期せずして愛媛県アウェイ2連戦となった2試合を1勝1敗、3得点3失点としたカターレ。
2試合ともに先制を許してしまうという課題があった一方で、粘り強く戦って得点するという成果も見せてきたなかで。
いよいよ迎える、2022シーズンホーム開幕戦。
カターレブルーのユニフォームに地元・富山のファン・サポーターの期待を乗せ、3年ぶりの対戦となる北九州を迎え撃ちます。
シーズン開幕戦での愛媛に続き、ホーム開幕戦で対戦する北九州も、いわゆる降格組、前年J2クラブであったチームとの対戦となります。
もちろん楽な相手など1チームも無いなかではあるものの、そのなかにあって更に「1年でのJ2復帰」を掲げるチームともなれば。他にも増して気合を入れて臨まねばならない試合になろうというもの。
北九州とのホーム開幕戦と言えば。
カターレ富山のクラブ発足初年度の2008年、初の公式戦の相手としてホーム開幕戦に迎えたのが、当時はニューウェーブ北九州であった同クラブでした。
10704人もの大観衆が見守ったクラブの船出。
54分、幸先よく先制したのもつかの間。65分と67分に連続失点し、あっという間に逆転されることに。
それでも諦めず、試合最終盤の88分に起死回生の同点ゴール。
カターレ富山のクラブ初戦はドロー決着となったのでした。
月日は流れ、あの頃からいろいろなものが変わったけれど。
変わらないものもある。そう、地元クラブ・カターレ富山を愛し、勝利と栄光を願うその心。
2014年の初年度以来、今年2022年で9シーズン目を迎えることとなったJ3リーグにあって。
J2からJ3に降格、その後J2復帰を果たしたものの、昨シーズンの結果でもって再び降格し、今季J3を戦うこととなった北九州。
J2昇格を経たクラブのJ3リーグへの“出戻り”という意味では、鹿児島と相模原もそれに該当しますが。
都合2度の降格を経験しているクラブとなれば、北九州が初となります。
2010年のJ参入初年度に年間1勝でJ2最下位。
2014年にはJ1昇格プレーオフ圏内5位に入るも、当時はスタジアム不備でJ1ライセンスが得られず、不参加。
2016年、J2最下位に沈みJ3降格。
2018年にはJ3最下位も経験。
かと思えば、翌2019年にはJ3優勝を果たし、J2復帰。
2020年にはJ2で5位と躍進。
しかし2021年、21位となり再びJ3降格、と。
なんというか・・・本当に、ジェットコースターのようなクラブだな、なんて。
長らくJ3沼でもがき苦しみつづけているカターレサポーターとしては・・・良くも悪くも波乱万丈な北九州に、どんな顔をしたものか?と微妙な気分になったりもします。
そんな北九州との、3年ぶりとなる対戦。
当然のように1年でのJ2復帰を掲げる北九州ではありますが、ここまで、開幕戦の長野戦で0-2の敗戦。第2節・宮崎戦は2-2でドロー。いずれも勝利を挙げられませんでした。
初勝利奪取に向けて、不退転の覚悟で挑みかかってくることは間違いありません。
勝利こそならなかったものの、前節宮崎戦では2度のビハインドを追いついてのドロー。エース格として、即戦力として期待されていた新加入・髙澤 優也にゴールが生まれたということも好材料であった、と。
あとは勝ち点3に、勝利に繋げるのみ!と、鼻息も荒く富山に乗り込んでくることかと。
それを迎え撃つカターレ。
前節の今治戦で、初勝利に燃える相手に・・・エース格として、即戦力として期待されていた中川 風希のゴールによって勢いづいた流れに屈するかたちで、敗れてしまいました。
その再現、またも相手にシーズン初勝利をプレゼントしてしまうことなど、あってはなりません。断じて。
それでなくとも、昨シーズンの惨敗の借りを返すことなく敗れてしまうという、ただの1敗以上のダメージを被った感のある今治戦。
さらに、新チームの地元お披露目でもある大事なホーム開幕戦であることを思えば。
もちろん、絶対に連敗などしてはならない、もってのほかだ!というプレッシャーがかかる試合ではありますが。
それを跳ね除けて、強さを示すこと。
今シーズンのカターレ富山が、優勝を目指すにふさわしいクラブであると、期待をかける地元のファン・サポーターに、強烈にアピールすること。
その機会に、絶好のチャンスに、躊躇などあってはなりません。
プレッシャーというならば、未勝利の北九州にだって、のしかかっている。お互いさま。
けれど、そこで、カターレはそれに打ち克つんだ!そして勝利を挙げるんだ!
その気概を、勝ち点3に、勝利の歓喜に繋げねばなりません。
期待したいのは、新加入ながらもここまでフル出場、チームに欠かせない存在となっている鎌田 翔雅です。そんな彼の、カターレ選手としてのホームデビュー戦。そりゃ、期待しかないでしょうよ。
昨シーズンは福島に所属していた彼にとっては、およそ1年ぶりの県総での試合となります。
4月4日の第4節・富山-福島戦。
シーズン開幕後の3月下旬になって福島加入が発表された鎌田にとって、実質的な福島デビュー戦でもありました。
そこで、1点ビハインドの90+4分、実質的なラストプレーで。
元カターレの池髙 暢希のCKから、起死回生の同点ゴールを決め、執念のドローとしたのが1年前の彼だったのです。
あのとき以来・・・今年はカターレの一員となって挑むこととなる、ホーム・県総。やはり、期するものがあるのではないでしょうか。
巡り合わせとは異なもので。
そのときのゴールをアシストした池髙が、今度は北九州の一員として、古巣・県総に戻ってきます。前節、攻撃の起点となって同点ゴールをお膳立てしたという手応えと自信を引っ提げて。
1年前のチームメイトが、それぞれ立場を変えて、県総に。
なかなかにアツい展開です。
先日、震度6の地震に見舞われてしまい、各地で被害を受けてしまったという福島県。
お世話になった福島を思い、自分にもできることはないか?とすぐさま行動に移した鎌田。彼の発案で、今節のグッズ売り場で福島特産品を販売、その収益を支援に充てることになりました。
そんな熱いハートを持つ彼のこと、このホーム開幕戦、気合が入らないわけがありません。
その力を存分に発揮し、「カターレ富山の鎌田 翔雅、ここにあり!」と、地元のファン・サポーターに示してほしい。そう願ってやみません。
まだ3戦目、現段階で一喜一憂するのは早計に過ぎる、という見方もあろうかと。
けれども。
優勝を目指すカターレが、10位などという位置に居て良いはずがありません。
立場が人をつくるように、立場がチームをつくります。
万が一にも連敗など喫しようものなら、10位以下になることはあっても、それ以上になることは無いのだから。
言うまでもなく、シーズン終了時に1位でいなければ優勝とならない。
ならばこそ。
一刻も早く、その「定位置」への定着を目指さねばならないことは、道理。
だったら。
やるべきことは、ただひとつ。
勝ち続けること。
敗戦を喫してしまった、それは動かせない事実。
けれど、やるべきことになんら変わりはないのだから。
むしろ、敗戦などもう御免だ!その悔しさが、闘志に火をつけるのならば。
結果で、勝利で見せつけるしかないでしょうよ。
優勝を目指す、カターレ富山の姿を!
勝利をつかめ!Rising TOYAMA!
勝たれ!!!富山!!!!!