メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『ステップフォード・ワイフ』(2004)

2016-09-13 12:46:46 | 映画
『ステップフォード・ワイフ』(2004)
原作:アイラ・レヴィン 監督:フランク・オズ

出演:
(ジョアンナ・エバハート) ニコール・キッドマン
(ウォルター・クレズビー) マシュー・ブロデリック
(ボビー・マコーウィッツ) ベット・ミドラー
(クレア・ウェリントン) グレン・クローズ
(マイク・ウェリントン) クリストファー・ウォーケン
(サラ・サンダーソン) フェイス・ヒル
(ロジャー・パニスター) ロジャー・バート
マット・マロイ、ジョン・ロヴィッツ、デヴィッド・マーシャル・グラント ほか


9.15までの「U-NEXT」シリーズ。

クリストファー・ウォーケン出演作ということで観てみたv(2016年9月19日まで配信)
ドラマ『デスパレートな妻たち』みたいな話かなと想像してたら、ブッ飛んだ世界に久々笑ったw
ニコールのコケティッシュな演技はコメディにもよく似合う

ところが、先に進むと、意外なサスペンス展開に引き込まれる
最後のどんでん返しにビックリし、社会的メッセージまであり
後で“『ローズマリーの赤ちゃん』などで知られる作家アイラ・レヴィンのスリラー『ステップフォードの妻たち』を、
75年に続いて再映画化したサスペンス・コメディ。”と知って納得

映画『ステップフォードの妻たち』(1975)
“ステップフォード・ワイフ”は、理想的な妻って意味なのか
キャサリン・ロス、ポーラ・プレンティス、ピーター・マスターソン、ナネット・ニューマン ほか出演
元ネタはもっとシリアスなんだ そちらも観てみたい

「ディストピア」

豪華ベテラン俳優が揃った絶妙なコンビネーションと、
なにより、クリストファー・ウォーケンに酔える1作で満足v

マシューも変わらないなあ! 『フェリスはある朝突然に』で爆笑したことを思い出す
コメディも似合うけど、サスペンスも似合うニコール

ネタばれを読む前にぜひ観て欲しい


あらすじ(ネタバレ注意

まるで高度経済成長期の勘違い家電CMのようなOP


テレビの高視聴率番組で受賞したジョアンナは、男女カップル対決の新番組を紹介w
「I can do better」て番組もブッ飛んでる



授賞式に、番組に出てた、妻に裏切られた男ハンクが来てJに発砲
ハンクは妻と5人の男も撃ったという

J「金さえ払えば大丈夫」
上司「株主がいるかぎりネットワークを守らないと あなたが犠牲になって」

いきなりクビにされたJの崩れっぷりも笑えるw
 

息子ピートの描いた絵も可笑しいww


夫ウォルターもテレビ局の副局長だが、神経のヤラれた妻のために辞めた
J「結婚生活をやり直せる?」




郊外のコネティカットに引っ越す家族4人
町に入るのに国境みたいな関門を通る 理想的な屋敷、美しい妻たち

この街を仕切るクレアが迎えてくれる
セキュリティも完璧ですべて自動 トイレは尿検査までしてくれるw

階段を転げ落ちるロボット犬もいるw



クレア「街の歴史は200年 地上の楽園 犯罪、貧困、競争もないの」

“男性協会”は、妻から離れて寛ぐ場所
「女性たちはスパに行くの」と妻らにJを紹介する




独立記念日

J「私は10分しかいないわよ ここの女性たちはみんな頭のネジのゆるんだスッチーみたい」
(スッチーってスチュワーデスの略だったっけ? 和訳にも時代を感じるw

大御所ベット・ミドラーが爆弾みたいに登場 ボビー・マコーウィッツていう人気作家


「アメリカの誕生日なのに、黒人も、アメリカ先住民も、アジア系もいないわ」

J「この下品な男、迷惑じゃない?」
B「私の夫よ 協会で出会ったの」w

ゲイのロジャー・パニスターは、話題の建築家で、パートナーの弁護士と一緒に暮らしている


クレアが提案したスクエアダンス中、回り過ぎた女性サラが壊れたように倒れる(ロボット?


出ました、ウォーケン! 10年前の映画だけど変わらず麗しい!! マイクはクレアの夫

「ジープに運べ 脱水症状だ」

 


「絶対おかしい!」と譲らないJ 「火花が散ってたわ どうして医者がいないの?」
「君は高慢すぎて、殺されかけたから、ここに引っ越してきたんだ 僕らはおしまいだ」
「あなたの言う通りよ」

「君を笑わせるために、君のそばにいたいからテレビ局に入ったんだ」
「私が才女でなくなったら、私はどうしたらいいの?」

「まず、田舎暮らしに黒い服は必要ない
 黒を着るのは仕事中毒のマンハッタンの女だけだ そうなりたいのか?」

「子どもの頃からの夢なのよ」


翌日から急に田舎の主婦をめざすJは、作家と建築家に呆れられる


「サラを見舞いに行かなきゃ」

カギが開いてて勝手に入る
ロジャーは“サラ”と書かれたリモコンを見つけてボタンを押すと、サラの胸がデカくなる!

 

3人は何も知らずに逃げ出し、ボビーの家に戻るとゴミ屋敷
ジェリーとロジャーはカウンセリングを受けていて「郊外に引っ越したほうがいい」と言われたと明かす

J「私も同じよ 抗うつ剤を飲まずに幸せになる方法を試さない? ヤケ食いもなし
  ステップフォード方式に順応してみるのよ」


読書クラブに行くJら
クレアの推奨は、クリスマスの本でみんな拍手喝采
「ボビーにはちょっとご不満かもしれないわね、なんと言えばいいのか・・・ユダヤ人だから」

「妻は変わるはずだ」というWに苦笑する旦那たち
テッドの妻もとびきりの美人だが、口でクレカの支払いをする

 

それを見て適応する決意をしたWを歓迎する夫たち
(ここでは男尊女卑もルールの1つ?


Bは協会が怪しいから覗きに行くとJを連れていく

B「変だと思わない?」
J「テレビ局と同じよ」w

屋敷の中にはなぜか街に住む夫婦の肖像画が並ぶ


ロジャーは何か重大な秘密を見て、翌日、お気に入りの服など全部捨てられている

ヴィゴって誰?


ジェリーはロジャーが上院議員になると紹介する

 

J「あなた大丈夫なの? 別人みたいよ」
R「みんな変わる ステップフォードは止められない!」


「出て行く」というJ

「子どもをキャンプから連れ出してここを出るわ あなたはどうなの?」
「OK 幸せでなければ都会へ戻ろう、明日」


その晩、ロボット犬が夜にリモコンを持ってきて、“ジョアンナ”と書かれている
パソで調べると、サラは航空会社のCEO、ほかも女性裁判官や、、、テリアまで!?

 

ボビーの家に行くとすっかりキレイに変わってる
もう子どもが4人もいて「あと3人欲しいわ」



「麻薬でも飲んだの? 洗脳されたの? ここにいる女性はのはVIPばかりよ」
「私は生まれ変わったの 人生で何が大事か分かったの 夫と息子 完璧な家庭を作るわ」

(コピーロボットと入れ替えて、本物はどこへ??? これはアメリカ男性の儚い夢?


協会に押しかけるJ(母性は残ってたのね 子どもはまだ矯正しなくていいの?
自分の絵を見つける



旦那衆が現れ、夫もすっかり仲間入り
 

「君はいつも僕を打ち負かした 学歴が高く、タフで、行動も早い 夢に見るような稼ぎもある 地位も上だ」
「気づかなかったわ」

「オレは君の部下だ」
「対等よ」

「部下だよ! 僕らはみんなスーパーガールと結婚した惨めな男だ 妻の栄光を陰で支えるだけの女々しい男さ」
(これまでの歴史と逆転して怒ってるわけね


マイクは発明のプロモーションビデオを見せるという
脳にナノチップを埋め込み、自動的にリニューアル
マイクはマイクロソフトにいた、ほかの夫もNASA、ディズニー、AOL・・・

 

 

「欠点をすべて修正できるんだ」とWに選択を迫るマイク

「本当にあなたの望みなの? 女性を奴隷にして完全に奉仕するだけの存在?
  想像してみて、ステップワイヴスは、あなたを愛してるって言うと思う?」


M「もちろん、58ヶ国語で」
J「それは本心?」

床が開いて、出てきたのは自分のロボット




完璧な美人ロボットを演じられるニコールがすごい
そして白人のブロンドじゃなきゃダメなのね


マイクとクレア主催のパーティで紹介されるJとW

 



Wは地下に入り、妻たちの脳のチップを元に戻す
すべてのプログラムを削除され、元に戻る妻たち

その間、マイクを誘惑するJ まんざらでもないウォーケンの表情がなんともいえないw

(美人妻たちより、ウォーケンの美しさに見とれてしまう

「妻はロボットじゃない できなかった 妻は電化製品じゃないからだ」
J「本物の男よ」

 




クレア「ここでまともなのは私だけよ」
J「ステップフォードで?」

クレア「世界中でよ! 理想郷を作りたかったの 男が男らしく 美女が賛美される世界を!


(クレアこそ天才だ そしてグレン・クローズの圧巻の演技に騙された

J「私たちは完璧になる必要はないわ 余計なお世話よ」

クレア:
私も仕事に追われ、ストレスと愛に悩んでた
私は世界的な脳外科医で遺伝子工学の権威だったの でも疲れ果ててた
ある夜帰宅すると、マイクとパトリシア、美しいブロンド女性で、21歳の私の研究助手よ 夫の浮気が悲惨な結果に・・・

私は時計の針を戻した
残業のなかった時代 女がロボット化する前の充実した時代に
(ウォーケンは、首だけになってもカッコいいv


半年後
「夫とはうまくいってる?」
「ええ、完璧なんて求めてないし、役に立たないから」

夫らはステップフォードに軟禁状態にして、家事をやらせている
「オムツはどこだ? 買わないと妻に殺されちまう」



追。
最初の「DREAM WORKS」のOPが懐かしかった
調べたら、こんな動画集を発見

映画 ビデオ 製作配給会社のオープニング集
これは比較的新しいものだな 私が好きな、三日月に乗った子どものがない

OPにも映画の歴史があるね ビデオ時代は飛ばしてたけど
海外と日本のもある 新旧よくここまで集めたな

岩に波が打ちつけるのはどこだっけ?
バイクをブルルンてふかすミステリアスなのもあったな

時代に合わせて変化しても、それぞれ、デザインに工夫を凝らして作っているのが伝わる
コメディ映画の中には、このOP映像をギャグにしてるのもあるしw


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topics~「日本人女性の11人に1人が乳がん」医療用ウィッグ ほか

2016-09-13 12:45:46 | テレビ・動画配信
医療用ウィッグ


「日本人女性の11人に1人が乳がん」
その半数以上が抗がん剤治療で脱毛する(まず、その治療法をなんとかして欲しい/切願
がんで脱毛した人の約半数が医療用ウィッグを着用している

利用者の三橋さん:
治療を始めて半年で髪がすべて抜け落ちてしまった
歩いていても髪がパラパラ落ちるし、手で持つとサッという感じで抜けてしまう

医療用ウィッグを19万円で購入

1年間着用していたが誰も気づかなかった


「専門店での工夫」


1.フィット感
脱毛時、もしくは、発毛時に合わせて、その方の頭皮にフィットするようにサイズ等を調整しているため、ずれる心配がない

2.リアルな質感
人毛と人口の毛の両方を使って作られている
つむじや、顔周りの生え際には細かい髪を使用している


3.最終的にウィッグを外せるお手伝いもしている
 

治療終了後に脱毛がおさまり、いきなり外すと短すぎて周囲に驚かれるため、徐々にカットするサービス


「助成を行う自治体もある」
保険がきかないため、購入するには高額だが、地域の自治体によっては助成金が出る



US OPEN2016 関連
錦織、疲労の色濃く“思考停止”「徐々に動けなくなった」
“足がかなり重かったし、きょうのコンディションは湿気があって凄くタフだった。
 多少言い訳になるが、準々決勝で5セットやっていなければもう少し元気に戦えた。
 4時間の試合をしてしまったので、ドーピングでもしない限り難しい(笑い)。”
(すごいブラックユーモアww

松岡修造氏「壁を破れそうで破れない」錦織の奮闘に感謝も課題

ジョコ 2年連続7回目の決勝進出!相手はバブリンカ

ジョコ戦のモンフィスに非難
“気温は32度を超え、高い湿度の中という厳しい状況で行われた。”

“ジョコビッチのサービスに対して大きくコートの中へ入ると、棒立ちになってリターンを構えていた。
 スポーツチャンネルであるESPNの解説をしていた元世界ランク1位のJ・マッケンロー(アメリカ)は、
 試合を放棄するようなプロとしてスポーツマンらしからぬ態度だったと大きく非難。

 観客からも時折、モンフィスへのブーイングも起きていた。
 そのことに対してモンフィスは「テニス界のレジェンドが自分を非難していると知らされて、とても悲しく思う。
 最終的にジョン(マッケンロー)へ言えることは、ただ最高の選手になりたいだけ」とコメント。”

「何か変化をつけるには、自分の持っているものを変えなければならない。
 自分が持っているものはスピード。ちょっとした直感や才能もね」

 とラリーに変化をつけ、これまで見せたことがない戦術を使った理由も語った。”

それが彼の持ち味なんだから、いろんな選手がいて面白いじゃん

ワウリンカ 全米OP初V、ジョコビッチに逆転勝ち
“第3シードのS・ワウリンカ(スイス)が第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)を
 6-7 (1-7), 6-4, 7-5, 6-3の逆転で破り、大会初優勝を果たした。”

ジョコの怪我も影響したかな

全米初Vのバブリンカ ジョコの称賛に感激「あなたのおかげで…」
“「何が起きているのかよく分からない」「信じられないがうれしい。優勝のことを考えずに一生懸命プレーしたことがよかった」”

ブログの閲覧数も格段に上がり、これも錦織くん効果と思われ/礼


この記事にも感動した
錦織の詩「この命 どう使う」奮い立たせ壁破る


“日刊スポーツでは、中学時代に錦織が自作した詩を試合ごとに紹介。今回は「この命 どう使う」。
 マリー戦の前、錦織は「強い気持ちを持って向かっていきたい」と話していた。
 それはテニスの「命」をかける決意の表れでもあった。
 何度も折れそうになった心の「命」を、奮い立たせ、ついにマリーの壁を破った。”


ちなみに、私は野球はまったく観ないけれども、大きなニュースみたいなのでメモっておく

広島、25年ぶり7度目のリーグ制覇 鈴木が2連発、黒田は万感9勝目!

カープファンの奥田民生、ポルノらが優勝記念ライブを広島で開催決定
“広島カープファンで知られる歌手の奥田民生、サンフジンズ、堂珍嘉邦、ポルノグラフィティの4アーティストが、
 広島カープの25年ぶりのセ・リーグ優勝を記念したライブを行うことを11日、発表した。
 「VIVA! 真赤激!」と題したイベントライブを11月16日、17日に広島文化学園HBGホールで開催する。”


大橋巨泉さん「お別れの会の式典」でのたけしさんインタビュー
 

 

「各メディア、とくにテレビとかは、そのまま受け取ってくれて、自分の仕事に助けになってますね」




スタジオジブリ総選挙
 

私は断然『ナウシカ』だなあ。次々と新作を描いてる宮さんには申し訳ないけど


源くんの♪SUN で一緒に踊っていたのは「イレブンプレイ」
リオオリンピックの式典でも踊ってたって、すごいユニットだったんだ/驚
 


追1。
「とと姉ちゃん」


星野さんが学生の時にプロポーズしたほぼ同じ“名古屋に転勤になるから”て理由で別れるって
単に視聴者の“星野さんとの絡みがもう一度見たい”て願望を一時的に叶えてあげた的な感じだったなあ


追2。
「あさイチ」で有働アナがリオパラリンピックをレポってて、見つけたのがこちら
 
避妊具の自販機 無料で配布されている アマゾンの環境保全にもひと役買っているとか


追3。
渋谷ハチ公のマンホールがあるなんて全然気づかなかった/驚



追4。
藤城さんのDMが届いたv

富山じゃとても行けないけど


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講談社の翻訳絵本『百年の家』(講談社)

2016-09-13 12:44:46 | 
講談社の翻訳絵本『百年の家』(講談社)
J.パトリック・ルイス/著 ロベルト・インノチェンティ/絵 長田弘/訳

NAVERまとめ 美しくて切なくて温かい。心に響く、大人向け絵本、25選。
こんなサイトを見つけて、数冊借りた中の1冊


石やレンガで家を造る文化を持つ国は、木造りの日本とちょっと違うということを知った
1回造れば、それ以上かえられないのかと思っていたら、
継ぎ足したり、窓をつけたり、デザインも替えられるし、屋根も頑丈に造りかえることができるんだ

戦時中でも、直接、砲弾を浴びたりしないかぎり、燃えてしまう木造よりは残りやすい
童話『三匹の子ブタ』の家を思い出した

この家が最初に建てられたのは1656年
ヒトが住むには、まず、自然破壊から始めなければならない
ずっとそこに立っていた木を切り倒し、咲いている草花をむしって畑や井戸を作る

そして、ヒトの歴史というものは、戦争の歴史でもある
第一次世界大戦、第二次世界大戦を経て、どんどんと家の形、周囲の様子も、それに合わせて変わっていく

戦時中の場面で、兵士が子どもにお菓子をあげたり、
戦車に乗っている姿を見上げて、手作りの銃を持って遊ぶ男の子たちを見ていると、
こうして戦士を英雄視して、子どもの心に戦争が美化されて、引き継がれているのでは?などとも思えてきた

レイモンド・ブリッグズ『風が吹くとき』(篠崎書林)で、「けっこう楽しいこともあったわ、あの戦争は」というセリフも思い出した

ロベルトさんが描く細部にわたる絵は、ペラペラと何度も見比べると、まるで間違い探しをするような楽しみ方もできるほど/驚
毎日暮らしていると、住んでいるヒトですら見えてこないことも、
こうして家の時間で見ると随分と変わっていくことが分かる


家はヒトが住むところ
ヒトが消えると、家はすぐに廃墟に変わる
大抵は、その家の女性が毎日使うことでメンテナンスされているということだ

生まれて、生きて、死ぬという、シンプルな命のサイクルもこの1冊の中に凝縮されている
ここでまたツイッタの「Abandoned Pictures」の写真を思い出す



ヒトの文明もいつか土に還る
それは全然悲しいことじゃなく、自然の大きな営みのサイクルなんだ

最終的には、最初に伐られてしまった松の木が、いつのまにか雄々しく立っている
動物の親子が元気に走り回っている

ヒトがいなくても、自然の美しい営みは続いてゆく
(ブドウの木は手入れを止めると枯れてしまうの?

富豪の避暑地に生まれ変わっても、どことなく最初の外観の雰囲気が残っているのが面白い


あらすじ(ネタバレ注意



わたしがつくられたのは1656年。それはペストが大流行した年だった
この本は、古い丘にはじまり、二十世紀を生きることになった、わたしのものがたりである。 2009年


1900年 ずっと廃屋だったわたしを、やっと見つけてくれたのは、子どもたちだった


(そこから家と周辺には手を加えられ、ヒトが住むようになる
 
(ヒトはブドウや小麦を植えた


丘のむすめは、じぶんで、じぶんの未来をえらんだ。
花むこはふもとのレンガ職人で、兵士だった。




1918年 第一次世界大戦終戦

妻は夫をうしなった。・・・なんという悲しみ

子どもたちは学校にゆく。
みんなが無邪気でいられた時間は、すてきだった。でも、短かった。

 




1942年 第二次世界大戦下


わたしは最後の避難所になった。何もかもなくした人たちの(表紙はこのもっとも悲惨な場面なんだ

農民たちは抵抗運動の兵士たちに、感謝の気持ちをもっていた。
かれらの勇敢さに。そして、ときに、銃撃を中断してまで、
農民たちの、日々の作業を助けてくれたことに。

 


1958

母親のもとを離れて、街へ移り住む息子が、
昨日までの名残りをすべて、バッグに詰め込んでしまったのだ。




1967

母親の柩を乗せた車が、わたしの前を通り過ぎてゆく。
心をなくした家は、露のない花のようなものだ。




1973

いままでの暮らし方を継がない。それが新しい世代だ。


(フラワーチルドレンたちは自然を愛していたよね


1993

二十年後のわたしは、墓の土になっているだろう。
わたしをささえる玉石は崩れ落ち、跡形もなくなるだろう。




1999

けれども、つねに、わたしは、わが身に感じている。
なくなったものの本当の護り手は、日の光と、そして雨だ、と。






最後のページのインターフォンは、上の避暑地とも違う
もしかしたら、また別のヒトが住んでいる未来なのかもしれない




追。
「繙く」ひもとく、って漢字がステキ。入力すると「紐解く」のほうが出てくるから、この字を知らなかった


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