1963年初版 1989年第25刷 山主敏子/訳 岩本暁/挿画
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
ナンシー同様、このジュディシリーズも本当に読みやすくて
それぞれ味わいの違った推理と冒険が味わえる
今回の挿絵は、これまでよりさらに少女らしく描かれていて
大人顔負けな推理と行動力を持っていても
子どもらしさものぞかせる描写もある
将来、結婚する相手、ピーターは家庭の事情がとても複雑なことが分かる
ジュディ一家が暮らす家が幽霊屋敷と呼ばれる
いわくつきなことと関係しているようだが
それはまたどこか別の巻で語られていることが分かった
【内容抜粋メモ】
登場人物
ジュディ 医師ボルトンの娘 探偵好きな少女 ファリングドン高校の学生
ブラックベリー 愛猫 ピーターからもらった
ホレース 兄 かけだしの新聞記者
ピーター・ドブス ジュディの幼馴染 弁護士
パイン・トンプソン 亡き父
アーサー・ファリングドンペット 建築技師
ロイス・ファリングドンペット
ロレイン・リー
ドナルド・カーター
フォークナー ニューヨークの神経科医
ポーリン
トラビス夫人 骨董店オーナー
ミルドレッド 夫人の娘
ハニー 記憶喪失になった少女
マイク ハニーを姉と呼ぶ少年
●骨董店
アーサー自慢のクルマ“青い鳥”で夜のドライヴを楽しむ
ジュディ、兄ホレース、ロイス、ピーター、ドナルド、ロレイン
ファリングドン市の社交界を支配しているのは
アーサーの母ファリングドンペット夫人と
ソーントン・リー夫人
オシャレな骨董店兼喫茶店に入る
オーナーのトラビス夫人は、大金持ちの未亡人で
代々伝わる品を扱っている
ジュディは、中でも女神のデザインのある壺に一目ぼれして
あとで値段を聞いて買おうと思う
併設の喫茶でくつろいでいると、姉弟と思われる少年と少女が入ってきて
ジュークボックスでダンス曲を鳴らし続ける
どこかでチャイムの音がした気がするが、音楽にかき消される
金髪の少女は、ホレースと踊っていたが、慌てて出て行く
その後、骨董店に戻ると、ジュディが気に入った壺のほか
高級な品物が盗まれていた
●ギャングを追って
アーサーの“青い鳥”も盗まれてしまい、ケリー署長に連絡
ボルトン博士のクルマで泥棒を追い、父のクルマも盗まれてしまう
壊れた橋の手前でパトカーと挟みうちにしようと道をふさぐと
前からさきほどの姉弟とギャング団が乗った“青い鳥”が迫り
ジュディらが轢かれそうになった直前に、金髪の少女がハンドルをつかみ
クルマは崖から落ちて、木にひっかかる
ギャング団らは逃げて、少女は頭に怪我をして気を失っていたため
ボルトン博士が手当をして、自宅に連れて帰る
ジュディは少女が命を救ってくれたと感謝し、すっかり好きになる
少女は目を覚ますが、骨董店での出来事、自分の名前も思い出せないため
ハニーと呼ぶことにする
ピーター・トンプソンは、ドブス夫婦の養子
両親と妹を亡くした話をすると熱心に聞くハニー
体調が戻ると、家の手伝い、医者の父の手伝いもしてくれて
女中を頼もうとしていた母はとても助かる
父は有名なニューヨークの精神科医フォークナーと知り合い
娘とともに自宅に招いたため、ハニーが本当に記憶喪失かどうか見てもらうことにする
そのパーティーはジュディとハニーで準備することにして
ハニーにヘレン・キングという名をつくる
●ドブス夫人
ドブス夫人が倒れて、父が買った新車のクーペでかけつける
ドブス家は、ロールズビルにあったが、洪水で流され(!
老夫婦とピーターで窮屈なアパート住まいをしている
ボルトン一家も同様で、ファリンドンで開業して
この町の名家の子どもたちと親しくなった
ピーターは亡き母の手紙を持っている
“赤ん坊は死にかけている 男の子は孤児院へやる”
ドブス夫人のお見舞いから帰ると、1人で留守番をしていたハニーがいない
ハニーが帰るまでポーチで待っていたジュディは
骨董店で見かけた少年が、ハニーを姉と呼び、小包を渡すのを見る
少年:
トニーが埋めるように言ったんだよ
僕はお百姓さんの所で働いている そのうち見に来ておくれ
ハニー:行けたら行くわ、マイク
その日の夜もチャイムが聞こえてビックリするが
ハニーに聞いても知らないと言い、少年は帰る途中で会っただけ
小包はジュディにプレゼントするキャンディーだと誤魔化す
ハニーをドブス夫人に紹介すると
ピーターの母グレースもハニーグレースと呼んでいたと話し
ジュディが学校にいる間、一緒に過ごしてくれと頼む
ハニーが部屋に金槌をもっていくのを見かけてフシギに思う
その後、またチャイムが鳴るが、ハニーは聞こえなかったと答える
金槌はクルミを割るためで、絨毯を動かしていたのは
クルミの皮がついたから掃除していたと説明
ジュディとホレースは疑いが晴れない
●パーティー
ジュディはハニーの部屋でつまづいた時もチャイムが鳴る
フォークナー博士と娘ポーリンが来て、パーティーは大成功
フォークナー博士に聞くと、ハニーは記憶喪失ではないと言う
自分の捜査ノートを見せて感想を聞くと協力を約束してくれる
ケリー署長が来て、父のクルマがニューヨークの下宿屋の前で見つかったと話す
ポーリンに下宿屋にいる人の名前と住所を聞き出して欲しいと頼む
ロレインがジプシーの占いの話をして、フォークナー博士は占いは信じないが
手の形は興味があり、患者の手形を集めていて、性格の特徴を当ててみせる
ハニーの親指の指紋はハート型でとても珍しく
昔見た、赤ん坊の指紋に似ていると話す
ジュディはインクでみんなの指紋をとり、フォークナー博士に託す
●床の下
再びドブス夫人の容態が悪化し、看病に行ったハニーのために
身の回りのものをスーツケースに詰めてあげている時
またチャイムの音を聞く
ドブス夫人は、ジュディを見ても誰か分からず
ハニーがピーターの母に似ているため、グレースと呼んで
常にそばにいないといけなくなる
●ピクニック
アーサーは新車を買い、ネズミ色だから“ハト”と名前をつけるジュディ
ドライヴに出かけ、以前、クルマが落ちた崖のそばにある小屋を調べると
骨董店で見たランプが欠けているのを見つける
泥棒はここにいったん盗品を隠して、持ち去ったと推理
●クギ
ジュディは家中の掃除をしていて、ハニーの部屋のゴミ箱からクギを見つける
床から抜いたもので、絨毯をズラして、床板を外すと、中から女神のツボが出てくる
マイクは弟で、渡された盗品を隠していたと知り、ショックを受ける
母と兄に事情を話し、ツボを持ち上げるとチャイムが鳴る
骨董店で鳴っていたのもこの音だった
盗む時の音を消すために、ハニーがジュークボックスを鳴らし続けていたと推理
ドブス夫人の治療にボルトン博士は、頭に血がのぼらないよう寝かせて
体や足にカラシを塗り、額に氷って・・・
どの時代の“先端医療”も、数年経てば笑っちゃう
●ポーリンの手紙
下宿屋の女主人はマリン・ビンセンゾ
子どもは、トニー、ジョセフ、ジョン、ローズ、マイケル
ハニーが戻り、手紙を見せて、名前はローズではないかと問い詰めるとようやく告白する
兄たちは盗みに協力しないとローズとマイケルを殺すと脅した
母も子どもの面倒をみない上、言うことを聞かないと
体にアザができるほど虐待していた
クルマを停めたのは、みんな死んでもいいから、ジュディらを助けようとした
その後、小屋に盗品を隠して、マイケルは農家で仕事をもらい、そこに世話になっている
盗んだ壺をプレゼントしてくれて、捨てきれず、床下に隠した
ハニー:
あなたとあなたの家族は、私がいつもそうなりたいと思っていたような方でした
記憶喪失の話が出た時、そうするフリをして、全部忘れることにした
フォークナー博士が来た時、私を調べるためだと分かっていた
ボルトン博士は、事情を話せば、兄たちは逮捕されても
ハニーとマイケルは無罪だろうと話す
●フォークナー博士の手紙
やはり、ハニーと赤ん坊の指紋は一致
赤ん坊の名前はグレース・トンプソンでホレースの妹は生きていた!
ピーターとドブス夫婦に明かすと心底喜ぶ
ハニーはジュディと同じ高校に通うことに決まる
壺を骨董店に返しに行くと、その他の品物も手元に戻ったと話す
お礼として、ツボをジュディにプレゼントする
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
ナンシー同様、このジュディシリーズも本当に読みやすくて
それぞれ味わいの違った推理と冒険が味わえる
今回の挿絵は、これまでよりさらに少女らしく描かれていて
大人顔負けな推理と行動力を持っていても
子どもらしさものぞかせる描写もある
将来、結婚する相手、ピーターは家庭の事情がとても複雑なことが分かる
ジュディ一家が暮らす家が幽霊屋敷と呼ばれる
いわくつきなことと関係しているようだが
それはまたどこか別の巻で語られていることが分かった
【内容抜粋メモ】
登場人物
ジュディ 医師ボルトンの娘 探偵好きな少女 ファリングドン高校の学生
ブラックベリー 愛猫 ピーターからもらった
ホレース 兄 かけだしの新聞記者
ピーター・ドブス ジュディの幼馴染 弁護士
パイン・トンプソン 亡き父
アーサー・ファリングドンペット 建築技師
ロイス・ファリングドンペット
ロレイン・リー
ドナルド・カーター
フォークナー ニューヨークの神経科医
ポーリン
トラビス夫人 骨董店オーナー
ミルドレッド 夫人の娘
ハニー 記憶喪失になった少女
マイク ハニーを姉と呼ぶ少年
●骨董店
アーサー自慢のクルマ“青い鳥”で夜のドライヴを楽しむ
ジュディ、兄ホレース、ロイス、ピーター、ドナルド、ロレイン
ファリングドン市の社交界を支配しているのは
アーサーの母ファリングドンペット夫人と
ソーントン・リー夫人
オシャレな骨董店兼喫茶店に入る
オーナーのトラビス夫人は、大金持ちの未亡人で
代々伝わる品を扱っている
ジュディは、中でも女神のデザインのある壺に一目ぼれして
あとで値段を聞いて買おうと思う
併設の喫茶でくつろいでいると、姉弟と思われる少年と少女が入ってきて
ジュークボックスでダンス曲を鳴らし続ける
どこかでチャイムの音がした気がするが、音楽にかき消される
金髪の少女は、ホレースと踊っていたが、慌てて出て行く
その後、骨董店に戻ると、ジュディが気に入った壺のほか
高級な品物が盗まれていた
●ギャングを追って
アーサーの“青い鳥”も盗まれてしまい、ケリー署長に連絡
ボルトン博士のクルマで泥棒を追い、父のクルマも盗まれてしまう
壊れた橋の手前でパトカーと挟みうちにしようと道をふさぐと
前からさきほどの姉弟とギャング団が乗った“青い鳥”が迫り
ジュディらが轢かれそうになった直前に、金髪の少女がハンドルをつかみ
クルマは崖から落ちて、木にひっかかる
ギャング団らは逃げて、少女は頭に怪我をして気を失っていたため
ボルトン博士が手当をして、自宅に連れて帰る
ジュディは少女が命を救ってくれたと感謝し、すっかり好きになる
少女は目を覚ますが、骨董店での出来事、自分の名前も思い出せないため
ハニーと呼ぶことにする
ピーター・トンプソンは、ドブス夫婦の養子
両親と妹を亡くした話をすると熱心に聞くハニー
体調が戻ると、家の手伝い、医者の父の手伝いもしてくれて
女中を頼もうとしていた母はとても助かる
父は有名なニューヨークの精神科医フォークナーと知り合い
娘とともに自宅に招いたため、ハニーが本当に記憶喪失かどうか見てもらうことにする
そのパーティーはジュディとハニーで準備することにして
ハニーにヘレン・キングという名をつくる
●ドブス夫人
ドブス夫人が倒れて、父が買った新車のクーペでかけつける
ドブス家は、ロールズビルにあったが、洪水で流され(!
老夫婦とピーターで窮屈なアパート住まいをしている
ボルトン一家も同様で、ファリンドンで開業して
この町の名家の子どもたちと親しくなった
ピーターは亡き母の手紙を持っている
“赤ん坊は死にかけている 男の子は孤児院へやる”
ドブス夫人のお見舞いから帰ると、1人で留守番をしていたハニーがいない
ハニーが帰るまでポーチで待っていたジュディは
骨董店で見かけた少年が、ハニーを姉と呼び、小包を渡すのを見る
少年:
トニーが埋めるように言ったんだよ
僕はお百姓さんの所で働いている そのうち見に来ておくれ
ハニー:行けたら行くわ、マイク
その日の夜もチャイムが聞こえてビックリするが
ハニーに聞いても知らないと言い、少年は帰る途中で会っただけ
小包はジュディにプレゼントするキャンディーだと誤魔化す
ハニーをドブス夫人に紹介すると
ピーターの母グレースもハニーグレースと呼んでいたと話し
ジュディが学校にいる間、一緒に過ごしてくれと頼む
ハニーが部屋に金槌をもっていくのを見かけてフシギに思う
その後、またチャイムが鳴るが、ハニーは聞こえなかったと答える
金槌はクルミを割るためで、絨毯を動かしていたのは
クルミの皮がついたから掃除していたと説明
ジュディとホレースは疑いが晴れない
●パーティー
ジュディはハニーの部屋でつまづいた時もチャイムが鳴る
フォークナー博士と娘ポーリンが来て、パーティーは大成功
フォークナー博士に聞くと、ハニーは記憶喪失ではないと言う
自分の捜査ノートを見せて感想を聞くと協力を約束してくれる
ケリー署長が来て、父のクルマがニューヨークの下宿屋の前で見つかったと話す
ポーリンに下宿屋にいる人の名前と住所を聞き出して欲しいと頼む
ロレインがジプシーの占いの話をして、フォークナー博士は占いは信じないが
手の形は興味があり、患者の手形を集めていて、性格の特徴を当ててみせる
ハニーの親指の指紋はハート型でとても珍しく
昔見た、赤ん坊の指紋に似ていると話す
ジュディはインクでみんなの指紋をとり、フォークナー博士に託す
●床の下
再びドブス夫人の容態が悪化し、看病に行ったハニーのために
身の回りのものをスーツケースに詰めてあげている時
またチャイムの音を聞く
ドブス夫人は、ジュディを見ても誰か分からず
ハニーがピーターの母に似ているため、グレースと呼んで
常にそばにいないといけなくなる
●ピクニック
アーサーは新車を買い、ネズミ色だから“ハト”と名前をつけるジュディ
ドライヴに出かけ、以前、クルマが落ちた崖のそばにある小屋を調べると
骨董店で見たランプが欠けているのを見つける
泥棒はここにいったん盗品を隠して、持ち去ったと推理
●クギ
ジュディは家中の掃除をしていて、ハニーの部屋のゴミ箱からクギを見つける
床から抜いたもので、絨毯をズラして、床板を外すと、中から女神のツボが出てくる
マイクは弟で、渡された盗品を隠していたと知り、ショックを受ける
母と兄に事情を話し、ツボを持ち上げるとチャイムが鳴る
骨董店で鳴っていたのもこの音だった
盗む時の音を消すために、ハニーがジュークボックスを鳴らし続けていたと推理
ドブス夫人の治療にボルトン博士は、頭に血がのぼらないよう寝かせて
体や足にカラシを塗り、額に氷って・・・
どの時代の“先端医療”も、数年経てば笑っちゃう
●ポーリンの手紙
下宿屋の女主人はマリン・ビンセンゾ
子どもは、トニー、ジョセフ、ジョン、ローズ、マイケル
ハニーが戻り、手紙を見せて、名前はローズではないかと問い詰めるとようやく告白する
兄たちは盗みに協力しないとローズとマイケルを殺すと脅した
母も子どもの面倒をみない上、言うことを聞かないと
体にアザができるほど虐待していた
クルマを停めたのは、みんな死んでもいいから、ジュディらを助けようとした
その後、小屋に盗品を隠して、マイケルは農家で仕事をもらい、そこに世話になっている
盗んだ壺をプレゼントしてくれて、捨てきれず、床下に隠した
ハニー:
あなたとあなたの家族は、私がいつもそうなりたいと思っていたような方でした
記憶喪失の話が出た時、そうするフリをして、全部忘れることにした
フォークナー博士が来た時、私を調べるためだと分かっていた
ボルトン博士は、事情を話せば、兄たちは逮捕されても
ハニーとマイケルは無罪だろうと話す
●フォークナー博士の手紙
やはり、ハニーと赤ん坊の指紋は一致
赤ん坊の名前はグレース・トンプソンでホレースの妹は生きていた!
ピーターとドブス夫婦に明かすと心底喜ぶ
ハニーはジュディと同じ高校に通うことに決まる
壺を骨董店に返しに行くと、その他の品物も手元に戻ったと話す
お礼として、ツボをジュディにプレゼントする