メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

学習漫画 世界の伝記 [33] 集英社版 アガサ・クリスティー 集英社

2022-07-16 16:36:28 | 
1995年初版 2007年第9刷
監修:数藤康雄(ミステリー評論家) 漫画:森有子

“名探偵ポアロを生んだ「ミステリーの女王」”の生い立ちが
マンガ、文、写真で分かりやすく学べるこのシリーズで見つけたから
早速借りてみたv

やっぱり読みやすいから、ほかの偉人も借りてみたくなる






「マンガ感想メモリスト2」カテゴリー内<伝記>に追加します

【内容抜粋メモ】

登場人物
アガサ
フレデリック・ミラー 父 アメリカ人の実業家
クララ 母
マッジ 11歳上の姉
モンティ 10歳上の兄

アーチー・クリスティー 1番目の夫
ロザリンド 娘
マシュー ロザリンドの息子
カーロ(シャーロット・フィッシャー)秘書
マックス・マローワン 考古学者 2番目の夫











【内容抜粋メモ】

1890年 イギリスのトーキイ 3人きょうだいの末っ子で生まれる
1人遊び、怖い話が好き
姉マッジが小説を書いているのに興味をもつ

父の仕事がうまくいかず、南フランス ポーに移転
アガサはフランス語もスラスラ学ぶ

冬頃、事業をもちなおし、アッシュフィールドに戻る

8歳 シャーロック・ホームズに夢中になる!

長男モンティは義勇兵になる
義勇兵:戦争に行く義務がないのに自らすすんで兵士になる人

1901年 病気がちだった父が死去
モンティも亡くなった?

15歳 トーキイの学校に通う
上流社会の娘が社交界デビューするためにパリの学校で学ぶ

母とエジプトのカイロに旅
その頃、イギリス軍将校が大勢いた

私の大好きな映画の頃かなあ?

「心の中のベストフィルム~『インドへの道』(1984)」

「心の中のベストフィルム~『熱砂の日』(1982)」

心の中のベストフィルム~『白い炎の女』(1987)


オペラを観たり、クリケット、ローン・テニス、ダンス、、、
華やかなことが苦手で小説や詩を書いて出版社に送るも返される






母が隣人のイーデン・フィルポッツに見てもらったら?とすすめる
こうした家族の応援が才能を伸ばすよね
それにこうして通して見ると、いろんな縁が繋がっていることが分かる

イーデン・フィルポッツ:イギリスの作家 『赤毛のレドメイン家』など
イーデンはアガサの良き忠告者となる

姉に「ミステリー作家なんてムリ!」と言われてケンカになったことで
逆にやる気が出る
時にネガティブなことも奮起させたり、継続するエネルギーになるんだな

キツネ狩りで出会ったレジー・ルーシー少佐からプロポーズされる

1912年 陸軍航空隊アーチー・クリスティーと出会いプロポーズされる
結婚は生活が安定してからと母に言われる





1914年 第一次世界大戦
アーチーは航空隊員としてフランスに出兵
アガサはボランティアで看護の手伝いをする

クリスマス休暇で戻ったアーチーと2人だけで結婚式を挙げる

アガサは病院の薬局で調剤の仕事を手伝い
さまざまな劇薬があることを知り、ミステリーに使えると思いつく

ドイツに占領されたベルギー人が逃げて来た中に
キザな小男を見て、元ベルギー警察の腕利き刑事ポアロ探偵を思いつく






なるべく大げさな名前がいいと、ギリシャ神話のヘラクレスをフランス語にした
エルキュールと名付け、几帳面、嫌味なくらい自信家な性格にしたてる

最初の事件はスタイルズ荘での密室殺人
3週間で「スタイルズ荘の怪事件」を書き上げるが6社に断られた/驚

1918年 アーチーが帰還 戦争が終わる

1919年 長女ロザリンド誕生

2年も経ってボドリー・ヘッド社から「スタイルズ荘の怪事件」出版の話が来る

次作『秘密機関』も人気だったが、ポアロが出ないので寂しいと言う母

再びポアロを出すことで大人気となる
『ポアロ登場』
『ゴルフ場殺人事件』


1924年 家族でサニングデールに移転 「スタイルズ荘」と名付ける
仕事とゴルフばかりのアーチーとケンカが増える
カーロ(シャーロット・フィッシャー)を秘書として雇う

1926年『アクロイド殺し』は大反響と反発者も出る

最愛の母死去 72歳

アーチーはゴルフ仲間のナンシー・ニールと浮気

アガサは1人でドライヴに行き
木に衝突した車だけ発見されて本人は行方不明
その後発見されるが記憶喪失






夫婦は離婚 スタイルズ荘を売る

ベンチに座る老婆がマーガレットに似ていたため
おばあちゃん探偵ミス・マープルを思いつく

マーガレット:
クララは実母メアリ・アンの妹マーガレットに養女に出されていたため
アガサには祖母が2人いた

1928年 雑誌に短編小説『火曜クラブ』を発表
ミス・マープルは大人気






息抜きに西インド諸島に行くつもりが
友人がオリエント急行に乗ってバクダッドへ行く話を聞いて急遽変更





オリエント急行:フランス、イタリア、ユーゴスラヴィアを通り
トルコのイスタンブールに行く豪華な国際列車






ウルの遺跡で有名な考古学者レナード・ウーリー、妻キャサリンと出会う
ウル:ユーフラテス川に栄えた古代バビロニアの中心都市








ジッグラト神殿あとなどを見て考古学に惹かれる
ジッグラト:階段のあるピラミッド型の塔






1930年 再びウル遺跡を訪ねる
レナードの若き助手マックス・マローワンに出会う

シュメール最古の遺跡を案内
シュメール人はどこから来たのか不明
(都市伝説では宇宙人だもんね!





14歳年下のマックスと再婚
マックスとともにユーフラテス川の発掘調査を手伝う

『オリエント急行の殺人』
『ABC殺人事件』
『ナイルに死す』
『そしてだれもいなくなった』




1939年 第二次世界大戦

1941年 ロザリンドは結婚してウェールズに住む

アガサはロンドンの大学病院の薬剤師として働く
いざという時のためにポアロとミス・マープルの最後の作品を書く

1943年 『そしてだれもいなくなった』の芝居が大成功
生涯で12本の舞台劇も書いた

1945年 終戦

1947年
メアリー皇太后80歳の誕生日の祝賀番組に
アガサの作品をリクエストしたため、BBCのラジオドラマを書く

この『3匹の目の見えないネズミ』は『ネズミ捕り』という舞台劇となり
今でもロングランヒット

年に1作の本を出し、1963年まで発掘を手伝う

81歳 デイムに叙せられる
デイム:男性のナイトにあたる女性の爵位
3年前には夫もナイトの爵位をもらった










1975年 ポアロ最後の事件『カーテン』の発行を許可

1976年 85歳で死去 結構近年まで生きていたことにビックリ

83歳まで執筆し、長編小説66冊、短編集20冊(160本以上)は多作だなあ/驚



■解説







世界で出版された本の総数は10億冊以上
聖書に次いで多いと言われる/驚


70本以上の作品が映像化されている
NHKでもポアロが放送されていた







クリスティが75歳の時書いた自伝で

「人生において最も幸運なことは
 幸せな子ども時代を持つことである
 私は子ども時代、大変に幸せであった」
と回想している

当時のイギリスは、義務教育制度がつくられたばかりで
すべての子どもが学校に行っているわけではなかった

アガサも母が家庭で教育したほうがいいという考えだった

小説を書き始めたきっかけは
風邪をひいて何もする気がなかった時
母に勧められたから

看護婦や薬剤師の経験は小説にも大いに役立った
被害者が毒殺される作品は、長編ミステリーの半数以上!

ミステリーを書いた理由は
「ミステリーのような難しい小説をあなたに書けるはずがない」
という姉との賭けに挑戦したため

謎の失踪事件の10日後に発見され
ストレスからくる記憶喪失と発表されたが
本人は何も語っていない

もっとも信頼のおけるクリスティの伝記を書いた
ジャネット・モーガンによると
その年、母を亡くしたこと
夫の浮気で精神的に疲れたためと結論づけている


アガサが苦労して整理した発掘品の一部は
今でもロンドンの大英博物館に陳列されている(!






ミス・マープルはクリスティが60歳の時に書いた
『予告殺人』で一躍有名になった

その後「クリスマスにはクリスティを」という宣伝文が流行った


歳を重ねても創意工夫を凝らして、作品の質が衰えなかったのが優れた点
どれを読んでも面白いが、ファンとクリスティ自身が選んだベストテンがある















■関連記事

アガサ・クリスティー探偵名作集 1 メンハーラ王の呪い アガサ・クリスティー/著 岩崎書店

『ナイル殺人事件』(1978)



他に映像化されている作品(ウィキ参照

・そして誰もいなくなった(1945年)
情婦
・そして誰もいなくなった(1974年)
オリエント急行殺人事件
クリスタル殺人事件
・地中海殺人事件
・死海殺人事件
・名探偵ポワロ
・アガサ・クリスティー サファリ殺人事件
アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵


「そして誰もいなくなった」てすごい有名なのに私はまだ見てないのか?驚
その他の映画も観てみたい



コメント