火曜の夜11時は元春レイディオショー
s:
今夜スタジオにはレコーディングに参加してくれたthe Coyote Bandのメンバーを迎えています。
ギター 深沼元昭、ベース 高桑圭、ドラムス 小松シゲル、そしてキーボードは渡辺シュンスケですね。
今晩は。
バンド:こんばんはー
s:
あのーこういう機会は、あまり無いよね。この前のアルバムの特集の時に一回来てもらって、その時はシュンチャンは居なかったよね。
w:そうですね。
s:
今日はもう一人のギターリスト、あっきーが居ませんけれど。また彼については別に聞きたい、紹介したいと思います。今夜はこの4人で新しいアルバム、それから特にミュージシャン、ソングライターとしてプロフィールをリスナーのみんなに紹介していきたいと、そんな感じでやっていきたいと思います。まず、最初に
新しいアルバム「ZOOEY」これ、できたばっかりなんだけれど、今どんな感じ?
f:いやもうねバンドとして、レコーディングしていた期間の作業の雰囲気とかが凄い蘇ってくるんですよね、思いかけると。みんながこうやって、こうやって、あのこの曲を別に弾けもしないのにこうやって全員でギターを弾いたなとか
s:そうだね。そうだね。
f:そういう何かね一つ一つが凄い鮮明に思い出される、そんなアルバムですね。
s:高桑君はどう?
t:パッケージがゴージャスでした。凄いびっくりしましたね。(笑)重量感もあってですね。
s:そうだね。マスターだけではなくって、僕たちの制作のプロセスが解る写真集だとか、それからインストゥルメンタルナンバーもね、只ヴォーカルを抜いただけではなく、ちょっと工夫して、このバンドのアンサンブルをそのまま聴いてもらおうとしました。
t:楽しいです。ブックレットの中に僕が自分で書いた譜面とかあって、恥ずかしくなっちゃったんです。あれ僕しか読めない譜面で、
s:そうだね
t:そうなんですよ
s:小松君は?
小松:アルバム作っている時にツアーをやったじゃないですか。ツアーとレコーディング制作を両方やりながら入っていくっていうことはなかなか無いことなんで、よりバンド感を凄いバンド感をより強くしたなって。
s:僕もね。実はレコーディングしながらツアーするのは凄く良かった。僕たちスタジオの中だけでは、どうしても煮詰まってしまうでしょ。ライヴに出て、オーディエンスとのやり取りの中で音楽を聴きとして、その感覚をまたスタジオに持ち帰ってた、そのバッキング・・・
小松:お客さんの顔が見えながら、それを思い出しながらレコーディングをやるという感覚できた
s:そうですね、ZOOEY出来てシュンチャンどんな感じですか?
w:月並みな言い方になっちゃうんですが、全部凄く良い曲で、傑作だなって思ってて、
ツアーしながらの同時進行で作っていうのもあるとは思うんですけれど、ゆっくり冷静にお酒を飲みながら聴きたいなって今思っているんですよ。ライナーノーツを読むと佐野さんが1曲ずつ解説を書かれていて、それを読んでいて、こういうことを考えていたのか佐野さんは みたいな。あれを読んでからまた聴くと、また印象も変わるかな。
s:そうだね。あまり僕は曲についての解説とかしないよね。
バンド:しないですよね。そう。
w:あの時点でもうここまで見えちゃってたのかって
s:そうですね。さて今夜はコヨーテバンドのメンバーのミュージシャン、そしてソングライターとしてのプロフィールを見ていきたい。コヨーテバンドは3人の素晴らしいソングライターがいます。こういうバンドも珍しいですね。ビートルズとか、イーグルス、バーズ、バッファロー・スプリング・フィールドそんなバンドに似ているんじゃないかなとか思うんですけれど。ここでメンバーそれぞれのプロフィールを紹介していきます。まず
渡辺シュンスケ キーボード担当。1975年生まれ名古屋出身
自分のバンド カフェロンのヴォーカルとピアノを担当して作詞作曲をしてますね。
サポートとしても良い仕事をしています。CHEMISTRY、BONNIE PINK 、堂島孝平ミュージシャンのライブやレコーディングに参加してますね。
通称 シュンチャン
w:はい。有難うございます。
s:最初の頃、僕は しょーちゃん だとか何だとかって呼んだりして。名前違ったりして、ごめんね。今はすっかりちゃんとわかります。(一同爆笑)
僕はシュンチャン凄いなって思うのは、やはりキーボードを弾く、そして僕と同じソングライターだよね。ただの技術的なピアノの技法だけではなく、歌と伴った演奏だなってことを感じるだけれども。
w:有難うございます。やっぱり良い歌っていのは凄く立体的に楽曲が出来ていて、いらないところはスパッと省いたりとかスペースを作ったりとか。佐野さんの音楽は立体的に出来ていて、凄くやってて楽しませてもらっています。
s:まあ現在、カフェロン、Schroeder-Headz(シュローダーヘッズ)この二つのバンドを持っているんだけれども、このカフェロンとSchroeder-Headzの違いは何なの?
w:違いはですね。カフォロンはまあ大きいってバンドで今は二人組になってしまったんですけれど、僕がヴォーカルをやろうと思ったバンドで、そのあとに作ったSchroeder-Headzというのは、もともと鍵盤が音楽に関わるきっかけ、キーボード、ピアノだったんで、そこはそこでもう一度別の方向で極めてみようとそこで作ってみようと
s:なるほど。Schroeder-Headzこれはバンド名の由来は何ですか?
w:バンド名、そうですね。Schroederっていうのは、スヌーピー、フィンランドのアニメに出てくるピアノ男子。まあモテモテなんですけれども。アイコンとしてピアノ弾く男子っていうイメージが凄く良いな。わかりやすくて。歌じゃなくてピアノを弾いて、でSchroederという名前をお借りしてヘッズという響きも良いので。
s:なるほどSchroeder-Headz。今日はそのシュンチャンに影響を受けた音楽。もしくは自分の人生を変えてしまった音楽を。それを一枚、一曲選んでほしいって持ってきてくれた曲が
w:一曲に絞りきれなくて二枚持ってきたんですが
s:これは僕はちょっと驚いたんだけれども、アラン・トゥーサンのサザンナイツ。アラン・トゥーサンのヒット曲だけれども、これは世代的に言うと僕ぐらいの世代がリアルタイムで楽しんでいた、勿論優れたピアニストでありミュージシャンであり、プロデューサーであるけれども、なぜアラン・トゥーサン?
w:ピアノを始めた頃、もともとKYONさんのボ・ガンボスというバンドがありまして、僕は凄く憧れていたんです。KYONさんについて調べていくとやっぱりニューオリンズの音楽Dr. John・・Professor Longhair
s:その通り
w:アラン・トゥーサンに行きついた時に、レコードを買ったんですけれど、凄く変わった曲でオリエンタルでもあり、演奏するだけではなく面白いエフェクターを使ったり、空間を作るのが面白いなと思うところで
s:凄く、ただのピアニストのレコードではなく、今言った通りクリエイトする、新しい響きをさせるという。そうして、もう一つ選んでもらったのは、ベン・フォールズこれはみんなのジェネレーションにストライクの音楽でしょうね。
w:衝撃が、これーって、これがやりたいって。
s:ピアノロックなんてジャンル分けがあって。トリオですね。ドラム、ベースそしてピアノでソングライティングして歌う。
w:ギターレスというトリオが当時はマイナーでロックなバンドで、かつてピアノはクラッシックのイメージ、ジャズとか頭の良いイメージしかなかったんで、ギターをさも掻き鳴らすかのようにピアノを演奏してげんこつで弾いたりしてロックに歌うっていうのは凄い恰好良いって思って
s:そうだね。僕の世代から言うとファンク・ウェーヴ以降のピアノ・ロックという感じですね。僕の世代ならエルトン・ジョンとか、ビリー・ジョエルとかピアノを弾きながらロックン・ロールをする人は居たんだけれど、ベン・フォールズ・ファイヴはさすがに新しい世代のピアノ家だなって僕なんかは素直に思いましたね。今日はシュンチャンが持ってきたレコードから聴いてみたいと思います。
1 Jackson Cannery : Ben Folds Five
2 Linus and Lucy : Schroeder-Headz(スヌーピーのテーマ曲)
s:恰好良いね、良いレコーディングだね。
w:有難うございまーす
s:どう小松君、改めてレコードで聴くというのはどんな感じですか?
小松:うん恰好良いですよね。昨日リハーサルやったんで、今構成確認やったみたいな
(一同笑)そういう構成だった(笑)並べて聴くとなるほどね。相当影響を受けてるなこれは。
s:ベン・フォールズ・バンドとSchroeder-Headzは確かに同じバンド構成ですよね。これはインストゥルメンタルナンバーということで
w:カバーなんですけれど、スヌーピーの曲をサントラの曲を。最もね60年代のおとなしいジャズっぽい曲というのを激しくやってみようぜっていうコンセプトだったんですけど。
s:そうですね。Schroeder-Headzコヨーテバンドでも時々演奏してみたいですね
w:よろしくお願いします。
s:続いて小松シゲル
ドラムス担当。1972年、長野県出身
ノーナ・リーヴス(英語表記:NONA REEVES)のメンバーです。セッション・ドラマーとしても業界NO,1のドラマーですね。キリンジ、ボニー・ピンク、いきものがかり、レキシなど他数々のミュージシャンともコラボ、サポートメンバーとしても活躍しています。通称 こまぼう
s:なんで?そういう名前がついたの?
小松:僕のバンドのヴォーカルストが僕のあだ名を色々変えていって、そのうちの一つが こまぼう なんです。僕 小松なんですけれど、僕のことを勝手にトマツとか呼ばれていてて、それをファンの中で広めてるんですよね、勝手に。知らない人に トマツさんとか呼ばれて、よくわかんない
s:ノーナ・リーヴスの郷太君が張本人?どうですノーナ・リーヴスはデビューして何年くらいに?
小松:もう17年ぐらいですかね。
s:そう結構長いね。同じメンバーでずっとやってるの?
小松:そうですね。
s:そしてノーナ・リーヴス以外にも本当に沢山のミュージシャンともサポートとしても入ってますね。僕なんかはキリンジとのセッションなんかを見ていて、面白いなって思ったんですけれども、レコーディングには参加してないのですか?
小松:えっとやってますね。
s:レコードでも参加して、ライヴでも参加してですね。
小松:はい。
s:僕は小松君に聴いてみたいのは、最初音楽に触れた時に、ドラムをやりたいと思ったんですか?
小松:最初、小学校の時ってギターを持っている人が多いじゃないですか?近所のお兄ちゃんがエレキを持っていたんですよね。まあ見た目も恰好良いし、ちょっと持たせて下さいって、で、持った瞬間にこれは絶対に向いてないって思って、(一同笑)
これ習得できる気がしないって、早々と諦めて、そうしたら丁度僕は5つ上にお姉ちゃんがいて、お姉ちゃんが中学で吹奏楽部に入ったんですね。それでパーカッションを始めて、僕の居間の上がお姉ちゃんの部屋で、なんかトコトコ音が聞こえるって思って、そしたら、スティックで練習していて、めっちゃ面白そうって思って、ここからはもうテレビ番組を見てももう、昔って生演奏じゃないですか。後ろの人のドラムとかが気になっちゃったりとか。箸で叩いたりとか、いてもたってもドラムって感じでしたね。
s:よく兄弟姉妹がいる方だと、お兄さんとかお姉さんの影響を受ける。隣の部屋でお兄さんとかお姉さんが聴いている曲が自然に聞こえてくる。
小松:それこそ、佐野さんの曲をいっつもかけていて
s:えへっ(笑)お姉さんがいてた影響って本当に
小松:大きいですね。
s:最初にバンドを組んだ時のことを覚えてますか?
小松:はい僕の中学はいバンドだけ1曲だけ学園祭で演奏できるっていうのが三年生になる時にあって、それはもう中学1年生の時から狙っていて、僕らの一個上の先輩のドラムセットが家にあって、ここから俺がこのバンドのドラムをやるって、その先輩に言ってドラムを叩かせてもらう。
s:そして小松君が今日持ってきてくれたレコード。Nona Reevesと影響を受けた2曲持ってきてくれたんですが、まず影響を受けたレコード
小松:そうですね。影響を受けたっていうのを最初何にしようって思ったんですが、それこそ、佐野さんの番組の最後にかかるBooker T. & The MG'sにしようって思ったんですが、今も最後なんですよね?
s:あー。そうです。
小松:僕が最初ソウルを聴いてみようって思うようになったきっかけというのは、佐野さんのあの番組の最後にかける何か当時の80年代の音楽とは違って、インストだし、聴いたことがなかったし、どういうものなんだろう?って。それで、それがソウルだっていうのがわかって、それがきっかけの一つだったんですよね。そうやって色々と聴いていくうちにジェームズ・ブラウンにいって、その中でも一番ファンキードラマーのこれextended versionなんですが、途中でJBとドラムとのかけあいみたいなのがあって、また戻るみたいな。そこのブレイクビーツが兎に角・・
s:はい。ノーナ・リーヴスのレコードからはMr. Melody Maker
小松:これは奥田が作曲した曲で、凄く素晴らしい。これもピアノの曲なんですけれど
s:それでは2曲続けて聴いて下さい。
3 Funky Drummer : James Brown
4 Mr. Melody Maker : Nona Reeves
s:うーん良いですね。JB、そしてノーナ・リーヴスの新しいCDから聴いてもらいました。圭君どう?この新しい曲
高桑:凄くいい。僕大好き。
小松:あははん(笑)
s:3分4分、ずっと聴き続けられるよね。次々に新しい刺激が出てくるし、特にフックのところMr. Melodyの あそこの所
小松:奥田に言ったらめっちゃ喜びますよ。
s:ははは(笑)これはノーナ・リーヴスの最も新しいアルバムCDということですね「pop station」。Pop stationってこんな曲が沢山詰まっているの?
小松:そうですね。基本プロデューサーの富田さんと郷太と三人で殆ど作ったんですけれど。
s:プロデューサーの富田謙(ゆずる)さんですね。しかしそれにしても、ベースまず良いです、キーボード、カップリングストリングス、楽器の組み立て方とかね、立体的で楽しく聴ける。今夜はコヨーテバンドのメンバーのプロフィールを紹介しています。
続いて深沼元昭
深沼:はい。
s:ギター担当。1969年福島出身ですね。
プレイグス、メローヘッド、そしてGHEEE三つのバンド、プロジェクトを率いて活躍しています。もう僕たちは結構長いですよね。あれは1996年「フルーツ」アルバムをレコードした時に「水上バスに乗って」この曲でオリジナルプレイですが、ホーボーキングバンドとして参加してくれた。あのときはプレイグス、デビューしてまだ間もなかった?
深沼:うん。まだ間もない。
s:まず結成はこれ何年だっけ?
深沼:結成自体は90年
s:ああずいぶん早かったんだね。
深沼:91年ぐらいだったんですけれど、もともと神奈川県の厚木でプレイグスのベースの岡本が友達になって、彼の地元がその厚木市周辺だったんですよ。最初は本当に遊び仲間みたいな感じで、僕は大学で福島から東京に出てきて二年ぐらいいて、色々先輩のバンドの手伝いとかはやったりしていたんですけど、やっぱり厚木の方に春に友達の方まで行くと今まで人に大学生とかがみんなマンションに住んでいるとかじゃなくて、みんな自宅で地元でいてお母さんとかに「ああすいません」とか家に上がっていく感じとか。そういう中から生まれた感じです。
s:割と幼馴染的な同級生的なノリで結成されたバンドなんですね。
深沼:そうですね。
s:プレイグス、まあ3ピース。どちらかと言うとハードロッキングなバンドということですよね。まあ一時活動を休止していましたけれども、いよいよ再開ということで11年ぶりにニューアルバムを出しましたよね。「Cloud cutter」これ去年リリースしたんですよね。
深沼:はい。
s:これのメンバーはどうなってますか?
深沼:オリジナルメンバーのドラムスの後藤と僕と林幸治(トライセラトップス)にベースで参加してもらって、元々そのプレイグスを再開した時も、一度集まってやってみて、で、十分もうプレイグスの中での自分の役割が終わったかなって思ったら解散ツアーでもやって、しっかりと けじめをつけようと思ったんですよね。ところが、こう林幸治君が入って、久しぶりに後藤と会って、音を出したら、これはやっぱり面白いバンドだって改めて8年ぶりにやってみて、昨日までやってたみたいに楽しめて
s:うん。素晴らしい。
深沼:それでやっぱり、やろうってなって。それでそのままニューアルバム。
s:その「Cloud cutter」このアルバムから後で聴いてもらいたいと思いますが、深沼君の影響曲があればそれも、コヨーテバンドにも聴いてもらいたいと思って持ってきてくれたのがCreedence Clearwaterこれはまた、僕の世代から言うと何でまたこの60年代、70
年代の古いバンドなの?って感じだけれども
深沼:うーん。8歳くらい年上のいとこが居て、彼が色々とカセットなんかに録っておいてくれたものが毎回4本くらい毎回ビートルズ、ビーチボーイズ、ストーンズとかが入っていたんですけれど、そういう中で1曲入っていたCreedence Clearwater。この曲がもう何か本当に上手く説明できないんですけれど、物凄く恰好良い、声の感じとか、サウンドの乾いた感じとか、本当になぜなのかは解らないんですけれど、当時僕は小学生の胸にものすごく刺さったんです。カッコいいバンドだなって。
s:僕らの世代にCreedence Clearwaterというのは特別なバンドですね。70年代に本当に沢山のヒットを飛ばしたんだけれども、メインストリームに有りがちな、商業主義的なバンドというか、本当にロックンロールのスピリットだったし、またリードヴォーカルが深沼君と同じハイトーン・ヴォイスのシャウターCreedence Clearwaterと
2曲続けて聴いてみます。
5 Have You Ever Seen the Rain : Creedence Clearwater
6 トリシュナ : Plagues
s:これはご機嫌のトラックですね
深沼:有難うございます。
s:まあ深沼君らしいっていうと語弊がありますが、リフあり、ハイトーンのヴォイスあり、途中 少しメロウなメロディーが入っていて、これ典型的な深沼サウンドになって
深沼:でコーラス好きなんで、ずーっといっぱいコーラスが入るという。
s:これはコーラス随分沢山入っているね。
深沼:入りますねーどうしても重ねるのが好きなので、ついやってしまうんです。
s:小松君聴いてどうですか?
小松:いやー格好良いですね。フェスめっちゃ出て下さい。(笑)
s:コヨーテバンドにゲストとして来てもらっています。
最後は高桑圭君。ベース担当。1967年オーストラリア出身ですね。元GREAT3のメンバー。2005年にCurly Giraffe(カーリー・ジラフ)としてソロデビュー。作曲、歌、演奏、録音、ジャケットデザイン全てを一人で手掛けているんですよね。オリジナルアルバムとしては2012年「FLEHMEN」これが一番新しいアルバム
高桑:そうです。
S:去年のことですよね。僕と高桑君との出会いということで遡れば、GREAT3の頃?
高桑:その前ですね。ロッテンハッツの頃。
S:そうだね
高桑:佐野さんに初めてお会いしたのは銀次さんのレコードに佐野さんがプロデュースをやられていて、そしたらコーラスを録ろうということになったんです。僕がコーラスラインを考えるからちょっと待っていてくれって言われて、待っていたんですよ。スタジオで。そうしたら12時間待っていた。
(一同笑)
っていうのが佐野さんとの最初の出会いでした。
S:えー。そうだったねー。あのー今思い出しました。
(一同笑)
ごめんね。もう日が暮れちゃうよね。まあそんな出会いですけれども、ロッテンハーツ、その後解散、そしてGREAT3のキャリアを経ていよいよCurly Giraffeとしてやり始めるんだよね。このCurly Giraffeはセルフ・プロデュースということですよね。
高桑:はい。録音とか一人でやっちゃってるんで、基本僕は普段は洋楽しか聴かないから、むしろ自分で聴いている音楽に近い音楽を自分でやってみたいなって思って、それで英語で歌い始めたんですけど、
S:それは大事
高桑:英語で歌うに当たって、これジャケットとかも自分の写真とかは載せないでしたら、もしかして洋楽だって思って勘違いする人がいるかもしれないって思って、いたずら心もあったんですけれど、
S:僕らより以前の、僕らより古い世代だと、音楽を作る人は音楽を作る人、アートはアートをやる人と分業というか、別れていたんだけれど、90年代以降のアーティストを見ていると音楽もグラフックデザインも、ライヴも例えば色んな映像もね、色々な表現を一つずつ自分の中で分け目なく一続きだって、そういうマルチなアーティストが沢山出てきたよね。思ってみれば、それは当たり前のことだよね。
高桑:なんか僕、音楽、音だけじゃなく、風景とか色とか匂いとか全部ミックスして音楽なんですよね、僕にとって。
S:はい。
高桑:それが全部まとまって出来ていないと自分にとって納得できるものではないっていうのがずっとあって、
S:そうだね。で高桑君が今日持ってきてくれたのはCurly Giraffeの新しい曲もあるんですが、Grateful Dead、これは僕の世代だろ、みたいな感じがあるんだけれども、
高桑:僕は高校生までは、よくそのころの現代音楽、聴いてたんですけれど、大学になってから急にレイド・バックしまして、きっかけはビートルズだったんですけれど、そっから何故か友達の勧めもあって、そこに辿り着きまして。でも最初は全然ピーンと来なかったんです。なんかクネクネしたロックだなあとしか思ってなかったんですけど、何回も聴いているうちにだんだん良くなってきちゃったって、そしたらdead以外の音楽をもう聴けなくなっちゃった時があって、多分二十歳くらいの頃、全く新しい音楽を聴いてなくて、それこそニルヴァーナがデビューしたのとか全然知らないです当時
(一同笑)全く知らなくて
S:まあ僕らの感触から言うと、アシッド・ロック、あるいはサンフランシスコのサイケデリックのエリアから出てきた。僕らはレコードサウンドよりむしろライヴですね。年がら年じゅうライヴをやって、そしてファンが全米中をついていく。で確かにカントリー、ブルース、R&Bの要素が入っているんだけれども、Grateful Deadにしか奏でられないオリジナルな音楽というか、空気感、これは世代を超えて共通するのは、Grateful Deadはバンドが持っているサウンドが持っている自由な感じ、こう解放された感じっていうかね。
そしてCurly Giraffeとしての最新作を持ってきてくれました。これは「FLEHMEN」このアルバムタイトルはどっから由来してるんですか?
高桑:馬が笑っているんじゃないんですけど、歯を見せる現象があるんですけれど、あれって何か馬は本当は臭いとかってことらしんだけれど、あれをFLEHMEN現象って言うんですけれど、何かその自分のアルバムをそういう臭いんじゃないんですけど(笑)心に響くものであったら良いなっていう願いもこめて
s:ああー、「FLEHMEN」ですね。このアルバムからRootless wandererという曲を持ってきてくれました。これは勿論、最近書いた曲
高桑:そうですね。
s:えーCurly Giraffeとなれば英語の詩が主体となっているんですね?
高桑:そうです。
s:日本語の詩を書こうって思ったことはないの?
高桑:僕ね。自分の才能の中で、詩の才能だけはないなって思っていて、
s:そうかな?
高桑:そうなんですよ。(笑)だから自分で詩は書いてないんですけれど、でもいずれチャレンジはしてみたいとは思っているんですけれども。
s:わかりました。ではベースの高桑君が推薦してくれた2曲を聴いてみたいと思います。
7 Eyes of the World : Grateful Dead
8 Rootless wanderer : Curly Giraffe
s:良い曲だねー シュンチャンどうだった?聴いてて
w:いやー圭さんの声も大好きなんですけれど、サウンドがやっぱり暖かくて、ものすごく心地よくて、ハッピーで
s:そうだね
高桑:褒め殺しになる(笑)
s:でも全部自分で打ち込みでやっている。是非、これコヨーテバンドでね僕たちのフィジカルな演奏でやったら、これはこれでね良いと思うんだよね。どう?
w:楽しいっすよね。あとこういう話をするのって楽しいですよね。(一同笑)
s:はい。まあこの後ね、今年もね、皆は夏フェス、色んなミュージシャンをサポートします。体に気を付けて行ってきて下さい。それから、アルバム「ZOOEY」出たばかりだけれども、このアルバム「ゾーイ」のツアーもまた組みたいと思っているんだよね。またみんなでジョイントして楽しく行きたいと思っています。今夜はコヨーテバンドのメンバーに集まってもらいました。どうも有難う。
一同:有難うございましたー
s:
今夜スタジオにはレコーディングに参加してくれたthe Coyote Bandのメンバーを迎えています。
ギター 深沼元昭、ベース 高桑圭、ドラムス 小松シゲル、そしてキーボードは渡辺シュンスケですね。
今晩は。
バンド:こんばんはー
s:
あのーこういう機会は、あまり無いよね。この前のアルバムの特集の時に一回来てもらって、その時はシュンチャンは居なかったよね。
w:そうですね。
s:
今日はもう一人のギターリスト、あっきーが居ませんけれど。また彼については別に聞きたい、紹介したいと思います。今夜はこの4人で新しいアルバム、それから特にミュージシャン、ソングライターとしてプロフィールをリスナーのみんなに紹介していきたいと、そんな感じでやっていきたいと思います。まず、最初に
新しいアルバム「ZOOEY」これ、できたばっかりなんだけれど、今どんな感じ?
f:いやもうねバンドとして、レコーディングしていた期間の作業の雰囲気とかが凄い蘇ってくるんですよね、思いかけると。みんながこうやって、こうやって、あのこの曲を別に弾けもしないのにこうやって全員でギターを弾いたなとか
s:そうだね。そうだね。
f:そういう何かね一つ一つが凄い鮮明に思い出される、そんなアルバムですね。
s:高桑君はどう?
t:パッケージがゴージャスでした。凄いびっくりしましたね。(笑)重量感もあってですね。
s:そうだね。マスターだけではなくって、僕たちの制作のプロセスが解る写真集だとか、それからインストゥルメンタルナンバーもね、只ヴォーカルを抜いただけではなく、ちょっと工夫して、このバンドのアンサンブルをそのまま聴いてもらおうとしました。
t:楽しいです。ブックレットの中に僕が自分で書いた譜面とかあって、恥ずかしくなっちゃったんです。あれ僕しか読めない譜面で、
s:そうだね
t:そうなんですよ
s:小松君は?
小松:アルバム作っている時にツアーをやったじゃないですか。ツアーとレコーディング制作を両方やりながら入っていくっていうことはなかなか無いことなんで、よりバンド感を凄いバンド感をより強くしたなって。
s:僕もね。実はレコーディングしながらツアーするのは凄く良かった。僕たちスタジオの中だけでは、どうしても煮詰まってしまうでしょ。ライヴに出て、オーディエンスとのやり取りの中で音楽を聴きとして、その感覚をまたスタジオに持ち帰ってた、そのバッキング・・・
小松:お客さんの顔が見えながら、それを思い出しながらレコーディングをやるという感覚できた
s:そうですね、ZOOEY出来てシュンチャンどんな感じですか?
w:月並みな言い方になっちゃうんですが、全部凄く良い曲で、傑作だなって思ってて、
ツアーしながらの同時進行で作っていうのもあるとは思うんですけれど、ゆっくり冷静にお酒を飲みながら聴きたいなって今思っているんですよ。ライナーノーツを読むと佐野さんが1曲ずつ解説を書かれていて、それを読んでいて、こういうことを考えていたのか佐野さんは みたいな。あれを読んでからまた聴くと、また印象も変わるかな。
s:そうだね。あまり僕は曲についての解説とかしないよね。
バンド:しないですよね。そう。
w:あの時点でもうここまで見えちゃってたのかって
s:そうですね。さて今夜はコヨーテバンドのメンバーのミュージシャン、そしてソングライターとしてのプロフィールを見ていきたい。コヨーテバンドは3人の素晴らしいソングライターがいます。こういうバンドも珍しいですね。ビートルズとか、イーグルス、バーズ、バッファロー・スプリング・フィールドそんなバンドに似ているんじゃないかなとか思うんですけれど。ここでメンバーそれぞれのプロフィールを紹介していきます。まず
渡辺シュンスケ キーボード担当。1975年生まれ名古屋出身
自分のバンド カフェロンのヴォーカルとピアノを担当して作詞作曲をしてますね。
サポートとしても良い仕事をしています。CHEMISTRY、BONNIE PINK 、堂島孝平ミュージシャンのライブやレコーディングに参加してますね。
通称 シュンチャン
w:はい。有難うございます。
s:最初の頃、僕は しょーちゃん だとか何だとかって呼んだりして。名前違ったりして、ごめんね。今はすっかりちゃんとわかります。(一同爆笑)
僕はシュンチャン凄いなって思うのは、やはりキーボードを弾く、そして僕と同じソングライターだよね。ただの技術的なピアノの技法だけではなく、歌と伴った演奏だなってことを感じるだけれども。
w:有難うございます。やっぱり良い歌っていのは凄く立体的に楽曲が出来ていて、いらないところはスパッと省いたりとかスペースを作ったりとか。佐野さんの音楽は立体的に出来ていて、凄くやってて楽しませてもらっています。
s:まあ現在、カフェロン、Schroeder-Headz(シュローダーヘッズ)この二つのバンドを持っているんだけれども、このカフェロンとSchroeder-Headzの違いは何なの?
w:違いはですね。カフォロンはまあ大きいってバンドで今は二人組になってしまったんですけれど、僕がヴォーカルをやろうと思ったバンドで、そのあとに作ったSchroeder-Headzというのは、もともと鍵盤が音楽に関わるきっかけ、キーボード、ピアノだったんで、そこはそこでもう一度別の方向で極めてみようとそこで作ってみようと
s:なるほど。Schroeder-Headzこれはバンド名の由来は何ですか?
w:バンド名、そうですね。Schroederっていうのは、スヌーピー、フィンランドのアニメに出てくるピアノ男子。まあモテモテなんですけれども。アイコンとしてピアノ弾く男子っていうイメージが凄く良いな。わかりやすくて。歌じゃなくてピアノを弾いて、でSchroederという名前をお借りしてヘッズという響きも良いので。
s:なるほどSchroeder-Headz。今日はそのシュンチャンに影響を受けた音楽。もしくは自分の人生を変えてしまった音楽を。それを一枚、一曲選んでほしいって持ってきてくれた曲が
w:一曲に絞りきれなくて二枚持ってきたんですが
s:これは僕はちょっと驚いたんだけれども、アラン・トゥーサンのサザンナイツ。アラン・トゥーサンのヒット曲だけれども、これは世代的に言うと僕ぐらいの世代がリアルタイムで楽しんでいた、勿論優れたピアニストでありミュージシャンであり、プロデューサーであるけれども、なぜアラン・トゥーサン?
w:ピアノを始めた頃、もともとKYONさんのボ・ガンボスというバンドがありまして、僕は凄く憧れていたんです。KYONさんについて調べていくとやっぱりニューオリンズの音楽Dr. John・・Professor Longhair
s:その通り
w:アラン・トゥーサンに行きついた時に、レコードを買ったんですけれど、凄く変わった曲でオリエンタルでもあり、演奏するだけではなく面白いエフェクターを使ったり、空間を作るのが面白いなと思うところで
s:凄く、ただのピアニストのレコードではなく、今言った通りクリエイトする、新しい響きをさせるという。そうして、もう一つ選んでもらったのは、ベン・フォールズこれはみんなのジェネレーションにストライクの音楽でしょうね。
w:衝撃が、これーって、これがやりたいって。
s:ピアノロックなんてジャンル分けがあって。トリオですね。ドラム、ベースそしてピアノでソングライティングして歌う。
w:ギターレスというトリオが当時はマイナーでロックなバンドで、かつてピアノはクラッシックのイメージ、ジャズとか頭の良いイメージしかなかったんで、ギターをさも掻き鳴らすかのようにピアノを演奏してげんこつで弾いたりしてロックに歌うっていうのは凄い恰好良いって思って
s:そうだね。僕の世代から言うとファンク・ウェーヴ以降のピアノ・ロックという感じですね。僕の世代ならエルトン・ジョンとか、ビリー・ジョエルとかピアノを弾きながらロックン・ロールをする人は居たんだけれど、ベン・フォールズ・ファイヴはさすがに新しい世代のピアノ家だなって僕なんかは素直に思いましたね。今日はシュンチャンが持ってきたレコードから聴いてみたいと思います。
1 Jackson Cannery : Ben Folds Five
2 Linus and Lucy : Schroeder-Headz(スヌーピーのテーマ曲)
s:恰好良いね、良いレコーディングだね。
w:有難うございまーす
s:どう小松君、改めてレコードで聴くというのはどんな感じですか?
小松:うん恰好良いですよね。昨日リハーサルやったんで、今構成確認やったみたいな
(一同笑)そういう構成だった(笑)並べて聴くとなるほどね。相当影響を受けてるなこれは。
s:ベン・フォールズ・バンドとSchroeder-Headzは確かに同じバンド構成ですよね。これはインストゥルメンタルナンバーということで
w:カバーなんですけれど、スヌーピーの曲をサントラの曲を。最もね60年代のおとなしいジャズっぽい曲というのを激しくやってみようぜっていうコンセプトだったんですけど。
s:そうですね。Schroeder-Headzコヨーテバンドでも時々演奏してみたいですね
w:よろしくお願いします。
s:続いて小松シゲル
ドラムス担当。1972年、長野県出身
ノーナ・リーヴス(英語表記:NONA REEVES)のメンバーです。セッション・ドラマーとしても業界NO,1のドラマーですね。キリンジ、ボニー・ピンク、いきものがかり、レキシなど他数々のミュージシャンともコラボ、サポートメンバーとしても活躍しています。通称 こまぼう
s:なんで?そういう名前がついたの?
小松:僕のバンドのヴォーカルストが僕のあだ名を色々変えていって、そのうちの一つが こまぼう なんです。僕 小松なんですけれど、僕のことを勝手にトマツとか呼ばれていてて、それをファンの中で広めてるんですよね、勝手に。知らない人に トマツさんとか呼ばれて、よくわかんない
s:ノーナ・リーヴスの郷太君が張本人?どうですノーナ・リーヴスはデビューして何年くらいに?
小松:もう17年ぐらいですかね。
s:そう結構長いね。同じメンバーでずっとやってるの?
小松:そうですね。
s:そしてノーナ・リーヴス以外にも本当に沢山のミュージシャンともサポートとしても入ってますね。僕なんかはキリンジとのセッションなんかを見ていて、面白いなって思ったんですけれども、レコーディングには参加してないのですか?
小松:えっとやってますね。
s:レコードでも参加して、ライヴでも参加してですね。
小松:はい。
s:僕は小松君に聴いてみたいのは、最初音楽に触れた時に、ドラムをやりたいと思ったんですか?
小松:最初、小学校の時ってギターを持っている人が多いじゃないですか?近所のお兄ちゃんがエレキを持っていたんですよね。まあ見た目も恰好良いし、ちょっと持たせて下さいって、で、持った瞬間にこれは絶対に向いてないって思って、(一同笑)
これ習得できる気がしないって、早々と諦めて、そうしたら丁度僕は5つ上にお姉ちゃんがいて、お姉ちゃんが中学で吹奏楽部に入ったんですね。それでパーカッションを始めて、僕の居間の上がお姉ちゃんの部屋で、なんかトコトコ音が聞こえるって思って、そしたら、スティックで練習していて、めっちゃ面白そうって思って、ここからはもうテレビ番組を見てももう、昔って生演奏じゃないですか。後ろの人のドラムとかが気になっちゃったりとか。箸で叩いたりとか、いてもたってもドラムって感じでしたね。
s:よく兄弟姉妹がいる方だと、お兄さんとかお姉さんの影響を受ける。隣の部屋でお兄さんとかお姉さんが聴いている曲が自然に聞こえてくる。
小松:それこそ、佐野さんの曲をいっつもかけていて
s:えへっ(笑)お姉さんがいてた影響って本当に
小松:大きいですね。
s:最初にバンドを組んだ時のことを覚えてますか?
小松:はい僕の中学はいバンドだけ1曲だけ学園祭で演奏できるっていうのが三年生になる時にあって、それはもう中学1年生の時から狙っていて、僕らの一個上の先輩のドラムセットが家にあって、ここから俺がこのバンドのドラムをやるって、その先輩に言ってドラムを叩かせてもらう。
s:そして小松君が今日持ってきてくれたレコード。Nona Reevesと影響を受けた2曲持ってきてくれたんですが、まず影響を受けたレコード
小松:そうですね。影響を受けたっていうのを最初何にしようって思ったんですが、それこそ、佐野さんの番組の最後にかかるBooker T. & The MG'sにしようって思ったんですが、今も最後なんですよね?
s:あー。そうです。
小松:僕が最初ソウルを聴いてみようって思うようになったきっかけというのは、佐野さんのあの番組の最後にかける何か当時の80年代の音楽とは違って、インストだし、聴いたことがなかったし、どういうものなんだろう?って。それで、それがソウルだっていうのがわかって、それがきっかけの一つだったんですよね。そうやって色々と聴いていくうちにジェームズ・ブラウンにいって、その中でも一番ファンキードラマーのこれextended versionなんですが、途中でJBとドラムとのかけあいみたいなのがあって、また戻るみたいな。そこのブレイクビーツが兎に角・・
s:はい。ノーナ・リーヴスのレコードからはMr. Melody Maker
小松:これは奥田が作曲した曲で、凄く素晴らしい。これもピアノの曲なんですけれど
s:それでは2曲続けて聴いて下さい。
3 Funky Drummer : James Brown
4 Mr. Melody Maker : Nona Reeves
s:うーん良いですね。JB、そしてノーナ・リーヴスの新しいCDから聴いてもらいました。圭君どう?この新しい曲
高桑:凄くいい。僕大好き。
小松:あははん(笑)
s:3分4分、ずっと聴き続けられるよね。次々に新しい刺激が出てくるし、特にフックのところMr. Melodyの あそこの所
小松:奥田に言ったらめっちゃ喜びますよ。
s:ははは(笑)これはノーナ・リーヴスの最も新しいアルバムCDということですね「pop station」。Pop stationってこんな曲が沢山詰まっているの?
小松:そうですね。基本プロデューサーの富田さんと郷太と三人で殆ど作ったんですけれど。
s:プロデューサーの富田謙(ゆずる)さんですね。しかしそれにしても、ベースまず良いです、キーボード、カップリングストリングス、楽器の組み立て方とかね、立体的で楽しく聴ける。今夜はコヨーテバンドのメンバーのプロフィールを紹介しています。
続いて深沼元昭
深沼:はい。
s:ギター担当。1969年福島出身ですね。
プレイグス、メローヘッド、そしてGHEEE三つのバンド、プロジェクトを率いて活躍しています。もう僕たちは結構長いですよね。あれは1996年「フルーツ」アルバムをレコードした時に「水上バスに乗って」この曲でオリジナルプレイですが、ホーボーキングバンドとして参加してくれた。あのときはプレイグス、デビューしてまだ間もなかった?
深沼:うん。まだ間もない。
s:まず結成はこれ何年だっけ?
深沼:結成自体は90年
s:ああずいぶん早かったんだね。
深沼:91年ぐらいだったんですけれど、もともと神奈川県の厚木でプレイグスのベースの岡本が友達になって、彼の地元がその厚木市周辺だったんですよ。最初は本当に遊び仲間みたいな感じで、僕は大学で福島から東京に出てきて二年ぐらいいて、色々先輩のバンドの手伝いとかはやったりしていたんですけど、やっぱり厚木の方に春に友達の方まで行くと今まで人に大学生とかがみんなマンションに住んでいるとかじゃなくて、みんな自宅で地元でいてお母さんとかに「ああすいません」とか家に上がっていく感じとか。そういう中から生まれた感じです。
s:割と幼馴染的な同級生的なノリで結成されたバンドなんですね。
深沼:そうですね。
s:プレイグス、まあ3ピース。どちらかと言うとハードロッキングなバンドということですよね。まあ一時活動を休止していましたけれども、いよいよ再開ということで11年ぶりにニューアルバムを出しましたよね。「Cloud cutter」これ去年リリースしたんですよね。
深沼:はい。
s:これのメンバーはどうなってますか?
深沼:オリジナルメンバーのドラムスの後藤と僕と林幸治(トライセラトップス)にベースで参加してもらって、元々そのプレイグスを再開した時も、一度集まってやってみて、で、十分もうプレイグスの中での自分の役割が終わったかなって思ったら解散ツアーでもやって、しっかりと けじめをつけようと思ったんですよね。ところが、こう林幸治君が入って、久しぶりに後藤と会って、音を出したら、これはやっぱり面白いバンドだって改めて8年ぶりにやってみて、昨日までやってたみたいに楽しめて
s:うん。素晴らしい。
深沼:それでやっぱり、やろうってなって。それでそのままニューアルバム。
s:その「Cloud cutter」このアルバムから後で聴いてもらいたいと思いますが、深沼君の影響曲があればそれも、コヨーテバンドにも聴いてもらいたいと思って持ってきてくれたのがCreedence Clearwaterこれはまた、僕の世代から言うと何でまたこの60年代、70
年代の古いバンドなの?って感じだけれども
深沼:うーん。8歳くらい年上のいとこが居て、彼が色々とカセットなんかに録っておいてくれたものが毎回4本くらい毎回ビートルズ、ビーチボーイズ、ストーンズとかが入っていたんですけれど、そういう中で1曲入っていたCreedence Clearwater。この曲がもう何か本当に上手く説明できないんですけれど、物凄く恰好良い、声の感じとか、サウンドの乾いた感じとか、本当になぜなのかは解らないんですけれど、当時僕は小学生の胸にものすごく刺さったんです。カッコいいバンドだなって。
s:僕らの世代にCreedence Clearwaterというのは特別なバンドですね。70年代に本当に沢山のヒットを飛ばしたんだけれども、メインストリームに有りがちな、商業主義的なバンドというか、本当にロックンロールのスピリットだったし、またリードヴォーカルが深沼君と同じハイトーン・ヴォイスのシャウターCreedence Clearwaterと
2曲続けて聴いてみます。
5 Have You Ever Seen the Rain : Creedence Clearwater
6 トリシュナ : Plagues
s:これはご機嫌のトラックですね
深沼:有難うございます。
s:まあ深沼君らしいっていうと語弊がありますが、リフあり、ハイトーンのヴォイスあり、途中 少しメロウなメロディーが入っていて、これ典型的な深沼サウンドになって
深沼:でコーラス好きなんで、ずーっといっぱいコーラスが入るという。
s:これはコーラス随分沢山入っているね。
深沼:入りますねーどうしても重ねるのが好きなので、ついやってしまうんです。
s:小松君聴いてどうですか?
小松:いやー格好良いですね。フェスめっちゃ出て下さい。(笑)
s:コヨーテバンドにゲストとして来てもらっています。
最後は高桑圭君。ベース担当。1967年オーストラリア出身ですね。元GREAT3のメンバー。2005年にCurly Giraffe(カーリー・ジラフ)としてソロデビュー。作曲、歌、演奏、録音、ジャケットデザイン全てを一人で手掛けているんですよね。オリジナルアルバムとしては2012年「FLEHMEN」これが一番新しいアルバム
高桑:そうです。
S:去年のことですよね。僕と高桑君との出会いということで遡れば、GREAT3の頃?
高桑:その前ですね。ロッテンハッツの頃。
S:そうだね
高桑:佐野さんに初めてお会いしたのは銀次さんのレコードに佐野さんがプロデュースをやられていて、そしたらコーラスを録ろうということになったんです。僕がコーラスラインを考えるからちょっと待っていてくれって言われて、待っていたんですよ。スタジオで。そうしたら12時間待っていた。
(一同笑)
っていうのが佐野さんとの最初の出会いでした。
S:えー。そうだったねー。あのー今思い出しました。
(一同笑)
ごめんね。もう日が暮れちゃうよね。まあそんな出会いですけれども、ロッテンハーツ、その後解散、そしてGREAT3のキャリアを経ていよいよCurly Giraffeとしてやり始めるんだよね。このCurly Giraffeはセルフ・プロデュースということですよね。
高桑:はい。録音とか一人でやっちゃってるんで、基本僕は普段は洋楽しか聴かないから、むしろ自分で聴いている音楽に近い音楽を自分でやってみたいなって思って、それで英語で歌い始めたんですけど、
S:それは大事
高桑:英語で歌うに当たって、これジャケットとかも自分の写真とかは載せないでしたら、もしかして洋楽だって思って勘違いする人がいるかもしれないって思って、いたずら心もあったんですけれど、
S:僕らより以前の、僕らより古い世代だと、音楽を作る人は音楽を作る人、アートはアートをやる人と分業というか、別れていたんだけれど、90年代以降のアーティストを見ていると音楽もグラフックデザインも、ライヴも例えば色んな映像もね、色々な表現を一つずつ自分の中で分け目なく一続きだって、そういうマルチなアーティストが沢山出てきたよね。思ってみれば、それは当たり前のことだよね。
高桑:なんか僕、音楽、音だけじゃなく、風景とか色とか匂いとか全部ミックスして音楽なんですよね、僕にとって。
S:はい。
高桑:それが全部まとまって出来ていないと自分にとって納得できるものではないっていうのがずっとあって、
S:そうだね。で高桑君が今日持ってきてくれたのはCurly Giraffeの新しい曲もあるんですが、Grateful Dead、これは僕の世代だろ、みたいな感じがあるんだけれども、
高桑:僕は高校生までは、よくそのころの現代音楽、聴いてたんですけれど、大学になってから急にレイド・バックしまして、きっかけはビートルズだったんですけれど、そっから何故か友達の勧めもあって、そこに辿り着きまして。でも最初は全然ピーンと来なかったんです。なんかクネクネしたロックだなあとしか思ってなかったんですけど、何回も聴いているうちにだんだん良くなってきちゃったって、そしたらdead以外の音楽をもう聴けなくなっちゃった時があって、多分二十歳くらいの頃、全く新しい音楽を聴いてなくて、それこそニルヴァーナがデビューしたのとか全然知らないです当時
(一同笑)全く知らなくて
S:まあ僕らの感触から言うと、アシッド・ロック、あるいはサンフランシスコのサイケデリックのエリアから出てきた。僕らはレコードサウンドよりむしろライヴですね。年がら年じゅうライヴをやって、そしてファンが全米中をついていく。で確かにカントリー、ブルース、R&Bの要素が入っているんだけれども、Grateful Deadにしか奏でられないオリジナルな音楽というか、空気感、これは世代を超えて共通するのは、Grateful Deadはバンドが持っているサウンドが持っている自由な感じ、こう解放された感じっていうかね。
そしてCurly Giraffeとしての最新作を持ってきてくれました。これは「FLEHMEN」このアルバムタイトルはどっから由来してるんですか?
高桑:馬が笑っているんじゃないんですけど、歯を見せる現象があるんですけれど、あれって何か馬は本当は臭いとかってことらしんだけれど、あれをFLEHMEN現象って言うんですけれど、何かその自分のアルバムをそういう臭いんじゃないんですけど(笑)心に響くものであったら良いなっていう願いもこめて
s:ああー、「FLEHMEN」ですね。このアルバムからRootless wandererという曲を持ってきてくれました。これは勿論、最近書いた曲
高桑:そうですね。
s:えーCurly Giraffeとなれば英語の詩が主体となっているんですね?
高桑:そうです。
s:日本語の詩を書こうって思ったことはないの?
高桑:僕ね。自分の才能の中で、詩の才能だけはないなって思っていて、
s:そうかな?
高桑:そうなんですよ。(笑)だから自分で詩は書いてないんですけれど、でもいずれチャレンジはしてみたいとは思っているんですけれども。
s:わかりました。ではベースの高桑君が推薦してくれた2曲を聴いてみたいと思います。
7 Eyes of the World : Grateful Dead
8 Rootless wanderer : Curly Giraffe
s:良い曲だねー シュンチャンどうだった?聴いてて
w:いやー圭さんの声も大好きなんですけれど、サウンドがやっぱり暖かくて、ものすごく心地よくて、ハッピーで
s:そうだね
高桑:褒め殺しになる(笑)
s:でも全部自分で打ち込みでやっている。是非、これコヨーテバンドでね僕たちのフィジカルな演奏でやったら、これはこれでね良いと思うんだよね。どう?
w:楽しいっすよね。あとこういう話をするのって楽しいですよね。(一同笑)
s:はい。まあこの後ね、今年もね、皆は夏フェス、色んなミュージシャンをサポートします。体に気を付けて行ってきて下さい。それから、アルバム「ZOOEY」出たばかりだけれども、このアルバム「ゾーイ」のツアーもまた組みたいと思っているんだよね。またみんなでジョイントして楽しく行きたいと思っています。今夜はコヨーテバンドのメンバーに集まってもらいました。どうも有難う。
一同:有難うございましたー