メランコリア

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『終電バイバイ』

2013-04-03 12:21:21 | ドラマ
『終電バイバイ』(2013年1月14日~3月18日 全10回)
脚本:岩井秀人、平田研也、中澤圭規、清水健太
出演:濱田岳、谷中敦 ほか
主題歌:♪檸檬/遊助

謎の案内人役として谷中っちが出演するってことでこちらも予録してたから、まとめ見。
最初からものすごいハイテンションで各駅の特徴について喋りまくるナレーションっぷりにビックリ
こんな声音持ってたのかっ!? 谷中さんの振り幅大きすぎ/驚
ナレーションだけかと思いきや、毎話なにげに登場して、セリフも演技もある!
先日みた「まほろ~」より、こっちのテイストのほうが自分には合ってるな。

1話「立川駅」
「ケイドロ」なんて遊び初めて知った。警察と泥棒役に分かれてやる鬼ごっこみたいなものらしい。
立川で終電に乗れず、オブジェ相手にボクシングをしている変なおじさんに絡まれ、ムリヤリこのケイドロに参加する。


2話「秋葉原駅」
アキバで終電を逃し、昔、元カノと通ったテーブルゲームの店にフラリと入ってしまう。
こんなイマジネーション豊かなゲームが本当にあるのか? ロールプレイングゲームのアナログ版みたいな。
そこで、まさかの元カノと現在の彼氏に再会。こっそりメールに「別れたの」と泣く絵文字にテンションが上がる主人公だったが、
実際のところ、彼女は自分と一緒にいてくれる相手がいればいいだけで、男の話もロクに聞いちゃいなかったと気づく。
まだ未練たらたらな気持ちを振り切って帰る。世の中には孤独を埋めるためだけに慣れあってるだけの関係が多いってことだ。
深い話だな。
それにしても渋い駅ばかり。終電逃してから夜明けになるのが早いし
この男性は、そのまま寝ないでまた出勤するのか?ぜってームリ!


3話「南千住駅」
昔好きだった同級生の結婚式の帰り、南千住で終電を逃す。フランス人男女に宿への道を聞かれて、
1泊2700円て激安なため、自分も泊まることにするが、仏女子が「最後の晩だから、いろいろ連れて行ってほしい」と無茶ぶりされ、
それも「首切り地蔵」?とかディープでカルトな場所ばかりを案内する。なんとなく、いい雰囲気になる2人だったが・・・
「HEART(心)をつなぐとEARTH(地球)」になるってメッセージがじんとくる。


4話「蒲田駅」
蒲田で終電を逃した男。地元アイドルの1人が慣れない酒を飲んで酔いつぶれていて「これは運命なのか」とアパートまで送ると、
彼女は「片付けられない女」で、男は強迫性障害者。部屋を片付けながら、地元アイドルを辞めさせられてしまった愚痴を聞く。
「得意な奴がやればイイ。君はそのままでいいんだよ」2人がまた再会するんじゃないかって予感させるラストもイイ。
たまには終電を逃すぐらいの気概?がなきゃ、本当の出会いや心の交流なんてないのかもしれないなぁなんて気にもさせられる。
てか、同じ俳優が毎回別人を演じているってことに今ごろ気づいた 初見の俳優さんだけど、いい味出してるね


5話「片瀬江ノ島駅」
谷中「世の中には釣られる人間と、釣る人間しかいない」って、すごい極論だなw
真っ白いコートでキメた釣り人なんていないよね
上司と釣りをしていてまったく釣れず、飲みに行ってお金を払わされて、上司は女の子と夜の街に消え、太郎はまたもや終電を逃す。
夜釣りをしていると、男3~4人に絡まれている女子がいて、得意のカンフーで撃退し、お礼に彼女が勤めている水族館に案内される。
「・・・これって竜宮城」と浮かれ気分のまま告白すると、彼女には彼氏がいて「私、ダメ男を育てるのが好きなの」とのこと。
完全にダメ男役でドラドラの鈴木くんが出てるw 「オレは釣られるのが好きなんだ!」て開き直るってオチ。


6話「六本木駅」
ものすごい遊んでそうなのに女性経験なしの上司に連れられて怪しい教室にきて、
相手役が可愛いからノリ気になったら、講義はいたって真面目で、
上司相手に服を優しく脱がせるレッスンをしているうちに気持ちが良くなり・・・
この上司役の俳優も面白い。今度は真っ赤なコートで現れる谷中さんもそーとー怪しいw



7話「溝の口駅」
谷中「いつ気づくんだ。差し伸べられている手の存在に」

テレビ番組スタッフの男は、録画していたはずの映像がまったく撮れていなかったことに気づき、
その場の思いつきで、駅前広場を縄張り争いしているホームレスダンスの大会に出る若者グループを取材する。
最初は口ゲンカばかりだったが、互いの事情を話すうちに打ち溶け合って。。
「ちゃんと話せば実は大したことじゃない。そう気づくまでにみんな長い時間をかけてしまう。
 問題は思っているほど複雑じゃない。自分は思っているほど一人じゃない」


8話「下北沢駅」
修学旅行のホテルを抜け出して若者の町シモキタで遊んでいて終電を逃した男子学生(学生役も違和感ないってすごいよね/驚
象の話をしている妙なグループのあとをついていくと、小劇場の舞台に張りぼての象が入らないと悪戦苦闘している
「手伝ってくれたら、朝までにホテルに送ってやる」と脚本家の谷中さんが約束するw
劇団員の一人の女子が「下北って、砂場でみんなで遊んでいるうちに1人帰り、2人帰りして、
1人だけになっても夢中で遊んじゃう、そんな町なんだよね」と言う。
欠員のメンバのセリフの読み合わせなどするうちに演劇に目覚める学生。
その彼がのちに有名な俳優になって、深夜番組のドラマシリーズに出るなんてリンクまである。
下北ってほんと劇場が多いんだな。それに、ほんと劇団員てフシギな人間集団だと思う。


9話「日本橋駅」
早くに父を亡くして?、母は学生の時に他の男と出ていった。
姉が母親役となり、男は上京して働いているが、仕事中に何度もかかってくる姉からの電話に正直困っている。
自分の孤独のために弟に電話してくるって、なんかリンクしてる
その姉が上京してきて話があるというので、日本橋で待ち合わせたが会えないどころか、
町にまったく人気がなくなり、見知らぬ男から声をかけられる・・・
このシリーズの中でも特に異色。オカルト的な話。
あの繁華街で深夜とは言え、誰もいなくなるドラマの撮影は難しかったことだろう。


10話(最終回)「東京駅」
谷中「自分で蹴って、自分で拾う。それが生きるってことだ」
谷中さんが言うと、なんでもカッコいい教訓に聞こえるからフシギw
「エキストラのおじちゃんに“あんた、ラッパもできるのかい、すごいね!”と言われた。ラッパも、じゃなくて、ラッパが本業だ」て爆



集団面接(私も超苦手)で紙粘土と缶を渡され、5~6人のグループでなにかを創るという設定に困り果て、
前衛的なオブジェが出来上がった
みんなで帰りに飲みに行って、芸大出身の鈴木がなにも発言しなかったことを責められる。
癪だから缶蹴りをしようってことになったら、こんどは鈴木が一番生き生きしていた。
そこに1通のメールが入る。「二次試験の缶蹴りに入りました」
まだ試験は続いているのか? このメンバの中に試験官がいるのか
疑心暗鬼になりつつ、また緊張する鈴木だったが、もうどうでもよくなって缶蹴りに戻る。
この不況下で、ハッキリとした正解の出ない問題に答え(結果)を出すために若者も必死なんだ。

いろんな時間軸で生きている、パラレルワールドの自分を見ているようで面白いシリーズだった。



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