1-2で敗戦。
開幕戦の逆転勝利の勢いを駆って、一気に連勝しなければならなかった今節。
そして、昨年の悪夢のような4失点敗戦を、そこから失速から昇格を逃した苦い経験を、勝利で払拭せねばならなかったのですが。
試合開始から7分という早いタイミングで、一瞬の隙を突かれてループシュートを決められてしまうという、まずい失点をしてしまい。
高橋のゴールで追いついたものの、我慢どころでこらえきれずに勝ち越されてしまい、そのまま試合終了。
開幕連勝はならず、勝たねばならなかった試合で、またも今治に屈する結果に。
まだ2試合目、と言われるかもしれませんが、それでも。
得られなかった勝ち点3を獲り返す手段が無い以上、敗れた事実を軽んじるわけにはいきません。
やはりホーム戦であった前節の敗戦を受け、スタメン5人を変更して臨んだという今治。いくらなんでも開幕ホーム2連戦で2連敗を喫するわけにはいかないと、そのプレー強度というものは、明らかに前節のそれをしのぐものであったようで。
一方のカターレは、概ね前節のメンバーを踏襲するかたちでした。
負傷内容についての公表はないものの、それでも軽傷ではなかったということか。前節負傷交代した神山はメンバーを外れ、代わって陽次がスタメンに。
そして、もうひとり。
GKには新加入の山田がカターレ初出場を果たすこととなりました。
確かに、開幕戦を見てもあまり調子が良いようには見えなかった西部ではあったものの、それでも2戦めからすぐに起用とは、少々意外であった気もします。
出場機会を求めて、山口から期限付き移籍で加入してきた山田。
さっそく掴んだリーグ戦出場のチャンス、存分に活かさねばーーー。
・・・そう、思っていたことでしょうが。
そのデビューに、いきなりミソをつけられてしまうことに。
開始からわずか7分でした。
前がかりになっていたところに、今治の新加入・中川 風希がループシュート。山田の頭上を軽やかに通過、まんまと決められてしまい、いきなりリードを許す展開となってしまったのでした。
ポジショニングにもう少し気をつけていられたなら、防げていた失点だったのでは?ーーーそんな後悔が残る、やりきれない失点。
今治にとってみれば、前節が無得点であったことから、このゴールが今季初ゴール。
それも、2018年に16ゴールを挙げて琉球のJ2昇格に大きく貢献するなど、新加入選手のなかでもとりわけ期待の高かった中川によるゴール。
シーズン初勝利をホームのファン・サポーターに届けるべく、勢いづく今治。
後手に回ってしまい、苦戦を強いられるかたちとなってしまったのでした。
甘さ、と言えばそうだったのかもしれない。
それに、開幕2戦目という段階でパーフェクトな内容を求めるのも、いささか酷であるという見方もありましょう。
それでも。
今治の奮戦ぶりもあったにせよ、それを差し引いてなお。
やはりメンタル面でのダメージもあったということか。別なチームである以上、単純に比較するものではないけれども。
それでもやはり、愛媛戦よりも内容が良くないのが見て取れました。
明らかに、今治のペースで試合が進み。なかなかに決定機が作れない。
けれども。
あきらめるという選択肢は、無い。
0-1で折り返した後半、前節同様に途中出場として大野と高橋を投入。巻き返しを期すことに。
もちろん、狙うは前節の再現・逆転勝利。
やはり、愛媛戦でのインパクトというものを意識せざるを得なかったということでしょう。大野のプレーに今治選手たちに緊張が走っている様子が見て取れました。
すると、だんだんと流れはカターレ側に。
そんななか、66分でした。
高橋がボレーシュートを叩き込み、同点に!
起用に応える今季初ゴールでもって、試合を振り出しに戻すことに成功したのでした。
こうなれば、狙うは逆転のみ。
いかにゴールを挙げるか、攻め込み続けるか・・・であったのですが。
試合も終盤の82分。
CKの流れから、近藤 高虎に値千金の勝ち越しゴールを決められてしまい、再びビハインドを背負うことに。
試合終盤の苦しい時間帯であることは確かですが・・・それでも。
失点の起点となったCK、それに至るプレーが、なにか逃げというか消極的にも見えるようなものであったように感じ、「よくないな・・・」と思っていたら。
その悪い予感が、的中してしまうかたちでの、痛恨の被弾でした。
ホームで今季初勝利を挙げるべく、最後の力を振り絞る今治。
それを覆すだけの意地を示せなかったカターレ。
試合終了。
連勝を逃し、昨季ワーストゲームの借りを返すことも出来ず。
ただの1敗以上のダメージを被る、苦い苦い敗戦となってしまったのでした。
かつて、開幕ダッシュというものに無縁であったカターレ。
なぜなら、2008年のクラブ設立から2017年に初めて勝利を挙げるまで、開幕第2戦目は「必敗」、敗戦率100%という時期が続いていたから。
近年、ようやくその呪縛から逃れてきた感もあり、開幕連勝した昨年は前半戦を首位で折り返しもしましたが。
繰り返すこととなった、2戦目の呪い。
あるいは、もっと酷いものである可能性すらあります。
すなわち、昨年の昇格失敗の直接的な原因ともなった、今治戦の4失点惨敗からの3連敗。
それが再現されてしまうのでは?という懸念。
まだ2戦目だというのに、悲観的過ぎじゃないかって?
それは、違う。
2戦目の呪いというものに苛まれていた時期、それを跳ねのけたと言えるのは、チーム発足初年度のJ2昇格を成し遂げたという実績だけでしょう。
つまりは、シーズン冒頭から躓いてしまっているようでは、悲願成就などおぼつかないということ。
ただの1敗ではない、苦い苦い敗戦。
乗り越えねばなりません。
連敗のきっかけとなった昨シーズン今治戦の繰り返しとなることは、断じてあってはなりません。
悲観的になっている場合ではないですが、それでも。
早くも、正念場。
迎えるホーム開幕戦。それを、勝つのは当然として・・・去年の繰り返しではない、ただ勝つだけでない、それ以上、悪夢を振り払い希望をもたらす勝利でなくてはなりません。
ハードルが上がってしまったかたちですが、それでも。
乗り越えていくしかありません。
失敗の繰り返しでは、未来は無い。
その未来を切り拓くには、優勝にふさわしいチームであるという力を、見せつけていくよりほかにないのだから。
戦いは、続きます。