&田浦さんも出演。黒人ドラマーは実際に叩いてたぽいけど本物?
菊子は思いきり当て振りなので、ピアノの手元がちょうどシンバルで隠れてますw
さりげないように撮っているようで余計目立ってた。
演奏シーンが何度も出てきて、時間も長いから、相当ジャズ好きなことはよくわかった。
ライブシーンのロケ地は、F氏が行ったことあるってゆってた江古田のライブハウスか?
喫茶「古城」は昭和カフェ巡りで入った!どっちかといえば、名曲喫茶ライオン風に見えたけど。


映画を終わったときに拍手が沸いたのがフシギな感じだった。
突っ込みどころが満載すぎて、帰りもF氏と感想を楽しく言い合って、結果的に見に行って良かった


追。
これから年末年始ともなれば、どんどん街中に酔っ払いが増えて憂鬱になるなあ・・・
道端の下呂目撃も増えるし/恐怖×∞ て思ってるそばから駅構内で発見。はぁ・・・↓↓↓



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