メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

FUJIFILM SQUARE 企画写真展「世界動物遺産 最後の一頭に、してなるものか。」(2016.9.26)

2016-09-28 13:44:41 | アート&イベント
六本木。ミッドタウンも、私にとってはまったく異空間。
でも、なぜだかデジャヴ感があったのは、以前来たからだった

「星野道夫 アラスカ 悠久の時を旅する」

まずは、腹ごしらえ。
と、思っても、広いし、高いし、量多いしで、気づけば、どんどんビル内を歩き回ってた
で、やっと食べ切れそうなところに入ってタコライスを注文v

PALETAS


ん?実はアイス屋さん?
ご飯を少なめにしてもらってなんとか完食v オレンジジュースは飲みきれず。無念。

隣りに座っていた20代くらいのママさん3人組は、子育ての悩みをいろいろ話して盛り上がってた
英語を習わせているけれども、自分が「DOG」のスペルが言えずにビックリしたとかw

「バレエを習わせようかなあ」とか、「“私みたいにならないで”って口癖はよくないよ」とか
「子育ては、3人目くらいからやっと分かってくるって言われた」「なるほどねえ!」とか
若いなりに頑張っているんだなあ、偉い!

と、同時に、子どもは忙しすぎて、本当にやりたくて習い事をしているのか心配になったり。




FUJIFILM SQUARE 企画写真展「世界動物遺産 最後の一頭に、してなるものか。」


開催期間:2016年9月9日(金)~ 2016年9月28日(水)
開館時間:10:00~19:00 (入館は18:50まで) 期間中無休
会場:FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)
出展写真家:フランス・ランティング、岩合光昭 ほか
作品点数:約100点
入場料:無料


写真展見どころガイド
 

 

 

お子さま限定で、写真展の感想を書くと、その場で「ミニミニ動物フィギュア」がもらえる(1人1つ)ってことで、私も欲しかった!


私が観てた時も、子ども連れのお母さんがフラっと入ってきたけれども、
「どうして、(動物が)いなくなっちゃったの?」とせっかく大事な質問をしていたのに
子どものなぜなぜ攻撃に疲れてしまっているのか、答えずにいたから「ペリカン見たーーーい♪」に変わっちゃってて、
大事なことを学ぶチャンスを逃してしまったことに残念な気持ちになってしまった


入り口に、今回のポスターを大きく引き伸ばした写真があって、そこだけは撮影可能


その写真をハッシュタグで拡散して、たくさんの人に知ってもらおうって活動はイイと思ったので、
私も微力ながら、このブログをアップする際、協力させてもらいます





【展示内容抜粋メモ】

4つほどのコーナーに分かれていて、岩合さんの写真もあったv
いつもは、にゃんこ&わんこの癒し系なのに、今回は本格的に野生動物の姿をそのまま突きつけていて、
食事の後で口のまわりを血で染めたジャガーの写真など、岩合さんの別の面も観れて貴重だった

ほかに「amanaimages」から提供された作品も多かった
このサイトで試しに「動物 野生 絶滅危惧種」で検索したら、326 件ヒットした


『世界の動物遺産 世界編・日本編』 B4判 25,000円+税

後で分かったけれども、今回の写真展は、この本の中からの抜粋だったのね

ちょっと買える値段ではないけれども、これだけ立派なぶ厚い本が2冊もできてしまうほど
世界中で野生動物の絶滅スピードがどんどん速まっていて、
その大きな原因が人間の生活と密接に関わっていることを知って改めてショックを受けた

それぞれの写真が大きく引き伸ばされると、どれもド迫力で、貴重な一瞬をとらえた作品ばかりで夢中で観た

星野さんが書いていたとおり、ヒトの暮らしの中で少しでも、
今、別の場所で生きているたくさんの生き物たちの命のことを考えて、
さまざまな素晴らしい形、色の、さまざまな生活をしている生き物たちが
種ごと消えていることに気づき、早急に手を打たないといけないことが伝わる




【1600年から統計スタート】

「IUCN(国際自然保護連合)」は1948年に創設

パンダ、トラ、ライオン、ゾウなどよく知られる動物から、あまり知られていない動物まで
約700種が絶滅したと分かり、その後もどんどん減っていることが判明

レッドリスト

最初のIUCN版レッドリストは、1966年に作成された






【大きな原因はヒトによるもの】

乱獲(食用、象牙など装飾品にするため)
生息域の破壊
外来動物の移入による生態系の破壊
経済活動(森林伐採など
内戦:森の清流が失われるなど
異常気象:氷の大地が消える
ペットとして捕獲し取引される(美しい鳥、トカゲなど
高性能の銃での狩猟 狩猟は禁止されているが、いまだ「密猟」は続いている
家畜、人間を襲うという理由で駆除対象
シリーズ鳥獣害を考える3『かわいい目のシカが害獣ってどうして?』(農山漁村文化協会)


いったん絶滅して消えた生物は二度と復活しない

その後「再導入」(飼育して、本来の生息地に放す)活動が続けられている



【求愛】

さまざまな求愛法:
オス同士が力で争う「ヒエラルキー」(上下関係)
見た目の派手さ、美しさをメスにアピール「婚姻色」

「イワトビペンギン」パンク

「コモドオオトカゲ」仁王立ちで闘う姿かっけー




【親子】

動物の親子関係は短い ペンギンが親離れするのは孵化後2~3ヶ月
魚類は、生まれてすぐに自力で生きなければならない

どの親子も癒されたなあ
マッコウクジラの親子写真なんて、本当に美しく撮影されていて感動した

「イワトビペンギン」2羽の子どもを連れて歩く姿も堂々としていてかっけー



【生存競争】

動物は「食うか食われるか」の世界が日々繰り返されている

ゆったりのんびりしているシロクマさんも、イッカクを食べて、顔を真っ赤に染めている姿は別人/驚

「ジャガー」ワニまで食べちゃうのか

「ホオジロザメ」全身が海から出るほどのジャンプでオットセイを捕獲

「カッコウとモズ」
カッコウは他の鳥(百舌など)の巣に卵を産む 他の鳥より早く孵ったヒナは、他の卵を蹴落とす
他の鳥は、自分の子と疑わずに育てる「托卵」

「ライオンとハイエナ」は餌を奪い合う関係にあり、ライオンがハイエナを食べることはない

「キングコブラ」ヘビが主食!

「コモドオオトカゲ」唾液に毒がある/驚

「パーソンカメレオン」舌を伸ばしてバッタを捕らえたシーンはスゴイ! エイリアンみたい

「タスマニアデビル」

吾妻さんが生まれ変わりたいと言っていた→here
フクロネコ科ってにゃんこの遠戚???



【ガラパゴス諸島】

ダーウィンがカメを観察して「進化論」を想起した場所
火山島だっていうのはビックリ
1987年に「世界自然遺産」第1号に認定された
日本にも影響を与える「エルニーニョ現象」が発生する海域→海藻が減り→ウミイグアナも減った

「ピンタゾウガメ」最後の1頭“ロンサム・ジョージ”が2012年に約100歳で死亡

ほぼカメさんの写真ばかりで癒された イグアナさんも可愛いし




【絶滅、その回避へ】

ヘリコプターに吊り下げられて保護区に移住させられるサイ

これはこれで本人にしてみれば地獄のような・・・

「アオフチョウ」
世界でもっとも美しいと言われる羽が売買されている

「キタシロサイ」地球上にわずか3頭しか確認されていない

「イッカク」
ツノが先住民の収入源となる(肉は食料として彼らの生活を支えているんだろうな
銃を持っているのは少年なのがショックだった

「オレンジヒキガエル」
1967年に新種が記載されたが→23年後に絶滅した 原因は分からない

「トキ」
1981年に絶滅が確認→中国から譲ってもらい→繁殖させて→2008年に放鳥

「アラビアオリックス」1990年から再導入に成功

「マウンテンゴリラの葬送」
観察ツアーの収益を先住民に還元して保護の意識を高めている






写真歴史博物館 見どころガイド(30分)


フジフイルム(フィルムじゃないのね/驚)にかつて長くお勤めされていた
人柄の良い男性が、展示物と、会社のお宝を混ぜて、分かり易く、かつ専門的に
写真、カメラ、フィルムなどの歴史について教えてくれた

この日は、女性2人、男性4人ほどで、私以外は全員カメラに精通していた方ばかり 写真が好きなんだなあ!
説明中も質問がどんどん飛び出して、ガイドが終わった後も名残惜しそうにお喋りを続けていた


【写真の歴史】(メモが間違っていたらスミマセン/謝


●最初はピンホールによる映像 紀元前からあった
日食の時に木々の合間から道路にたくさん映る現象や、
壁の穴から外の景色が光とともに、反対側の障子などに反転して映る現象と同じ(そんなことあるの?!

博物館内に模型があって、体験させてもらった
箱に穴があり、中に45度のミラーが入っていて、トレーシングペーパーに写る仕組み
実際、目の前の花と人物を見ると、上下は補正されているが、左右が反転して見える 文字も逆


●日本に入ってきたのは1500年頃~最初は画家
「写実主義」の影響で、トレペに写った風景などをデッサンし、後に裏返して色づけして絵にする


●ダゲレオタイプ~科学者ダゲールさんが発明




1839年 銅板・銀板写真を発明 今のフィルムにも銀が必須
銀のスプーンを放っておくと酸化して黒くなるのを利用
それを光で黒くさせて、ネガポジを逆転させるので、やはり左右は反転する



ダゲールさんは、靴磨き職人に協力してもらい、30分間立ち続けて撮影した
ほかは動いているため人や馬車などは写っていないw

1枚しかできない、左右逆転のデメリットを解決し、「量産」可能に


●カロタイプ~紙を使ったネガポジ写真法
 

ネガポジ2枚の紙を合わせる?
ネガがあれば何枚もつくれて、左右反転も解決

デメリット:シャープに撮れない、引き伸ばせない


●ガラスを使った湿板写真「コロジオン」
シャープな画像、かつ拡大が可能に

坂本竜馬の有名な写真もこれ。
30秒間ずっと同じ姿勢でいなきゃならないから、イスのところに頭を固定する器具がついていたw


●鶏卵紙
卵の白身を溶液とした 今はゼラチン たんぱく質成分は同じ
印画紙に水が染み込みやすく、乾くと固まる

裏側を黒く塗った?とか、いろいろ工夫した スズを使ったものもある
「アンプロタイプ」「ティンタイプ」

ほかにも「引伸機」などの展示もあり


商業ベースとなる
 

量産が可能となり、海外から日本を訪れ、風景を撮影(当時まだ30~50秒かかった)し、母国で売るようになる
その貴重な1冊『横浜写真アルバム』、観光地の風景写真に色を1枚ずつ塗ったものも展示されている
ガイド「このアルバムは売れません もし売るとしたら1冊100万円くらいですが、売りません」w

デメリット:持ち運びが大変 撮って→すぐ現像するのに、すべての道具を大八車などに乗せて全国を移動しなきゃならない

 


乾板(ガラス)を工場で量産
感度も高まり、シャッタースピードも上がった 例:サンダーソン、デラックスなど
手持ちで撮れて、家に持ち帰り現像できるようになり、
最初は高価だったが、庶民がカンタンに写真を撮れるようになった

デメリット:拡大すると画像が粗くなる


ロールフィルムの開発
「ろくろく」と呼ばれるサイズが一般的→here
1本で12枚しか撮れなかった 24×36ミリが「フルサイズ」と呼ばれるとか


説明はひと通り終わったが、まだ話は尽きなくて、いろいろ質問されて丁寧に答えてくれた

ガイド:
今やフィルムの売れ行きは毎年1/2、1/2と減っている
ロールフィルムは、元はものすごい長さで量産するので、まず前年の売れ行きをみて、生産量を決めている

フィルムの新規開発はもうしていない

男性「元々は映画のフィルムと同じでしたよね」

ガイド:
そうです。でもデメリットは燃えやすいので今は違います

余談になりますが、今「チェキ」が流行っている
最初は韓国→中国→日本に逆輸入して、製造ラインを復活させたが人手が足りなくて嬉しい悲鳴です

女性「“写ルンです”もまたブームになってますよね」

ガイド:
1987に発売して、「重要科学技術史資料」で受賞した
デジカメだと露出が精密なのでコントロールが難しいが、これなら誰でも、いつでも、どこでも撮れるのが売り
今は、これで撮って、SNSにアップする人がいる

男性「コダックはモノクロがいいですよね」

ガイド「コダックは革命的でした 大人と赤ちゃんの違いだった」

「ライカ」も展示されてた コレクターや、写真愛好家の中で
特別な思い入れのカメラというイメージしか分からないけれども、
そう思うのもなんとなく分かる気がした




同じ空間で開催されていた写真展はこちら。

奈良原一高作品展「消滅した時間」


 




その他に拾ってきたアドカードは、またinstagramにアップします。

  



 


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『ティッピ 野生のことば』(小学館)

2016-09-28 13:43:41 | 
『ティッピ 野生のことば』(小学館)
ティッピ・ドゥグレ/著 アラン・ドゥグレ/写真 水品修/訳
初版2001年 1400円

※2002.5~のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。


あらすじ(ネタバレ注意

『野生のティッピ』動物と話す少女

両親はフランス人の映像作家
1990年 アフリカ東部ナンビアに生まれる

とにかくたくさんの動物と接近し、心を通わせている鮮やかな写真の数々が
瑞々しい10歳の少女の自然のままの美しさとともに見事に切りとられている

「少しでも危険を感じ、信用できないと思ったら近づかない それは人も同じ」

「人種差別、心ないハンターを私は理解できない」

10歳にしてすでに哲学を持つこの少女
今はフランス在住で、不自由に閉じ込められた生活に疲れ、悩み、
遠い祖国アフリカを想う気持ちは切なく熱い


野生と文明

2面を知ってほしいという両親の意向なのかもしれないが
「都会の子どもたちは飼い慣らされている」(!)

イヌ、ネコもアフリカとは違う

すでに映画にも女優として出演しているらしい
成長したらどうなるんだろう?

「両親がいて、親友がいれば、もうそれだけで充分」


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『イルカの宇宙』(東京書籍)

2016-09-28 13:42:41 | 
『イルカの宇宙』(東京書籍)
原題 The Planet of Dolfhin
水口博也/著・写真 初版2000年 1800円

※2002.5~のノートよりメモを抜粋しました。
「読書感想メモリスト」カテゴリーに追加しました。


あらすじ(ネタバレ注意

広大に広がる深い水の青

そこにたわむれる流線型のイルカの息を呑む美しさ

様々なユーモラスで豊かな表情は、同じ哺乳類として進化し、コミュニケーション手段をもち
意思疎通を行うという彼らへの興味をかきたてる

それは著者が数十年抱き続け、追究しつづけている思いと通じている

天性の明るさは、これといって天敵のいない海で、自由に活動しているためか?

でも、今年もまた50数頭ものクジラが浜にあがり、数頭が死んだ
この原因は未だ分かっていない


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