カターレにとっては実質的に2連敗に等しい、ここまでのゴールデンウイーク連戦。
中2日でアウェイ戦という強行軍のなか、遠く愛媛県は今治市・アシックス里山スタジアムへと赴き、3試合ぶりの勝利を目指してFC今治と対戦します。
ただでさえ好調とはとても言えない今シーズンここまでのなか、さらに低調なここ2試合を経て、「天敵」とも言える今治戦。
正直、かなり厳しい戦いとなることでしょう。
けれど。相手は窮状を察してなどくれません。
自分たちで立ち直り、改善していく以外に、無いのだから。
未だ無敗を継続する首位・大宮が勝ち点30であるのに対し。12位・カターレは15。ダブルスコアというやつです。
シーズンはまだ2/3も残っている!まだ挽回のチャンスが失われたわけではないのに、今から悲観していてどうする!ーーーとは言っても。
大宮が、この先どこかで不調に陥って勝ち点を取りこぼす展開を祈ることが、必須となってしまっている一方で。
優勝を目指していたカターレであったはずが、それとは程遠い戦績であるばかりか。
勝利・勝ち点3どころか、得点を挙げることすらままならない体たらくを続けて、浮上どころか足元すらおぼつかない始末。
上位戦線での戦いを繰り広げて、他クラブにとって無視できない存在とならねばならないはずが。
前節の結果などを見ても。
リーグにとってどうでもいいクラブがどうでもいい結果になった試合、でしかなかったことでしょう。
今節対戦するのは、4位の今治。上位につけるクラブにとっては、どうでもいい相手に不覚をとって勝ち点を逃すことなど、痛恨の極みというところでしょう。
カターレにとってみれば。
上位クラブが相手だから苦戦してもしょうがない、勝てなくてもしょうがない・・・なんてことが、あったならば。
のこりシーズン2/3程ある?どれだけあっても、同じでしょう。
ここであえなく敗れるならば。
ただの消化試合が、この先も続いていくだけ。
それでいいのか?
いいわけがないだろう。
ならば、やるべきことは明らかなはず。
カターレが開幕から3分け1敗、初勝利に5試合を要したという、ガッカリもガッカリなスタートダッシュ失敗をしていた裏で。開幕4連勝と絶好のスタートを切っていた今治。
昨シーズン3位のカターレと、4位の今治。あとちょっとだった無念を乗り越え、2024シーズンこそは、悲願のJ2へ!という思いは、お互いに同じであったはず。
それが、どうしてこうも差がついてしまっているのか・・・カターレの低迷ぶりに、暗澹たる気分になってしまいもするのですが。
ただ、今治は直近の試合では2連敗、J1・神戸と対戦したルヴァンカップを含めては公式戦3連敗中と、歯がゆい思いをしているようで。
それでも。
昨シーズンの同カードでハットトリックをくらってしまったFWマルクス ヴィニシウスがここまで5得点を挙げているなど、昨シーズンからの継続路線をとるメンバーの実力そのものには、疑いがないところでしょう。
むしろ、今治にとってはチャンスと見ているやもしれません。
対戦成績で5勝2分け1敗、その1敗も初回対戦で、7戦連続負けなしという好相性の富山戦。しかも、上位争いをしていた昨季とはうって変わって低迷、12位にとどまっているとあれば。
ここでしっかりと不甲斐ない富山を叩いて悪い流れをシャットアウト、「お得意様」からしっかりと勝利を挙げて、なんなら今回もハットトリックで!・・・などと思っているかどうかは、さておくとして。
昨シーズンから運用しているホームスタジアムである今治里山スタジアムが、ネーミングライツの取得によって、この5月1日付でアシックス里山スタジアムに名称変更。今節が、その取得から初めての公式戦となります。
それだけに、新たな出発を勝って気分良く!という思いでいるであろうことは、間違いないことかと。
一方の、カターレの側としては。
先述のように、相性最悪クラスの相手である今治。
全く同じメンバーで対戦しているわけでなし、思い込みや気にしすぎでは?という向きもあるでしょう。ただ、得意というYS横浜には、とくにアウェイでは10年も対戦し続けて1度も負けていなかったりするので。一概に思い込みだけとも言いきれないところは、やはりあるかと。
それでなくとも、昨シーズンのメンバーがベースという今治。相性の良い富山に苦手意識などは無く。むしろ、勝たねばならない相手にいかに勝つか?というところに意識を割いているのでは?と。
やはり、問題はカターレのほう。
とても満足とは言えない・・・むしろ不満足な今シーズンここまで、2連敗にも等しい状況で、天敵との対戦。さらには中2日アウェイ戦で、準備期間不足は否めない、と。
どうにもこうにも、苦しい。
ただでさえやりにくい相手だというのに、ここであえなく敗れてしまい、上位との差をさらに広げられてしまった日には。
正直、考えたくもありませんが・・・ただの1敗どころではない、多大なダメージを被るであろうことは、間違いありません。
悪い意味でのこれまでどおりを続け、敗れて失意の底に沈んでしまうのか?
それとも、天敵に牙を剥き、ただの1勝以上の価値のある勝利を挙げて反撃の狼煙を上げるのか?
後者でなければならないことは、言うまでもありません。
これまでを、覆さねば。
これまでどおりでは、なにも変わらない。
変えなくては、未来はありません。
期待したいのは、松本。
これまでの好相性を自信に、富山撃破を狙ってくる今治に対して。これまでのカターレには居なかった、今シーズン新加入の松本が、そのチカラをもって今治撃破への嚆矢となってほしい。そう願います。
一昨年は讃岐に在籍していたこともあり、彼自身、今治の脅威というものは体験していることでしょうが。
それでも。今治対富山という相性の面では、無縁と言えるはず。
ヴィニシウスをはじめとした強力なアタッカーを擁し、攻撃は任せつつ、しっかりと守備を固めてくる今治に対しては・・・それを崩して得点に結びつけるのは、なかなか容易ではないでしょうけれど。
それでも、やる。
自身が、なんのためにカターレ富山に移籍してきたのか、今一度思い出してほしい。
ストライカーとして得点を挙げ、チームを勝たせるためではなかったか?
チームプレーを重んじるという建前のもとで、ボールをこねくり回すことではないはず。
得点力不足・・・言われっぱなしでいいのか?いいわけがない。
やるべきことは、シンプル。
得点を挙げること。得点に絡むこと。
やるべきことを、やりきる。そして勝つ。
真価を発揮するのは、今を置いてほかにない。ならば、やるしかないでしょうよ。
正直言って、厳しい状況。
これまでどおりの試合しかできないようであれば、これまでどおりの結果、すなわち敗戦にしかならないでしょう。それが、今節・今治戦。勝算は、低いと言っていいでしょう。遺憾ながら。
それでも。
それでも、やらねばならない。勝たねばならない。
これまでを覆すには、勝つしかないのだから。
現状には、誰ひとり満足などしていない・・・不満でしかないでしょうけれど。
変えるのは、今。今治を倒す、今。
アウェイ戦勝率0%などというふざけた状況に、終止符を!
ここで勝てねば、「次」は無い。
背水の陣で臨まねば、一戦必勝の気概で臨まねばならない。
優勝をあきらめていないのであれば、勝つしかない。
昇格をあきらめていないのであれば、勝つしかない。
ならば、勝て!
勝って、苦手克服を!単なる1勝以上の、価値ある勝ちを!
勝たれ!!!富山!!!!!