行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

天皇杯2回戦 東京ヴェルディ戦

2018-06-05 21:44:44 | カターレ富山
北九州戦の勝利からわずかに中2日。余韻に浸る間もなく迎える天皇杯2回戦、東京は味の素フィールド西が丘にて、東京ヴェルディと対戦します。
前の試合から中2日、この2回戦を経て、次の試合までもまた中2日。リーグ戦のほうはいずれもホームで、6月唯一のアウェイ戦がこの試合。強行スケジュールのなかにあって、移動距離としてはマシな部類なだけ良しとすべきでしょうか。
とはいえ。
たしかに、スケジュール的にはきついものがありますが、それでも。当然と言えば当然のことながら、先の1回戦でおこしやす京都を撃破して2回戦に進出したからこそ、試合に臨めるのであって。
京都府代表を破った富山県代表として。そして、6チームが2回戦に進出したJ3クラブのうちのひとつとして。プライドを持って挑まねばなりません。
格上相手には敗戦やむなしとか、カップ戦ではなくリーグ戦のほうを重要視すべきとか、いろいろな意見もあります。
けれども。思い出してみれば、1回戦、その前の県選手権決勝はリーグ戦に関係ないから勝っても負けても良かったか?と言えば、そんなことはなかったでしょう。
それでなくとも、新監督となってまだたったの1カ月。むしろ、逆にリーグ戦に影響せずに真剣勝負の場で力を試せる場、と考えたなら、それを活かさない手はありません。
慎重に起用選手の見極めをしなければならない一方で、やはり、勝ちにこだわった戦いが出来なければ、意義も半減というところでしょう。
公式戦5連勝をかけた試合。もちろん、狙っていかねば。

かつては同リーグの対戦相手であったものの、カターレの降格によって格上の相手となった東京ヴェルディ。対戦は4年ぶり、つまりは前回のW杯イヤー以来というのだから、時の流れの無常を感じます。
前回対戦は2014年の9月。シーズンを通してたったの2回しかアウェイで勝てなかった年ですが、その初勝利のときでした。
当時、ヴェルディの監督が交代したばかりというタイミングでの勝利でした。そのことを思えば、いかなぶっちぎり最下位に敗れたとて、酌量の余地もあったかもしれません。
月日は流れて、今回の対戦。
なんの因果か、今度はカターレの側が監督交代から日が浅い、というタイミングでの対戦となります。
しかし、勝敗まで逆転してあげる必要などない。カターレの側がチャレンジャーであるところは同じ。ならば、今回もかつことで“連勝”を果たさねば。
今シーズン、開幕から10戦連続負けなしと素晴らしい滑り出しを見せたヴェルディですが、途中から失速。最近は6戦連続勝ちなしと厳しい状況に置かれているようで。
スタートダッシュに失敗、連敗を重ねた末に最下位にまで落ち込み、ついには監督交代に至ったカターレ。それでも最近は持ち直して公式戦4連勝中。
なんとも、対照的な状況で迎えることとなる、この2回戦。
地力だけで言えば“格上”たるヴェルディのほうがまさっているであろうことは想像に難くありませんが、それでも。
そういった最近の状況に加えて、どちらのチームにとっても前の試合から中2日という条件は同じ。週末にはまた、それぞれリーグ戦が控えています。
そうすると、どちらも主力はリーグ戦に温存、控え中心のメンバーで構成された布陣となるのではないかと予想されます。
“格下”たるカターレが付け入るスキがあるとするなら、そのあたりでしょうか。
もちろん、言うは易し、行うは難し。現に、1回戦のおこしやす京都戦では大きくメンバーを入れ替えて臨んだものの、アマチュアを相手にプロが後れを取るような事態に。
しかし、それでも勝ち切った。そして、その苦戦から学ぶことが出来た。その経験をこの2回戦に活かせるというのは、なにげに強みではないかと考えます。
1回戦に出場したメンバーは、勝ったとはいえ納得などしていないでしょう。その至らなさに対するくやしさ、やるせなさをふまえて、今度こそ!とリベンジを期して臨むことができる。
対して、ヴェルディの側はJ2クラブということで、天皇杯はこの2回戦が初戦。その初戦で、格下のJ3クラブからの挑戦を受けることとなります。
実力差はもちろんあるであろうなかにあって。1回戦を経ての2回戦であるカターレに対し、2回戦ぶっつけ本番のヴェルディ。
控えメンバーが力を発揮する場として、そのモチベーションの差というものが前面に押し出された展開となったとき。
勝機を見出すにあたり、勝率がわずかでも上がるならば。そこにしかと注力し、勝利へと邁進せねばなりません。

ヴェルディより期限付き移籍している太田が出場できないのは確定として。1回戦のメンバーを踏襲したかたちになるとは思いますが、中2日で次のYS横浜戦も控えていることを踏まえても、なかなか出場メンバーは予想しづらいところはありますが。
北九州戦で途中出場ながらゴールを決めて勝利に貢献した陽次が、フル出場メンバーよりは疲労も少ないし、出場するのではないかと予想しています。
FC東京U18出身の彼にとって、西が丘は馴染み深いグラウンド。思い入れもいろいろあるのではないかと。
鳥取戦での2アシスト、そして北九州戦での今季初ゴール。そういった手ごたえを確かなものとしていくためにも、きっと勝利に向けて果敢にプレーしてくれることと信じます。
ここのところ1試合おきにカップ戦とリーグ戦が続いていますが、出来たこと、出来なかったことを含めて、チームの確かな前進を感じます。
この2回戦を経て、さらに加速していけるように。出場選手には、全力をもって戦ってほしいと願います。

2カ月と少し前、同じ西が丘にて。
前田 遼一、米本 拓司、大久保 択生といったU23チームで出るのは反則だろ!というような選手たちを擁した“格上”FC東京U23に0-3と惨敗を喫したのでした。
今シーズン2度目となる、同会場での公式戦。あるいは、その嫌なイメージも無きにしも非ずかもしれません。
けれど。
逆に言えば、だからこそのチャンスでもあり。
J2のヴェルディは、確かに格上。しかし、J2昇格をクラブの必達目標に掲げている以上、格下だから後れを取っても仕方ない、などとは言っていられないわけで。
クラブ設立から10年。これまで、格下に敗れてしまったことはあっても、格上を撃破したことは1度も無いカターレ。
だったら、ここいらで、そのこれまでの常識を破壊してやろうじゃないかと。
同じ西が丘でも、格上にガッツリ敗れてしまった前回とは違う。監督交代を経て新たに生まれ変わったカターレが、同じ会場で格上撃破をやってのけようじゃないかと。
そんな試合を、ただ参加することに意義がある、にとどめたりなどしては、もったいないどころの話ではない。
もちろん、たやすいことではないけれど。それでも、勝つ。勝って、新生カターレは伊達ではないというところを、勝利という結果で見せつけねば。

困難であるからこそ、乗り越えろ!
勝って、さらに高みへ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!






シーズン初の連勝!勝利への意識の差が結果につながる ギラヴァンツ北九州戦

2018-06-05 04:14:02 | カターレ富山
3-0で勝利!
勝つことには成功したものの、とても褒められた内容ではなかった前週の天皇杯1回戦。その流れを引きずってしまうことであえなく敗戦、という展開もあり得た今節。
しかし、そうはなりませんでした。
ゴールを揺らされながらもオフサイド判定でノーゴール、という肝を冷やす場面が2度もあったりとか。あわやというところでの今瀬のクリア、永井のビッグセーブがなければ、と思うと、手放しでは喜べない部分もありますが。
それでも。
最後の最後まで粘り強くプレーし続け、無失点に抑えることに成功しました。平均2失点という不名誉な記録をつけていたチームにあって、その意味の大きさ。
そしてなによりも。効果的にゴールを挙げて、3得点。単なるラッキーでの勝利でないことの証、勝利への意識がもたらした勝ち点3と言えましょう。
遅ればせながら、シーズン初の連勝。いや、反撃はまだ、始まったばかりです。

3週ぶりの県総でのホームゲームとなりましたが、県選手権決勝が雨の降るなかでの試合であったのに対し、晴れ渡った青空のもとでの試合となりました。むしろ、気温以上の暑さを感じるなかでの、別の意味で厳しいコンディションとの戦いでもあったわけですが。
天皇杯1回戦では出場のなかったエド、新井らがスタメン復帰。前節鳥取戦のメンバーを踏襲するような構成となりました。
北九州のメンバーについては、前節にスタメン出場していたという福田の富山凱旋なるか?というところでしたが、残念ながら今回もメンバー外で叶わず。カターレで言うところの苔口の位置づけ・北九州の顔でもある池元 友樹がいなかったものの、それでも。かつてガンバ大阪などで活躍し実績充分の平井 将生、そして甲府時代にガッツリとやられた経験のあるダヴィという2トップは、やはり要警戒でした。
そんな不安が具現化した、というような24分。
その2トップとGK永井とで2対1という致命的な場面を作られてしまい、ダヴィに決められてしまった・・・かに思えましたが、オフサイド判定。
平井が直接蹴りこむ、あるいはループシュートでも繰り出せば、無人のゴールに吸い込まれていたでしょう。しかしそこで確実性をとった、ということか、ダヴィにラストパス。それがオフサイドをとられることとなったという皮肉。
とはいうものの、そういうシチュエーションでは、えてして気負いからふかしてしまい、ノーマークなのに大きく外してしまう、なんてことになりがち。そこできっちり枠内に、というダヴィは、さすが、と。
ここまで11試合でわずか6得点と、深刻な得点力不足に悩まされている北九州。そんな相手に先制されてしまうことは・・・実力は確かな選手が揃っているだけに、そこから一気に覚醒という危険をはらんだものとなる可能性が多々あっただろうことを思えば。
難を逃れた以上、早々にこちらが得点を挙げて相手の勢いを削ぐ必要がありました。
すると、そのわずか2分後。
最初のCKのチャンスで、なんと差波が直接ぶち込んでゴール!早い段階で獲りたかった先制点を挙げることに成功したのでした。
前節の鳥取戦でCKのチャンスからルーカスが決めた、というデータは北九州も把握していたでしょう。しかし、警戒されているからこそ、というべきか。意表を突いて、それでいてきれいな放物線を描きゴールに突き刺さったスーパーゴール。
直前のオフサイド判定に納得のいかなかった北九州サポーターも、目の前でああも見事に決められてしまっては、黙るしかなかったのではないかと。

暑さによる消耗を考慮して、という一面もあったかもしれませんが、それほど前からガツガツとプレッシャーをかけてはこなかった北九州。
チームが違えばスタイルも違う、というのはそうなのかもしれませんが、それでも。
前半に4失点してしまった秋田戦にしろ、攻撃に勝機を見出せないままに敗れた鹿児島戦にしろ。きつい競り合いを経験してきたなかにあっては、ある種の物足りなさすら感じました。
ただ、だからと言って楽なのかと言えば、そんなわけはなく。なにしろ、前線のダヴィが超J3級であることは間違いないのだから。そこに渡って迎えるピンチは、先のオフサイド判定で証明済み。ならばこそ、いかに自分たちのリズムを崩すことなく守備が出来るのかが問われました。
そんななか、30分。ゴール前に折り返されたところをシュートされ、永井のわきを抜けてあわや!という場面。
救ったのは、前節に続いて今瀬!今回もまた、致命的なピンチを救ってみせたのでした。
集中力をしっかりと保ちながらプレーする重要性を、プレーでもって明確に知らしめたのでした。

1-0で折り返したものの、このままスコアが動かずすんなり終わるようには思えない、そんな予感が。
前節の鳥取戦も同様に1-0で後半を迎えたものの、早い段階で追いつかれ。それでも気落ちすることなく攻め続けた結果、勝ち越すことができたのでした。
ならば、今節も。次の1点を目指してしっかりとやりきる必要がありました。
そんななか迎えた65分、相手FKの場面。
ダヴィが頭で合わせ、永井がはじいたところを押し込まれて同点・・・かと思われましたが、またしてもオフサイド判定。
ダヴィの動き出しが早かったのを、線審がしっかりと見ていた、ということで。1度ならず2度までも、と憤懣やるかたなかったところでしょうが、リプレイで見ても、やはり誤審にあらず。難を逃れました。
72分にも永井が足元への難しいボールを超反応で阻止。得点を許さない!という意志を見せるスーパーセーブをひろうしました。
すると直後の74分。FKのチャンスからボールを受けた新井が、角度のないところから果敢に狙ってシュート!見事に決まり、追加点を獲得したのでした。
一度中央へ蹴りながら相手にぶつかって阻止さたものの、慌てることなく切り替えてのシュート。見事でした。
さらに87分。スローインから苔口が胸で落とし、それを受けた才藤がクロス。中央で待ち構えていた陽次が頭で決めて、ダメ押しとなる3点目!
前節2アシストと貢献、そして今節は今季初ゴール。開幕前のケガで出遅れてしまい悔しい思いをしていたものの、ここにきて素晴らしい活躍ぶりです。
試合後のコメントでは「自分の力を信じてずっとやってきたし、誰よりも準備をして毎日を過ごしてきた自信もある」と、プライドをにじませました。

そして、タイムアップ。
リーグ最多失点VSリーグ最少得点という、いささか不名誉な対決でしたが、そのなかにあって、見事に無失点勝利。
カターレ側のラッキー、北九州側のアンラッキーも、確かにありました。
けれど、それだけではない。
最近まで最下位というどん底を経験してきたからこそ言えます。勝敗を分けたのは意識の差であると。
1回目のオフサイドの場面。強引な勝負でなく確実性をとってパスを選択し、それがオフサイドと判定された平井。迂闊な判断であった、とまで言うつもりはありませんが、その一瞬の判断をしなければならないのがストライカーであって。その判断と、得点力不足とは無関係ではありますまい。
その直後に、CKを直接叩き込んだ差波。
練習の時点で調子の良さ、手ごたえを感じていたところから直接狙う判断をし、それを見事にゴールに繋げてみせた、と。
大ピンチを逃れた直後だからこそ、という状況判断。そして、実際に自分の力を信じてやり遂げる度胸。そういった認識が見事にはまってのゴールであったかと。
新井の2点目にしても、そう。
一度中央へと蹴りこもうとして阻止され、再びボールを持ったその時点で。GK山岸が前に出ていることを判断、とっさにクロスをシュートに切り替え、角度のないところ、せまいところと知りながらも果敢に蹴りこみ。
瞬時の判断と、実行に移す意志と。このごーるもまた、それら勝利への意識の表れであると。
勝利への意識の差。ラッキー、アンラッキーとは別のところで、カターレのほうが北九州よりも上回っていた。だからこその、結果。そう言えると思います。

どうにもシャキッとしない内容であった天皇杯1回戦を引きずってしまうのでは?という懸念を、見事な勝利で払しょくしてみせたカターレ。
とはいえ、まだまだ道半ば。
反省すべきところは反省し、良かったところはさらに伸ばし。
続いていく戦いを、着実に成長につなげていかねばなりません。