行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

笑顔なき勝利。4ヶ月ぶりとなるホーム戦白星もむなし、降格決定  栃木SC戦

2014-11-03 19:12:57 | カターレ富山
1-0で勝利。
残り4試合で4連勝をするしか残留への道はなく、逆境をはね除けて絶対に勝たねばならなかった試合。
逆境をはね除けて、という意味においては、試合展開からしてそうでした。相手のペースにも粘り強く耐え、なかなかチャンスが作れない中にあっても辛抱強く狙い続けました。
なかでも、PKの大ピンチを久々のスタメン出場となった飯田がビッグセーブ。スタジアムが大いに沸きました。
そして、ホーム戦初得点となる前のゴールが決勝点となり、実におよそ4ヶ月ぶりとなるホーム戦白星。
絶対に勝たねばならない試合を制したカターレ。勝利を信じて応援してきたファン・サポーターとともに勝利を分かち合い、歓喜に包まれる―――

・・・はずでした。

残留へのもうひとつの条件であった「讃岐の4戦全敗」が成立しなかった時点でアウト―――1時間早く始まった讃岐戦の結果がハーフタイムには出ていて、勝敗如何に関わらず、降格が決定してしまっていたのでした。
試合に集中するために、その結果を知ることなく全力でプレー、ついには勝利をもぎ取った選手たちでしたが・・・待っていたのは、非情な現実。
後悔先に立たず、とは言います。身から出た錆で、これまでの結果の積み重ねが招いてしまった事態であるということは、頭ではわかっているでしょう。
それでも。
やはり、やりきれない。
同じ降格決定試合となるなら、負けた方がまだましだった・・・なんてことは言いたくはないですが。
なにも、今季5勝目を挙げてやるべき事を成し遂げた、その勝利までを否定しなくたっていいじゃないかと。4ヶ月ぶりとなるホーム戦勝利までを否定しなくたっていいじゃないかと。
試合後に挨拶に回ってきた選手・監督・スタッフたちの表情は、「いつもどおり」の沈痛なものでした。
勝利を挙げたにもかかわらず。
ホーム戦勝利というささやかな願いさえも否定される―――弱かったのが悪いというだけなら、なにもこんなかたちでなくたっていいのに。前節の時点ですでに決定の可能性はあったし、今節にしたところで負けての降格だってあり得た。
なぜ、降格という最悪の結果を勝利否定という最悪なかたちで思い知らされねばならないのか。


本当に、運命の神様というやつは意地悪というか悪辣というか。
ここ最近、富山のスポーツに関してだけ見てもいろいろとありました。
BCリーグの富山サンダーバーズ。
6年ぶりの制覇を目指して臨んだ石川との地区優勝決定シリーズでは、負けが先行、ついには王手をかけられてしまう危機に。
そこで踏ん張ってタイに持ち込み、逆王手!そして運命の最終戦!
・・・だったのに。
0-0の状態で5回降雨コールドゲーム。試合としては引き分けながらも、規定によりレギュラーシーズン成績上位の石川に優勝をさらわれてしまったのでした。
「あーあ、残念www9回までやってたら勝っていたかもしれないのにねwww」
そんな意地の悪い笑い声が聞こえてきそうです。
全国高校サッカー選手権前回大会全国制覇・富山第一高校。
県大会準決勝で水橋高校と対戦、2-0のリードを追いつかれ、延長戦の末に逆転負けで敗退。連覇の夢が絶たれました。
「全国制覇した決勝戦と真逆の展開で負けるとかwwwインターハイに続いて今回も、日本一になった高校が県大会の決勝にすら進出できずに敗退って、ねぇどんな気持ち?どんな気持ち?www」
そんな意地の悪い笑い声が聞こえてきそうです。
そして、今回のカターレ。
「せっかく4ヶ月ぶりにホームで勝ったんだろ?喜べばいいじゃんwwwほれ、浮かれてみせろよwww」
「メディアの皆さんに注目してもらえて良かったねーwwwその方々にも、わざわざアウェイに行かなくて済んだって喜ばれてるだろうよwww」
「まぁ、せっかく取材してもらえても、全国的には松本の昇格決定の見出しがドカーンと大きく扱われて、降格の富山なんてのは微々たるものだろうけれどねwwwラッキーじゃん、恥をさらさずに済んでwww」
といったところでしょうか。
・・・そういった悪辣さを感じてしまうのは、心が弱っているということなのでしょうかね。
神様が平等でないなんてことは今になって知ったことでも何でもないですが、それでも。
弱者の思いを嘲るばかりか、踏みにじるまでするのが神様なのかなぁ、なんて。


正直なところ、まだ、降格の現実をすべて受け入れられたわけではありません。
来季J3と、頭ではわかっていても、実感が伴っていません。
なんというか・・・まだ、「おわりのはじまり」でしかないのでしょう。

それでも。
まだ、今シーズンは終わっていません。
残り3試合。
たとえ残留が果たせずとも。勝利を目指していく覚悟に変わりはない。
勝って4連勝フィニッシュを。
すでに決定事項となってしまった事実に対して悲嘆に暮れるのは、それからでも遅くはありません。