キリスト教の祭りは伝統的に日本でうける。その割にはキリスト教に入信するものは少ないようだ。前からこの対照には気が付いていたのだが、昨年あたりからのハロウィーン騒ぎでなるほどと思った。
ハロウィーンの起源はキリスト教ではないな。先住民族のケルト人、ゲルマン人の土着の宗教ドルイド教を習合したものだろう。欧州の蕃地にキリスト教を普及するために。
仏教でも普及の過程でインド南部の土着の神々、そしてその祭りを習合し、土着の神々を仏教のヒエラルキーに取り入れて土着民に受け入れられやすくしたものである。
だから、こういうお祭りは同じ多神教的な日本人にぴったりと合う。復活祭やクリスマスもあのゴテゴテした雰囲気はドルイド起源で間違いあるまい。クリスマスはキリストの生誕を祝うというが、そもそもイエスの誕生日は不明なのである。おそらく、土着のケルト人が、それぞれの季節に行っていたその時期の祭りを取り入れた物だ。
クリスマスの樅の木を立ててゴテゴテ飾り付けるのはドルイド教そのものだろう。「これが俺の誕生祝いか」とイエス・キリストは驚き給う、わけだ。
さて、一神教でももっとも原理主義的なフイフイ教(イスラム教ともいう)には先住民族の土着の、多神教的な要素を取り入れた祭りはないのではないか。これはわたしの推測だけどね。
勿論回教(イスラム教)でもいろいろ祭りはあるようだが、全然詳しくないが、ニュースでたまに流される映像は聖人(つまりマホメット死後の人間)にちなむ物で、自分の体を鞭でたたいたり、大声で喚いたりするもので日本人は祭りだけ真似する気にはなるまい、ハロウィーンのようには。
またぐるぐる回ってトランス状態に入る祭りもあるようだが、子供の遊園地の飾り付けのようなクリスマスやハロウィーンと違い、とても渋谷の交差点で真似するに気には日本人の若造や小娘はならないだろう。