1964年初版 1989年 第22刷 丹野節子/訳 野々口重/挿画
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
本書は前回、ハニーがピーターの妹だと分かってから半年後
ファリンドン高校に通い始めたところから始まる
貧しい家庭で母からDVを受けながら
ギャングのような兄弟にもいじめられていた境遇から
ハイソな学校に通い、金持ちの友だちと付き合うのは難しいだろうな
学校が焼けて、長い休みをもらい、キャンプに行った後の冒険も以前読んだ
ジュディもナンシーも、毎日、事件に出くわしているのか?!
ジュディの自宅が“幽霊屋敷”のように怖がられている理由は
「少女・世界推理名作選集」の30巻目に書かれている
【内容抜粋メモ】
登場人物
ジュディ 医師ボルトンの娘 探偵好きな少女 ファリングドン高校の学生
ブラックベリー ピーターからもらった愛猫
ホレース 兄 ヘラルド毎日新聞のかけだしの記者
ピーター・ドブス ジュディの幼馴染 弁護士を目指す
グレース 愛称ハニー 妹
アイリーン 病気の父を介護している
ケイ・ブィンセント 意地悪な同級生
アーサー・ファリングドンペット 建築技師
ロイス・ファリングドンペット 妹
ロレイン・リー
ドナルド・カーター
ステファン・ガリー、ロン・エドワード アイリーンがガレージを貸している
●ポスター・コンテスト
ケイは明日、ポスター・コンテストの発表があり
1週間、グランドデパートで展示され、賞品がもらえると話す
どこから知った情報なのかは明かさない
ジュディは絵がヘタなので参加しないと言うが
ハニーを勇気づけるために、賞を狙うと意見を変える
いつもジュディと張り合って、意地悪ばかりするケイは
父の介護をしながら、昼間は紡績工場で働いているアイリーンに
ケイ:あたし、糸とり女工なんかと付き合ってないわよ と言う
アイリーンがガレージを貸している下宿人ステファン・ガリーとロン・エドワードは
ジュディに材木で机とイスを作ってくれると約束
いろいろとイヤな噂がある地下室で絵を描くと言うと、周りはざわつく
●ふしぎな口笛
ジュディの自宅は、もとはケイの父ハリー・ブィンセントの持ち家だったが
バイン・トムソン夫人に貸して、ギャングの盗品売買をしていた
この事件もジュディが解決したが、トムソン夫人はこの家で射殺された
ボルトン家は、上流の人が住む上グローブ街と
紡績労働者の住む貧しいグローブ街の境界線にあり
ボルトン博士は分け隔てなく接しているため尊敬されている
夜、ドアを閉めたはずの地下室に愛猫ブラックベリーがいて
口笛のような音を聞くジュディ
翌朝、ガリーとロンが来て、クルマの後ろの日おいがおりていることに気づく
2人は早速、机を作ってくれる
夜にはアーサーとジュディは音楽会に行き
その間、ハニーは地下室でポスターを描く
ジュディは“健康のために、くだものを!”と題して、果物の静物画を描こうと思うが
上手く描けずに、兄ホレースにもからかわれる
ハニーはなにか驚いた様子で慌てて地下室から出て行く
机に置いたリンゴがなくなり、食べた芯を見つけて、ホレースが食べたと疑う
古い答案用紙もなくなり、ホレースはハニーが汚した机を片付けて
紙束を置いたと言うがなくなっている
●奇妙な友情
アイリーンは、コンテストの1等賞賞品が腕時計と知り
工場で時間を知るのにどうしても欲しいからと絵に力を入れる
ケイが絵具を貸してくれて、一緒に描く約束をしたことに驚くジュディ
●火事
学校に行くと、炎に包まれて大騒ぎ
ケイはいつもより興奮して校歌を歌おうとみんなを誘うが、異様な目で見られる
学校に置いておいたポスターも焼けてしまった
展覧会は予定通り開かれるため、ケイとアイリーンは一緒に提出する予定
学校の窓ガラスがテコでこじ開けられていることから
誰かが忍び込んで、放火した疑いもある
ポスター・コンテストと火事が関係しているのでは?と調べはじめるジュディ
ケイはジュディとハニーが火事の時、家にいなかったから怪しいとなじる
●1等賞
焼けたはずのジュディの絵が1等賞、ケイが3等と聞いて驚く
とてもうまく描けたアイリーンは佳作
みんなで見に行くと、“健康のために、運動を!”というタイトルで
みんなでテニスをしているスケッチにジュディのサインが印刷されている
事務の男性に事情を話し、誰がいつ持ち込んだか聞くと
月曜に提出されたが、誰かまでは分からない
ハニーは初めて会う叔母と楽しく談笑していたため、ピーターに事情を話す
ハニーのポスターはなくしたらしいが、詳しいことは話さない
1等賞の絵がハニーの絵だと分かり、ハニーは怒る
地下室で描いていると、幽霊みたいな声が聞こえて驚いたと話す
翌日また描こうと思い、絵は置いていった
●絵の細工
もう一度、デパートに絵を見に行き、拡大鏡で見ると
ケイの絵は誰かが踏んだ跡があり、端が三角に切り取られている
みんなで地下室に集まり、これまでの出来事をカレンダーに書いて整理し
タイプで打って、コピーを持って帰り、それぞれの推理を発表する
ジュディは事件にケイが絡んでいるとにらむ
アイリーンはケイにパーティーに招待されたため
ムリをしてデパートで新しい服を買って着たのに
行くともう出た後で、騙されたと話す
アイリーンの話も加えて推理を進めると
ガリーとロンはバイン・トムソンの子分で、地下室にまだ財宝があるのでは?
●地下室の捜索
ブラックベリーの手助けもあって、砂利の下にさらにもう1つ地下室があるのを見つける
ウイスキーの臭いが漂うことから、密輸が行われていたと推理
地下室を抜けると、ガレージに通じている
ジュディの答案用紙も出てきた
2人は酒を包む紙に使い、ポスターも見つけて
ジュディのだと思い、デパートに提出した
アイリーンの家の窓からガレージが見えて、ケイが見ていた
ハリー・ブィンセントが2人に指示したと思われる
ポスター・コンテストのことも知っていて、ケイも聞いた
翌日、ケリー署長に話す
ケリー署長:ハリーは市長に立候補するから未然に防ぐことができるな
●コンテスト
ポスターの審査はやり直され、アイリーンがケイの代わりに入賞
1等の絵はハニーのもの
アイリーンにボルトン博士の仕事を手伝わないかと誘う
ケイの弟ディッキーが家賃のとりたてに来て
ポケットから三角形の紙きれが落ち、焦げているのを見つけるジュディ
ケイは雑誌から絵の構図を写し、学校から取ってこいと言われたディッキーが
暗くてマッチをすって、ポスターに落としたのが引火した
彼は自分が疑われるのを怖れて、ジュディらに罪をきせるような噂を流した
(過失とはいえ、学校を全焼させた罪は相当では?!
アイリーン:
父の病気は、ハリーの会社の毒?にやられたため(!
ボルトン博士のお陰でその損害賠償の訴訟もできるかもしれない
学校が休校になる間、ロイスはサザンアイランドのキャンプにみんなで来ないかと誘う
学校の再建にはアーサーが関わる
■解説
本作は、推理小説でありながら、少女小説としても良書
マーガレット・サットン
1903年 NY生まれ
実業学校卒業後、会社や印刷所に勤務
22歳で結婚 4人の子どもを育てながら
「ケイ・ダルシー・シリーズ」など児童文学をたくさん書いている
(これは調べてもひっかからないなあ 日本語訳されていないのか?
「ジュディ・ボルトン・ミステリー」は30歳の時の出版
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
本書は前回、ハニーがピーターの妹だと分かってから半年後
ファリンドン高校に通い始めたところから始まる
貧しい家庭で母からDVを受けながら
ギャングのような兄弟にもいじめられていた境遇から
ハイソな学校に通い、金持ちの友だちと付き合うのは難しいだろうな
学校が焼けて、長い休みをもらい、キャンプに行った後の冒険も以前読んだ
ジュディもナンシーも、毎日、事件に出くわしているのか?!
ジュディの自宅が“幽霊屋敷”のように怖がられている理由は
「少女・世界推理名作選集」の30巻目に書かれている
【内容抜粋メモ】
登場人物
ジュディ 医師ボルトンの娘 探偵好きな少女 ファリングドン高校の学生
ブラックベリー ピーターからもらった愛猫
ホレース 兄 ヘラルド毎日新聞のかけだしの記者
ピーター・ドブス ジュディの幼馴染 弁護士を目指す
グレース 愛称ハニー 妹
アイリーン 病気の父を介護している
ケイ・ブィンセント 意地悪な同級生
アーサー・ファリングドンペット 建築技師
ロイス・ファリングドンペット 妹
ロレイン・リー
ドナルド・カーター
ステファン・ガリー、ロン・エドワード アイリーンがガレージを貸している
●ポスター・コンテスト
ケイは明日、ポスター・コンテストの発表があり
1週間、グランドデパートで展示され、賞品がもらえると話す
どこから知った情報なのかは明かさない
ジュディは絵がヘタなので参加しないと言うが
ハニーを勇気づけるために、賞を狙うと意見を変える
いつもジュディと張り合って、意地悪ばかりするケイは
父の介護をしながら、昼間は紡績工場で働いているアイリーンに
ケイ:あたし、糸とり女工なんかと付き合ってないわよ と言う
アイリーンがガレージを貸している下宿人ステファン・ガリーとロン・エドワードは
ジュディに材木で机とイスを作ってくれると約束
いろいろとイヤな噂がある地下室で絵を描くと言うと、周りはざわつく
●ふしぎな口笛
ジュディの自宅は、もとはケイの父ハリー・ブィンセントの持ち家だったが
バイン・トムソン夫人に貸して、ギャングの盗品売買をしていた
この事件もジュディが解決したが、トムソン夫人はこの家で射殺された
ボルトン家は、上流の人が住む上グローブ街と
紡績労働者の住む貧しいグローブ街の境界線にあり
ボルトン博士は分け隔てなく接しているため尊敬されている
夜、ドアを閉めたはずの地下室に愛猫ブラックベリーがいて
口笛のような音を聞くジュディ
翌朝、ガリーとロンが来て、クルマの後ろの日おいがおりていることに気づく
2人は早速、机を作ってくれる
夜にはアーサーとジュディは音楽会に行き
その間、ハニーは地下室でポスターを描く
ジュディは“健康のために、くだものを!”と題して、果物の静物画を描こうと思うが
上手く描けずに、兄ホレースにもからかわれる
ハニーはなにか驚いた様子で慌てて地下室から出て行く
机に置いたリンゴがなくなり、食べた芯を見つけて、ホレースが食べたと疑う
古い答案用紙もなくなり、ホレースはハニーが汚した机を片付けて
紙束を置いたと言うがなくなっている
●奇妙な友情
アイリーンは、コンテストの1等賞賞品が腕時計と知り
工場で時間を知るのにどうしても欲しいからと絵に力を入れる
ケイが絵具を貸してくれて、一緒に描く約束をしたことに驚くジュディ
●火事
学校に行くと、炎に包まれて大騒ぎ
ケイはいつもより興奮して校歌を歌おうとみんなを誘うが、異様な目で見られる
学校に置いておいたポスターも焼けてしまった
展覧会は予定通り開かれるため、ケイとアイリーンは一緒に提出する予定
学校の窓ガラスがテコでこじ開けられていることから
誰かが忍び込んで、放火した疑いもある
ポスター・コンテストと火事が関係しているのでは?と調べはじめるジュディ
ケイはジュディとハニーが火事の時、家にいなかったから怪しいとなじる
●1等賞
焼けたはずのジュディの絵が1等賞、ケイが3等と聞いて驚く
とてもうまく描けたアイリーンは佳作
みんなで見に行くと、“健康のために、運動を!”というタイトルで
みんなでテニスをしているスケッチにジュディのサインが印刷されている
事務の男性に事情を話し、誰がいつ持ち込んだか聞くと
月曜に提出されたが、誰かまでは分からない
ハニーは初めて会う叔母と楽しく談笑していたため、ピーターに事情を話す
ハニーのポスターはなくしたらしいが、詳しいことは話さない
1等賞の絵がハニーの絵だと分かり、ハニーは怒る
地下室で描いていると、幽霊みたいな声が聞こえて驚いたと話す
翌日また描こうと思い、絵は置いていった
●絵の細工
もう一度、デパートに絵を見に行き、拡大鏡で見ると
ケイの絵は誰かが踏んだ跡があり、端が三角に切り取られている
みんなで地下室に集まり、これまでの出来事をカレンダーに書いて整理し
タイプで打って、コピーを持って帰り、それぞれの推理を発表する
ジュディは事件にケイが絡んでいるとにらむ
アイリーンはケイにパーティーに招待されたため
ムリをしてデパートで新しい服を買って着たのに
行くともう出た後で、騙されたと話す
アイリーンの話も加えて推理を進めると
ガリーとロンはバイン・トムソンの子分で、地下室にまだ財宝があるのでは?
●地下室の捜索
ブラックベリーの手助けもあって、砂利の下にさらにもう1つ地下室があるのを見つける
ウイスキーの臭いが漂うことから、密輸が行われていたと推理
地下室を抜けると、ガレージに通じている
ジュディの答案用紙も出てきた
2人は酒を包む紙に使い、ポスターも見つけて
ジュディのだと思い、デパートに提出した
アイリーンの家の窓からガレージが見えて、ケイが見ていた
ハリー・ブィンセントが2人に指示したと思われる
ポスター・コンテストのことも知っていて、ケイも聞いた
翌日、ケリー署長に話す
ケリー署長:ハリーは市長に立候補するから未然に防ぐことができるな
●コンテスト
ポスターの審査はやり直され、アイリーンがケイの代わりに入賞
1等の絵はハニーのもの
アイリーンにボルトン博士の仕事を手伝わないかと誘う
ケイの弟ディッキーが家賃のとりたてに来て
ポケットから三角形の紙きれが落ち、焦げているのを見つけるジュディ
ケイは雑誌から絵の構図を写し、学校から取ってこいと言われたディッキーが
暗くてマッチをすって、ポスターに落としたのが引火した
彼は自分が疑われるのを怖れて、ジュディらに罪をきせるような噂を流した
(過失とはいえ、学校を全焼させた罪は相当では?!
アイリーン:
父の病気は、ハリーの会社の毒?にやられたため(!
ボルトン博士のお陰でその損害賠償の訴訟もできるかもしれない
学校が休校になる間、ロイスはサザンアイランドのキャンプにみんなで来ないかと誘う
学校の再建にはアーサーが関わる
■解説
本作は、推理小説でありながら、少女小説としても良書
マーガレット・サットン
1903年 NY生まれ
実業学校卒業後、会社や印刷所に勤務
22歳で結婚 4人の子どもを育てながら
「ケイ・ダルシー・シリーズ」など児童文学をたくさん書いている
(これは調べてもひっかからないなあ 日本語訳されていないのか?
「ジュディ・ボルトン・ミステリー」は30歳の時の出版