行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

【J特】第3節  東京ヴェルディ戦

2012-03-17 07:14:27 | カターレ富山
いよいよホーム開幕戦。約3ヶ月半ぶりの、県総での公式戦です。
アウェイ2戦で1分け1敗。どうしても勝利が欲しいこの一戦に迎えるは、東京ヴェルディ。明らかに格上相手となりますが、そう言っていてもはじまりません。
新シーズンにあたって、まだ試行錯誤の状態ではあるでしょうが、それでも、結果を求めていかなければならないわけで。
むしろ、相手にとって不足無しということで、全力を持ってぶつかっていくだけです。
ヴェルディとしても、昨年の味スタでの対戦で敗れた借りを返すべく乗り込んでくるはず。一筋縄ではいかないでしょうが、それでも勝ちにいかねばなりません。
水戸戦のように良いところを見せられないままに敗れるような試合は、繰り返してはならないところ。
ホーム開幕戦で白星をもぎ取り、いまいちど2012シーズンをリスタートしなければならないかと。
開幕戦では新加入の松本山雅を貫禄の勝利で下したものの、第2節は甲府の前に3失点を喫して敗戦したヴェルディ。格下たる富山に勝利することでもういちど立て直したいところでしょう。
過去の対戦を見ても、2009年は力の差を見せつけられた0-3の完敗、2010年は2点を先行しながら3失点して逆転負け、2011年は5失点を喫する大敗と、ホーム戦ではものすごく分が悪い相手です。さらにカターレ設立からこっち、ホーム開幕戦はいまだ勝ちなしで目下3連敗中。数字のデータから見てもかなり厳しい相手です。

しかし、だからといって勝てない相手と決めつけるのではなく。
ヴェルディにとっても、昨年の敗戦があります。格下とはいえ、楽に勝てるとまでは思わないでしょう。当然、警戒感を持っているはず。
ならば、その警戒感を突くべきかと。「もしかしたらまた負けてしまうかも」という不安をあおる展開とし、そのなかで主導権を譲らない戦いができたならば、自ずと勝機も見いだせるのではないかと。
もちろん、簡単なことではありません。ホーム開幕戦で無様な試合をしてはならない、初勝利を挙げねばならないというプレッシャーが悪い方向に傾いたならば、一気にたたみ込まれてしまう・・・5失点した昨年のホーム戦の再現となりかねません。
そこを、冷静に対処できるかが試合の行く末を左右するのではないかと思います。

そこで期待したいのが、先の水戸戦で久しぶりの先発復帰を果たしたキャプテン・足助。
持ち味の瞬発力あふれるディフェンスは健在だったようでなにより。リーグでも指折りの攻撃力であるヴェルディを押さえ込むには守備陣の奮起が不可欠なだけに、今節でも活躍が期待されます。
それでなくとも、足助にとっては前所属クラブ。1年で退団となったものの、いまやカターレの中心選手。キャプテンとなった姿、そして力を見せ、存分に恩返しを果たして欲しいと願うばかりです。

対戦相手によってプレーのクオリティが上下してしまう悪癖を改善しなければならないという課題は、まだ道半ば。
しかしながら、ヴェルディは全力を持ってぶつかって、やっと勝負になるか、というレベルの相手。ならば、ここで力を発揮せずにいつ発揮するのだと。
困難な相手。しかし、だからこそ、勝てば得られるものも多いはず。
ハイリスク・ハイリターン。
ならば、その高いリターンを狙っていくしかないでしょうよ。

ホーム開幕戦初勝利を挙げろ!
勝利で、道を切り開け!!
勝たれ!!!富山!!!!!

【J特】スコア以上の惨敗。良さを見せられぬままに敗れる  水戸ホーリーホック戦

2012-03-12 23:36:30 | カターレ富山
0-1で敗戦。
東日本大震災から1年、被災地のクラブとして負けられない水戸ホーリーホックに挑んだ今節ですが・・・前節の課題を克服できぬままに敗れ、今季初黒星。また、勝利はなりませんでした。
もとより与しやすい相手ではないうえに、ホーム2連戦2連勝を目指す水戸のモチベーションの高さもあったでしょう。それに対し、アウェイ連戦、しかも地元で練習できずに4次キャンプという条件的不利は、やはりあったかと。
とはいえ、それがすべてでもなんでもなく、負けた理由にはなりません。
負けた理由は、「勝てるサッカーが出来なかったから」に尽きます。
まだ開幕から2戦、結果を求めるのは早計・・・とは言うものの、それは他のクラブだってそうなわけで。
いや、昨年からのベースがそのままというカターレにとっては、大幅入れ替えのチームよりはまとまっていなければならないはず。そのアドバンテージを活かすことが出来ず・・・対戦相手の違いはあれど、開幕戦よりも後退してしまっているのでは、厳しいと言わざるを得ません。
1週間で出来なかった修正ですが、この敗戦をバネとし、ホーム開幕に向けてなんとしても立て直さなければ。
失点は、ゴール前で飯田がキャッチしきれずにファンブルしたボールを押し込まれたもの。もちろん技術的な問題で飯田が省みるところも少なくはないでしょうが、問題は、それ以前に攻め込まれるかたちを作らせてしまったことにあるでしょう。
この試合でなにが悪かったと言えば、まず挙げられなければならないのは、攻撃の迫力不足にほかならないかと。
前節を終えての課題として、リョーガと木村の2列目がもっと機能しないといけない、という問題がありましたが・・・それが、修正されていませんでした。
岡山に比べて素早いプレスをかけてきた水戸。確かにやりにくさはあったでしょう。3失点して敗れた昨年の同カードは、まさにそれでやられたようなものだったし。去年に比べれば、競り合いの時点で簡単に奪われてしまうことが減ったことは、進歩と言えば進歩。
しかし。プレッシャーに負けて不用意なパスを出してしまうこと、あっさりとインターセプトを許してしまったことなどは、まるで去年の再現かのようでした。
黒部が前線で頑張っているのに、そこに通らず。もっと前に出していけよ!という場面で横、あるいはバックパス。良いリズムなど生まれるべくも無く。
最終版のパワープレーでちょっと魅せ場があった程度で、散発的な攻撃に終始。記録上は8本のシュートも、「そんなに撃ってたか?」というくらいにクオリティの低い、脅威を与えられないものばかりでした。
同じ前線のベテランでも、機能できなかった黒部と、有効に機能した鈴木隆行とでは、あまりに差がありました。それがそのまま、勝敗に表れてしまった格好です。

朝日が、山瀬がいないから―――それは、言い訳かと。
いないなら、いないなりにどうにかするしかない。いないからこそのチャンスと捉え、復帰しても譲らんぞ、という気概が必要なところだったのに・・・。
厳しいことを言うようですが、リョーガと木村は、期待に応えられていませんでした。
動き出しが遅い、良いポジション取りが出来ていない、正確にボールを前に送れない・・・素人にそう見えてしまうほどだったのは・・・。
経験不足というのは、もちろんあるでしょう。しかし、それでもなんとかしなければならないのが公式戦。修正が出来ようが出来まいが、次の試合はすぐにやってきます。
それをなんとかしないことには、勝利はおぼつかないでしょう。

2試合で、わずかに勝ち点1。勝ち点5を失った、とも言えます。
勝ち点5は、昨年、目標としながらも届かなかった13位までの勝ち点差と同じ。それが、いかに大きいかがわかるというものです。
まだ序盤、挽回のチャンスはあります。
しかし、無駄にして良い試合など、1試合たりともありません。
土曜日には、もう次の試合です。悠長に構えている暇などありません。
それでなくとも、ホーム開幕戦。今節を引きずって無様な試合をすることだけは、絶対に避けねばならないのです。
負けを受け入れつつも、勝ちに繋げる覚悟を持って、修正、そして発展へと繋げてほしいと願うばかりです。

【J特】第2節  水戸ホーリーホック戦

2012-03-10 22:16:24 | カターレ富山
東日本大震災からちょうど1年となる3月11日に行われるJ2の第2節。震災の被災地でもある水戸のKsデンキスタジアムに乗り込み、水戸ホーリーホックと対戦します。
あれから1年、Jリーグにとってもさまざまなことがありましたが、とりわけ水戸にとっては特別な試合となるかと。ただでさえ開幕2連勝がかかった試合、負けて良い理由などどこにもなく、必勝を期してくることでしょう。
ただ。
だからといって、カターレもそうやすやすと勝ちを譲ったりはしません。特別な試合ではありましょうが、同時に、2012・J2リーグ戦のなかの1試合。お互いにフェアな全力プレーの上であれば、遠慮など無用、容赦なく勝ちにいかねば。
2戦連続アウェイ戦となりますが、勢いをつけてホーム開幕戦を迎えるためにも、前節の反省を踏まえつつ今季初勝利をもぎ取らねばならない試合です。

前節の逆転勝利に続き、ホーム戦2連勝を挙げることで地元の思いに応えたい水戸。そして、万感を込めて応援する水戸サポーター。あるいは、いままで経験したことの無いような雰囲気の中で試合に臨まねばならないアウェイ・カターレ富山。
さらに、ただでさえ開幕して間もない時期でありながら、積雪の影響で富山での練習が出来ず。急遽決まった4次キャンプを経て乗り込まねばならないという事態まで加わるというのだから、なかなかに厳しい戦いになるであろうことは想像に難くありません。
しかし。
困難であるからこそ、全力で勝利を掴まねば。この試練を見事に乗り越えたあかつきには、いけるという確信とともに勢いをつけることができることうけあいでしょうから。

開幕戦という独特の雰囲気・緊張感もあったによ、やりたいサッカーのかたちは見えていた前節。去年から築いてきた土台がしっかりと機能していることが見て取れました。
反面、かたちが見えていただけに、「もっとやれるはず」という部分があったこともまた事実。
前節と同じスタメンとして、奮起を求めたいのはリョーガと木村の両選手。前節の得点シーンがまさにそのかたちだったのですが、あのゴールが生まれたのはサイドの大西とヨンドク、中央の黒部がそれぞれに自分の役割を果たしたからこそだったかと。積極的な仕掛けで相手にプレッシャーを与えるヨンドクが活きれば活きるほど逆サイドの大西は仕事がしやすくなり、ポストとなってボールを集める黒部が本領を発揮する。そこからこぼれたボールを積極的に狙ったのが、あのゴールでした。
当然、1トップの黒部に対する警戒は為されるはず。そこを、2列目のふたりがいかにフォローし、仕掛けていくか。その連動性の面で、もっとやれるはずだと感じました。その連携が良くなれば、それだけ相乗効果で相手に狙いを絞らせずに攻撃できるようになるというもの。
開幕戦でスタメン出場を果たし、ひとつ壁を乗り越えたかと思います。ならば、次なるステップに進むべき。迫力ある攻撃で押し切り、ゴールに繋げるシーンが見たいです。

Ksスタといえば、一昨年も去年も3失点して敗れている縁起が悪いスタジアム。特に去年などは、10戦連続勝ちなしの最中にあったとはいえ、相手のパスは通る、こちらのパスは通らない、そのうちにミス連発で自滅、あげく3失点。シーズンワースト級の敗戦で、次節の5失点にもつながってしまったのでした。
そんな苦い思い出に訣別し、リベンジを遂げて勝利の思い出を上書きせねば。

特別な試合に対してテンションがMAXの相手に、困難に打ち勝って挑まなければならないカターレ。
だからこそ、勝て。
たとえスタジアムでどれだけの水戸の勝利を願う声があろうとも。
空気など、読むな。
復興にかける願いと、カターレの勝利を期する願いとは、また別問題。
ならば、勝て!
カターレのプライドを胸に、今季初勝利を挙げろ!そして、チームの力を証明せよ!
この一戦に、賭けろ!そして、勝利を掴め!
勝たれ!!!富山!!!!!

【J特】雑記(仮)  アウェイ ファジアーノ岡山戦

2012-03-07 00:34:16 | カターレ富山
新しいシーズンの開幕にあたって、気持ちも新たにシーズンに賭ける意気込みを肌で感じようじゃないかと。そんな思いから毎年開幕戦を応援しに行くわけですが、今年は岡山。
ただでさえ負けられない同期対決、昨シーズンは勝てなかったこともあり、気合いも入りましたよ。
個人的には、2009年の4月以来、2度目となる岡山行きです。

バスツアーの砺波駅前経由が午前5時。4時に起床、カップ麺で軽く腹ごしらえをして、まだ夜も明けないなか出発しました。
自宅から駅まで約2.5キロ。当たり前に順調に到着したものの・・・トラブル発生。
いつも停めている駐車場に入ったら、なんと停めるスペースがない。いや、正確にはあったんですよ?車いす仕様車用のスペースが。それを指して「空車」とか言われても・・・。
当然ながら、始発も出ていないなかで空くわけもなし。泣く泣く300円払い、隣の駐車場へ。そこも2台分くらいしか空きがなかったのですが・・・。
いつも通りの感覚でいたら、いきなりケチが付いてしまった格好。そういえば、前回のアウェイ参戦にあたる岐阜戦でも駐車場トラブルがあったな・・・。なんともバツが悪い旅の幕開けとなってしまいましたが。

ツアー参加者は60名でバス2台、そのほかにカターレ富山をサポートする会がチャーターしたバスの計3台が岡山に向かうことに。
早期申し込み特典で、いつもは選手が使うカターレラッピングバスに乗車しました。・・・てか、選手たちは3次キャンプの地・兵庫から直接岡山入りしたという事情があってのことですがね。
カターレバスには40名が乗りましたが、みんなそれぞれ開幕のワクワクが滲み出たいい顔してやがる(^_^)

バスは渋滞に捕まったりすることもなく、西を目指してひた走る道中は順調そのもの。
予定にほぼピタリ、正午ごろに目的地・カンスタに到着しました。

ただ、順調じゃなかったのが天候のほう。
夕方頃に雨という予報だったのですが、着いたころから降りだし、勢いこそ強くなかったものの、やむことなくしとしとと降り続けたのでした。
前回は4月ながら夏を思わせる暑さで、半袖で余裕でした、という状態だっただけに、どうした晴れの国岡山、ってことで・・・。


とはいえ、雨の中にあってもファジフーズのブースは盛況。この活気、見習わなければならないなぁと思いましたね。
もちろんカターレのスタグルメがダメだとは言いませんが、品揃えの充実度など、明らかに格上感が・・・。
そんななか、津山ホルモンうどん、牛そずり鍋を賞味。

津山ホルモンうどんといえば、B級グルメとして全国的にも有名な一品。ホルモンのコリコリとした歯ごたえが美味かったですよ。そして、牛の骨周りの肉をそぎ取ったもの、という牛そずり鍋。やわらかい肉と具をあったかい汁とともにかっこめば、雨で寒いなかにあってとても暖まりました。


岡山のマスコット、ファジ丸がアウェイ側にもあいさつに来てくれました。
前回来たときには、まだ三次元化を果たしていなかったファジ丸。初めて生で見たわけですが、立派にマスコットの使命を果たしている姿に感心し、和みました。(^o^)


岡山戦では恒例となっているコール合戦を経て、いよいよ試合開始。
相変わらず降り続ける雨に寒い思いもしましたが、そんなこと言っている暇があったらしっかり応援しよう!ということで。
以前は開幕前にホームで練習試合があり、その予行演習を経て開幕戦、という流れだったのですが・・・。去年、今年は雪の影響でそれも無し。応援する側としては、3ヶ月のブランクからぶっつけ本番のかたちでした。
途中、うまく声がでなかったり・・・。それでも、気持ちを切らさずに応援し続けましたともさ。


結果はドローに終わり、残念ながら開幕初戦を飾ることは出来ず。
それでも、ゴールを決めたヨンドクをはじめ、各選手は勝利を目指してしっかり戦いました。そして、その奮闘ぶりは伝わってきました。試合後あいさつに来た選手たちには、激励のあたたかな拍手が贈られました。


今回のメッセージゲーフラ。
まさに文字通りなわけですが、勝利を期して作ったものだけに、引き分けに終わったのは残念。とはいえ、勝利への気持ちが見えた試合が出来たという意味においては、メッセージの意図する通りになった、と言ってもいいかもしれません。


そして、アウェイ戦の恒例。旅の〆である牛丼。
今回も、並盛りでした。
去年の開幕戦以来、参加したアウェイ戦で勝っていません・・・。
次こそは、勝つ!そして、大盛り、あるいは特盛りだ!!

【J特】雨中の開幕戦はドロー決着。勝ちきれずとも、らしさは見せる  ファジアーノ岡山戦

2012-03-05 23:58:36 | カターレ富山
1-1のドロー。
自分たちのサッカーを継続し、昨年から続くスタイルをこの開幕戦でも貫いてみせたカターレ。
幸先良く先制したものの、PKで追いつかれ、その後は無得点。2年連続の開幕戦勝利はなりませんでした。
チームの完成度は、まだ物足りないものでした。勝てない試合でなかったところを勝ちきれなかったのも、反省すべき要素。
ただ、それでも消極的な引き分けではなかったのは、評価すべきかと。
自分たちのサッカーが出来ずに負けなくて良かっただけ、という引き分けではなく、いまひとつとはいうものの、それでも持ち味を発揮しつつ最後まで勝ちにいった結果としての引き分け。
課題と成果の両方を検証しつつ、次に繋げなくては。
とにもかくにも、スタートした2012シーズン。
戦いは、これからです。
今季のチームを初めて目の当たりにしたわけですが、素早いプレス、連動した攻撃など、持ち味の発揮が為された試合であり、チームの基礎が変わっていなかったところは安心しました。ただ、そのクオリティがもうひとつ、といった印象。チームの顔である朝日が欠場、期待の山瀬も間に合わず。さらに池端がノロウィルスの影響で急遽欠場、足助も体調不良で出場できずと、理想の布陣からはかなり駒落ちしてしまっていた状態でした。それでも、主力が欠けたらお手上げ、なんてことは行っていられないのがカターレというチーム。誰が出てもなんとかする、全員で戦うという姿勢は、今季も変わりません。
そんななか、2列目として起用されたのが、キャンプで好調をアピールしていたという、リョーガと新加入の木村。さらにボランチにはこちらも新加入のコーケンが開幕スタメンに名を連ねました。出場機会を得た彼らが既存メンバーとどれだけフィットするかが課題だったかと。

冷たい雨が降る中、キックオフ。雨で濡れた難しいピッチコンディションのなか、慎重なボール回しが求められました。
積極的にボールへ絡んでいくプレスサッカーの健在ぶりにブレはなく、昨年の積み重ね、継続性が伺えました。そして、競り合いとなってもそう簡単にはボールを譲らない。もちろん全ての局面で勝てるわけではありませんが、果敢に食らいついていく姿が印象的でした。
これが昔のカターレであれば、相手の圧力に屈して不用意なパスを出し、それを取られてさらなるピンチを招いたりしていたところ。しかし、今のカターレにはそれがない。そのあたり、チームとしてのレベルが上がっていることが実感できました。
スタメン起用に応え、積極的なプレーぶりを見せていたリョーガと木村。特に木村については、新加入ながらカターレの継続してきたサッカーをよく理解している様子がうかがえました。相変わらず良い受け手として前線でボールを集める黒部と、それに続く2列目。精度としてはまだまだでしたが、可能性は感じる連携でした。
ほかにも相手のエースであるチアゴを押さえ込んだ福田、中央から相手の勢いを押し返すヨシタク、後方から攻撃の起点となったコーケンなど、それぞれが持ち味を出していたかと。
まだ探り探りの面は、ありました。もっと精度が上がれば、と。とはいえ、昨年からの積み重ね、チームとしての基準というか、寄る辺となる「帰ってくる場所」を持ってプレーできていた、という印象でした。それだけに、必要以上にあたふたするところもなく、ピンチにあっても慌てずにいられたのだと思います。

待望の先制点がうまれたのが、前半30分。大西が上げたクロスがこぼれたところを遠目からヨンドクがミドルシュート。そろそろ欲しい、といった時間帯に、今季初ゴールが決まったのでした。
サイドで積極的にボールに絡み、隙あらば得意のドリブルで突破をはかるというヨンドク持ち味は、この試合でもしっかり披露されていました。その良いリズムがあったからでしょう、果敢に狙ったシュートが決まったのも、決してまぐれなどではないでしょう。

ただ・・・先取点を上げながらも、「ここで安心してはいけない」と、自分に言い聞かせていました。
なぜなら、2年前の開幕戦のことがあったので。あのときも先制して折り返しながらも後半に逆転され、開幕戦勝利を逃してしまったのだから。
すると、悪い予感は当たるもので。
前半も終わろうかとする44分、ペナルティーエリアでこの日SBとして出場していた平出さんがハンドをとられ、PKとなってしまいました。
不可抗力だろ、と思いつつも、腕に当たっていたのは確かで、ハンドと言えばハンドなのでしょうが・・・。故意でやっていないのは明らかなのに、それでイエローが出たのはいささか納得がいかなかったのですが。
かくして、なんと4年連続で開幕戦にPK、というシチュエーション。残念ながら決められてしまい、同点となってしまったのでした。
しかしながら、ちょっと考え方を変えてみたならば。
あるいは、2年前の繰り返しとなってしまう可能性がなきにしもあらずだったことを思えば、気を緩めなくて済んだぶん、まだマシだったのかもしれません。

後半、徐々に連携を修正してきた岡山にペースを握られる場面も。鶴田の好セーブがなければ危なかったりと、攻め込まれたりもしました。
しかし、それでもひるむことのなかったカターレ。
69分に平野、そして79分に西川と、攻撃の活性化を狙っての選手交代。勝ちにいくための明確な意図をもった交代に応え、両選手とも、積極的な攻撃を見せました。
結果的にはもう一歩届かず、勝ち越しはならず。ドロー決着となりました。
得点力アップを期して臨む今シーズンではありますが、さすがに一足飛びに成長というわけにはいかない、ということでしょうか。練度が足りないというか、もうすこし完成度が高まれば、という場面が幾度も。
とはいえ、積み重ねてきたベースがあるからでしょう。チームの方針そのものがぶれることはありませんでした。最後の最後まで気持ちが切れることなく、動き続けました。そして、勝利のために挑み続けました。

100%とは言えない内容。満足はできない内容。
ですが、らしさは見せました。昨シーズンからの継続を期すチームの方針を、試合で示しました。
今季初勝利は、おあずけ。ですが、この試合の出来たところ、出来なかったところをしっかりと検証し、試合にフィードバックできたならば、勝利も遠くはないでしょう。
チーム一丸となって、漸進しつづけてほしいです。