火曜の夜11時は元春レイディオショー
今晩は。
みなさん寛いでますか?
この番組は東京渋谷NHKのスタジオから届けています。
今夜の元春レイディオショー、番組の推薦盤、3Picksはポール・マッカートニーの新しいレコードを聴いてみます。番組後半は今年でリリース20年目を迎えた僕のアルバム「The Circle」からの曲を特集します。DJ佐野元春。これからの1時間、みなさんと一緒にゆっくり楽しんで行きたいと思います。
1 Love Illumination : Franz Ferdinand
2 Why'd You Only Call Me When You're High? : Arctic Monkeys
フランツ・フェルディナンドの新しいレコード。そして今 聴いたのはアーティック・モンキーズの曲。タイトルが良いですね。何で連絡してくるのはハイになっている時だけなの?Why'd You Only Call Me When You're High?
火曜の夜は元春レイディオショー ベスト・ミュージックを届けています。
3 Comrade : Volcano Choir
ボン・イヴェールの中心人物ジャスティン・ヴァーノンが作った新しいバンド、Volcano Choir。素晴らしいレコードを出しました。新しいアルバム「Repave」から曲は「Comrade」聴いてみました。
さて元春レイディオショー、番組では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしています。題して3picks!
今月ピックアップしたアルバムは
Paul McCartney: New
Kings Of Leon: Mechanical Bull
そして
Pearl Jam: Lightning Bolt
この3組のアーティストの新作を選びました。
どのレコードも心に響く良いソングライティングと素晴らしいサウンドがあります。
この中から今夜はPaul McCartneyのレコードを取り上げてみたいと思います。
Paul McCartney
ビートルズのメンバーの一人。現在71歳。ビートルズ時代にはジョン・レノンと組んで素晴らしい曲を沢山残しました。その後ビートルズは解散。ポール・マッカートニーの新たなバンドウイングスを始めたのは1971年。それ以来ウィングスとしては7枚、マッカートニーのソロとしては16枚。その他、ザ・ファイアーマン(The Fireman)名義【ポール・マッカートニーとユース(キリング・ジョーク、オーブ)によるプロジェクト。】の作品、クラッシク音楽の作品を含めるとこれまでにかなりのレコードを発表してきました。
そのポール・マッカートニーが新しいアルバムを出しました。アルバムタイトルは「New」
このアルバムでは4人のプロデューサーと組んで新しいサウンドを作っています。
ポール・マッカートニー現役71歳のミュージシャン。これまでも素晴らしいレコードを沢山出してきましたけれども、まだ前に進もうというクリエイティヴな意思を感じます。これはとても感動的なことだと思います。
個人的にポール・マッカートニーのエピソードで気に入っているのは、
彼のギターを覚えたての頃の話です。子供の頃ギターを買って練習したのは良いけれど、なかなかうまくならない。そのうち自分が左利きだということに気が付いて、弦を逆さに張り替えて持ち替えてみると見る見るうちに上達していたということ。そんな楽しいエピソードがあります。気が付いてみれば、ジョン・レノン、ジョージ・ハリスンが居なくなった今現在、生き残ったビートルズ・メンバーの一人となったポール・マッカートニー。
ここ最近での素晴らしい活動を見ると、20世紀最高のバンド、ビートルズという宝物を次の世代に繋げていこうという何か使命感のような心意気を感じます。
ではポール・マッカートニーの新しいアルバムからの1曲。
僕らはやりたいように出来る。自分で選んだ道を歩いて行ける。何の保証もないけれど、僕らには失うものは何もない。
そんな風に歌っています。
ポール・マッカートニー 曲は「New」
4 New : Paul McCartney
さて11月ですね。この時期に降る雨、寂しげでしかも長雨だったりします。文学者 堀口大学が書いた詩に「11月に降る雨」という詩があります。
十一月はうら悲し
世界を濡らし雨が降る
十一月に降る雨は
暁(あかつき)来(く)れど なおやまず
まさにこの季節に降る雨の情景を上手く歌っていて僕は好きですね。
雨の歌、僕の歌にも1曲あります。聴いて下さい。レインガール
5 レインガール : 佐野元春
90年代に出したレコードで僕の曲「レインガール」を聴いてもらいました。
この後番組後半は今年でリリース20年目を迎えた僕のアルバム「The Circle」を特集します。
その前にグリーンピープル。毎週 環境問題に取り組んでいる人たちを紹介しています。
グリーンピープル
葉っぱ塾 よしだしょう さん
14年前から活動をしている環境団体。登山などの体験を行っている団体です。
番組後半はリリース20年目を迎えた僕のアルバム「The Circle」から特集します。
6 トゥモロウ : 佐野元春
90年代のハートランドの最高の演奏ですね。
「The Circle」1993年に出したこのレコードは自分にとって9枚目のスタジオ・アルバムになります。90年代に出したレコードの中でも、自分らしさを表現できた個人的にも、とても気に入っているアルバムです。
自分の場合、振り返ってみると、アルバムを作るときには、その時の世相とか時代の雰囲気ですね。そういったものがソングライティングやサウンドに何気なく影響してきます。このアルバム「The Circle」を作った頃は1993年。日本はバブル経済が崩壊して不況の嵐に晒されていました。当時国内の政治では細川内閣が始まりました。自民党55年体制の崩壊なんて言われていました。海外ではアメリカ合衆国大統領にビル・クリントンが就任した年でした。その他にはレインボー・ブリッジの開通ですね。そして、サッカーではドーハの悲劇なんてのもありました。音楽で言うと、ニルヴァーナ、スマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)、スウェード(Suede)、そしてブラー(Blur)といったオルタナティヴなロックに人気があった時です。そんな年にこのアルバム「The Circle」は生まれました。
7 ザ・サークル (Mark McGuire Version) : 佐野元春
8 欲望 : 佐野元春
僕のレコードでアルバム「ザ・サークル」から2曲を聴いてもらいました。
1993年ですから今から20年前ですね。93年に出した自分の9枚目のスタジオ・アルバムです。今聞いても言葉とサウンドがしっかり寄り添ったクリエイティヴなサウンドになっているじゃないかなって思います。そして歌詞ですよね。今こうして振り返ってみると、やはり90年代前半ということもあって、バブルが崩壊した、その時の街の景色を描いています。例えばこの曲ですよね。
借り手のつかない 寂びれたビルの上で 茜色の空に 鳥が大きな輪を描いている
これは「新しいシャツ」という曲の一説です。1983年に出したこのアルバム「The Circle」。改めて聴いてみると、バブルという儚い夢が終わった後の空しい景色をスケッチした、そんなアルバムだったんだなって感じました。
では、その曲「新しいシャツ」聴いて下さい。
9 新しいシャツ : 佐野元春
この曲は英国のキーボードプレーヤーのジョージ・フレイムが演奏に参加してくれました。
僕のレコードで「新しいシャツ」聴いて頂きました。曲紹介の時、1983年のレコードと言いましたが、1993年ですね。失礼しました。
元春レイディオショー、番組後半では僕の9枚目のスタジオ・アルバム「The Circle」からの曲を特集しています。
このアルバムには僕はとても深い思い入れがあります。それは、それまでライヴにレコーディングに活動を共にしてきたザ・ハートランド。彼らとの最後のスタジオ・アルバムになったということです。約12年間の活動でしたけれども、その間に僕たちが手にした音楽的な成果というのは本当に大きなものだったと思います。一つのバンドが生まれて、一つのバンドが終わるということですよね。当時のバブルの終わった後の空しい気持ちと重なって、この「The Circle」というアルバムは、何か自分にとって一つの輪っかが閉じたような、そんな気持ちになったことを覚えています。
ではアルバムから最後にこの曲を聴いて下さい。
10 彼女の隣人 : 佐野元春
今夜の元春レイディオショー 楽しんで貰えましたか?
DJ佐野元春
ではまた来週。ごきげんよう。
今晩は。
みなさん寛いでますか?
この番組は東京渋谷NHKのスタジオから届けています。
今夜の元春レイディオショー、番組の推薦盤、3Picksはポール・マッカートニーの新しいレコードを聴いてみます。番組後半は今年でリリース20年目を迎えた僕のアルバム「The Circle」からの曲を特集します。DJ佐野元春。これからの1時間、みなさんと一緒にゆっくり楽しんで行きたいと思います。
1 Love Illumination : Franz Ferdinand
2 Why'd You Only Call Me When You're High? : Arctic Monkeys
フランツ・フェルディナンドの新しいレコード。そして今 聴いたのはアーティック・モンキーズの曲。タイトルが良いですね。何で連絡してくるのはハイになっている時だけなの?Why'd You Only Call Me When You're High?
火曜の夜は元春レイディオショー ベスト・ミュージックを届けています。
3 Comrade : Volcano Choir
ボン・イヴェールの中心人物ジャスティン・ヴァーノンが作った新しいバンド、Volcano Choir。素晴らしいレコードを出しました。新しいアルバム「Repave」から曲は「Comrade」聴いてみました。
さて元春レイディオショー、番組では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしています。題して3picks!
今月ピックアップしたアルバムは
Paul McCartney: New
Kings Of Leon: Mechanical Bull
そして
Pearl Jam: Lightning Bolt
この3組のアーティストの新作を選びました。
どのレコードも心に響く良いソングライティングと素晴らしいサウンドがあります。
この中から今夜はPaul McCartneyのレコードを取り上げてみたいと思います。
Paul McCartney
ビートルズのメンバーの一人。現在71歳。ビートルズ時代にはジョン・レノンと組んで素晴らしい曲を沢山残しました。その後ビートルズは解散。ポール・マッカートニーの新たなバンドウイングスを始めたのは1971年。それ以来ウィングスとしては7枚、マッカートニーのソロとしては16枚。その他、ザ・ファイアーマン(The Fireman)名義【ポール・マッカートニーとユース(キリング・ジョーク、オーブ)によるプロジェクト。】の作品、クラッシク音楽の作品を含めるとこれまでにかなりのレコードを発表してきました。
そのポール・マッカートニーが新しいアルバムを出しました。アルバムタイトルは「New」
このアルバムでは4人のプロデューサーと組んで新しいサウンドを作っています。
ポール・マッカートニー現役71歳のミュージシャン。これまでも素晴らしいレコードを沢山出してきましたけれども、まだ前に進もうというクリエイティヴな意思を感じます。これはとても感動的なことだと思います。
個人的にポール・マッカートニーのエピソードで気に入っているのは、
彼のギターを覚えたての頃の話です。子供の頃ギターを買って練習したのは良いけれど、なかなかうまくならない。そのうち自分が左利きだということに気が付いて、弦を逆さに張り替えて持ち替えてみると見る見るうちに上達していたということ。そんな楽しいエピソードがあります。気が付いてみれば、ジョン・レノン、ジョージ・ハリスンが居なくなった今現在、生き残ったビートルズ・メンバーの一人となったポール・マッカートニー。
ここ最近での素晴らしい活動を見ると、20世紀最高のバンド、ビートルズという宝物を次の世代に繋げていこうという何か使命感のような心意気を感じます。
ではポール・マッカートニーの新しいアルバムからの1曲。
僕らはやりたいように出来る。自分で選んだ道を歩いて行ける。何の保証もないけれど、僕らには失うものは何もない。
そんな風に歌っています。
ポール・マッカートニー 曲は「New」
4 New : Paul McCartney
さて11月ですね。この時期に降る雨、寂しげでしかも長雨だったりします。文学者 堀口大学が書いた詩に「11月に降る雨」という詩があります。
十一月はうら悲し
世界を濡らし雨が降る
十一月に降る雨は
暁(あかつき)来(く)れど なおやまず
まさにこの季節に降る雨の情景を上手く歌っていて僕は好きですね。
雨の歌、僕の歌にも1曲あります。聴いて下さい。レインガール
5 レインガール : 佐野元春
90年代に出したレコードで僕の曲「レインガール」を聴いてもらいました。
この後番組後半は今年でリリース20年目を迎えた僕のアルバム「The Circle」を特集します。
その前にグリーンピープル。毎週 環境問題に取り組んでいる人たちを紹介しています。
グリーンピープル
葉っぱ塾 よしだしょう さん
14年前から活動をしている環境団体。登山などの体験を行っている団体です。
番組後半はリリース20年目を迎えた僕のアルバム「The Circle」から特集します。
6 トゥモロウ : 佐野元春
90年代のハートランドの最高の演奏ですね。
「The Circle」1993年に出したこのレコードは自分にとって9枚目のスタジオ・アルバムになります。90年代に出したレコードの中でも、自分らしさを表現できた個人的にも、とても気に入っているアルバムです。
自分の場合、振り返ってみると、アルバムを作るときには、その時の世相とか時代の雰囲気ですね。そういったものがソングライティングやサウンドに何気なく影響してきます。このアルバム「The Circle」を作った頃は1993年。日本はバブル経済が崩壊して不況の嵐に晒されていました。当時国内の政治では細川内閣が始まりました。自民党55年体制の崩壊なんて言われていました。海外ではアメリカ合衆国大統領にビル・クリントンが就任した年でした。その他にはレインボー・ブリッジの開通ですね。そして、サッカーではドーハの悲劇なんてのもありました。音楽で言うと、ニルヴァーナ、スマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)、スウェード(Suede)、そしてブラー(Blur)といったオルタナティヴなロックに人気があった時です。そんな年にこのアルバム「The Circle」は生まれました。
7 ザ・サークル (Mark McGuire Version) : 佐野元春
8 欲望 : 佐野元春
僕のレコードでアルバム「ザ・サークル」から2曲を聴いてもらいました。
1993年ですから今から20年前ですね。93年に出した自分の9枚目のスタジオ・アルバムです。今聞いても言葉とサウンドがしっかり寄り添ったクリエイティヴなサウンドになっているじゃないかなって思います。そして歌詞ですよね。今こうして振り返ってみると、やはり90年代前半ということもあって、バブルが崩壊した、その時の街の景色を描いています。例えばこの曲ですよね。
借り手のつかない 寂びれたビルの上で 茜色の空に 鳥が大きな輪を描いている
これは「新しいシャツ」という曲の一説です。1983年に出したこのアルバム「The Circle」。改めて聴いてみると、バブルという儚い夢が終わった後の空しい景色をスケッチした、そんなアルバムだったんだなって感じました。
では、その曲「新しいシャツ」聴いて下さい。
9 新しいシャツ : 佐野元春
この曲は英国のキーボードプレーヤーのジョージ・フレイムが演奏に参加してくれました。
僕のレコードで「新しいシャツ」聴いて頂きました。曲紹介の時、1983年のレコードと言いましたが、1993年ですね。失礼しました。
元春レイディオショー、番組後半では僕の9枚目のスタジオ・アルバム「The Circle」からの曲を特集しています。
このアルバムには僕はとても深い思い入れがあります。それは、それまでライヴにレコーディングに活動を共にしてきたザ・ハートランド。彼らとの最後のスタジオ・アルバムになったということです。約12年間の活動でしたけれども、その間に僕たちが手にした音楽的な成果というのは本当に大きなものだったと思います。一つのバンドが生まれて、一つのバンドが終わるということですよね。当時のバブルの終わった後の空しい気持ちと重なって、この「The Circle」というアルバムは、何か自分にとって一つの輪っかが閉じたような、そんな気持ちになったことを覚えています。
ではアルバムから最後にこの曲を聴いて下さい。
10 彼女の隣人 : 佐野元春
今夜の元春レイディオショー 楽しんで貰えましたか?
DJ佐野元春
ではまた来週。ごきげんよう。