霜後桃源記  

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特定の宗教団体に「お墨付き」を与えたのは誰か 礼賛や国葬は隠蔽工作かも?

2022-07-25 05:16:44 | 社会
    昨日の毎日新聞(2022.7.24)は、被害者救済に取り組む「全国霊感商法対策弁
護士連絡会」は18年、国会議員や地方議員が団体の集会や式典で祝電を送るな
どしていると指摘した上で、こうした行為が「問題のない団体であるという
『お墨付き』として利用される」と、関与しないように求めてきたことを記事
にしつつ、小説家平野啓一郎氏の発言を「政治と宗教 日本の恥部にふたをす
るな」と題して紹介していた。
  
 「人命が奪われたことは、決して許されることではない。しかし、事件は反社
会的な活動が指摘されてきた宗教団体と政治家の関係という日本の政治の恥部
に触れています。私的な怨恨(えんこん)というものを超えて、事件が持つ意
味に目を向けるべきです。
 ところが、メディアには事件直後から安倍氏を礼賛する報道があふれる。
本来ならさまざまなことを切り分けて考えていくべきなのに、全てがないまぜ
になっている。」

 「容疑者がなぜ事件を起こしたのかを冷静に見ることが大事です。その過程
で、なぜこの団体が日本で拡大したのか、そこに政治の関わりがあるなら検証
することを避けて通ってはいけない。しかし、徹底した真相究明が必要という
声はとりわけ与党の政治家からは上がっておらず、論点のすり替えが起きてい
るのが実情です。」

 「容疑者が教団の悪を告発し、自身の憎悪を表現する手段として、殺人を選
んだことは間違っています。しかし、彼がなぜ事件を起こすに至ったのかは、
日本の社会が構造的に抱えている問題をはらんでいます。それを理解すること
は手段を肯定することにはなりません。彼を単純に『悪魔』化して、問題に蓋
(ふた)をしてしまえば、カルトの被害者の救済も再発防止も不可能です。」

 「必要なのは犯行前に容疑者を救うことでした。再発防止のためには全容を
解明し、立法措置も必要となるでしょう。国会が健全に機能するためには、政
治家とカルトとの関係清算が不可欠です。近年はカルト宗教の問題を報じてこ
なかった大手メディアの責任も大きい。今後の追及を願っています。」


 また、松尾貴史氏も「ちょっと違和感」(2022.7.24)で
「自民党と旧統一教会 関係は究明されないのか」と題して書いていた。
  
 有田芳生氏によれば、1990年代の松本サリン事件や地下鉄サリン事件を引き
起こして社会を大混乱に陥れたオウム真理教の後、警察は「次は統一教会問題
着手する」と明していた。ところがその後、一切捜査も調査も家宅捜索も行わ
れることはなかった。先日、テレビ朝日「モーニングショー」に出演した有田
氏は、その理由を「『政治の力で止められた』と警察幹部が証言している」な
どと表明した。
 ようやくこの問題を大手メディアも避けられないと判断したのかと思ってい
たら、翌日(この原稿を書いている日)の番組では触れなくなってしまった。
「どこか」からのプレッシャーがかかったことは想像に難くないが、あまりに
もあからさま過ぎはしないか。   

 元文部科学事務次官の前川喜平氏は「安倍晋三氏の横死を無駄にしない唯一
の道は、統一教会と政治家の癒着した関係を清算することだろう」と喝破して
いる。政権党の政治家として「特定の宗教団体」にお墨付きを与えてしまって
いたことは紛れもない事実だ。ここまで「鮮明」に見えてきた自民党と旧統一
教会の関係が究明もされない状態で、権力者の横暴から国民を守る憲法をいじ
る議論が、その自民党の関係者によって進められてしまう状況は、恐怖と絶望
以外の何ものでもない。

コメント (3)
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