行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

勝利への意気込みが結実!価値ある連勝 FC東京U23戦

2016-04-12 06:52:16 | カターレ富山
3-0で勝利!
かつてカターレを率いた安間監督、そして所属していた中島 翔哉との因縁の対決。元日本代表の駒野 友一をはじめ、梶山 陽平、林 容平、さらにはGKに榎本 達也と、オーバーエイジ枠をフル活用してきたFC東京U23。
対してこちらは、前節の負傷退場の影響で衛藤が欠場。中心選手としての活躍ぶりが顕著であっただけに、その影響が懸念されました。
結果としては――ー“金曜日に事前の取材を受け、試合後に「衛藤のことは忘れていた」というコメントが言えたらうれしいなと思っていた。本当に「衛藤のことは今思いだした」。”と試合後に監督がコメントした通り。
MOMは、その衛藤に代わってトップ下に入り、1ゴール1アシストとしっかりと期待に応えた萱沼でしょう。同じ役割を求めた代役ではなく、第2ストライカーとしての仕事を思いっきりしてほしかったという監督の要望に、見事に応えてみせました。
押し込まれる時間もあり、攻め込まれる中で、あわやという場面も。そこでもし決められてしまっていたならば、あるいは同じ結果にはならなかったかもしれません。課題、反省点もしっかり受け止めねばならない試合。
しかし、それでも。ゲームキャプテンを任されたFC東京出身の平出をはじめとした守備陣が奮闘して無失点に抑えられた成果は、自信に、次への力にしていかねば。
勝たなければならない試合で勝ち切った。その手ごたえを、連勝継続に活かしていかねばなりません。

曇り空ながら、気温25度超という初夏を思わせるコンディションの中で行われることとなった試合。
出場停止明けの脇本がスタメン復帰、前節に引き続き北井がサイドバックを務めるという布陣で臨むことになりました。
開始早々、いきなり試合は動くことに。
後方からのパスに苔口が抜け出し、持ち前のスピードを活かした“らしい”ゴールで先制。エースの2試合連続ゴールによって、幸先のいいスタートを切ることができたのでした。
15分には中西とのコンビプレーから萱沼のバーを叩く惜しいシュートも。
その萱沼。チームでも定評のある運動量でもってピッチを右に左に躍動、精力的なプレーが印象的でした。U23という自分とそう変わらない年代の相手に対する負けん気というものも力となっていたのかもしれません。
良いかたちで先制点を奪えたからには追加点を早々に奪って一気に畳みかけたかったところですが、そこは相手もさるもの。若い年代でも個々の技術は確か。そしてやはり、駒野。攻撃参加からのクロス、プレースキックの質というものが、素人目に見ても違う。熟練の技術というのは、こういうことかと。
FC東京U23にペースを握られ、なかなか良い展開に持ち込めない時間帯が続き。42分には林 容平のシュートがサイドネットを揺らして肝を冷やすことに。

1-0で逃げ切るような展開の試合では、ありませんでした。たとえ困難であっても、どうにかして追加点を奪わなければ勝ちは見えてこない、そんな試合。
後半、フォーメーション変更でテコ入れ。守備ではベテランにはベテランと、苔口をサイドに配置して駒野とマッチアップさせ。一方で攻撃では北井のポジションを上げて攻撃に厚みを持たせました。
そうした策が機能し、だんだんとペースをつかんできたなか、試合も残り15分といったところで。
攻勢を強めるカターレ、中央で攻め込む中西に、MF山田 将之が手を使って倒してイエローカード。前節に直接FKを決めた衛藤が出場していたならばキッカーとなっていたところでしょうが、この状況では萱沼が志願。すると。
「蹴った瞬間入ったと思った」というシュートがゴール右隅に。キーパー動けず。2試合連続となる直接FKからの得点により、欲しかった追加点を挙げることに成功したのでした。
単なるまぐれや運で決まったゴールではない―――本人曰く、カターレに入ってからいろんなかたちで得点できるようにと、普段からFKの練習をしていたとのこと。なによりも、この試合を通じて発揮していた積極性、気迫を見ていたならば、偶然というよりは必然であろうと納得させられるようなゴールであったかと。
さらには、その今季初ゴールだけでは止まりませんでした。
試合も終盤での追加点に少なからず動揺があったFC東京U23に対し、なおも攻め立てるカターレ。84分、再び萱沼がキッカーとなり、右からのFK。ゴール前への絶妙なキックに頭で合わせたのは、代!今季新加入の代に移籍後初ゴールが生まれ、試合を決定づける3点目。駆けつけたファン・サポーターのボルテージも最高潮に!
ほぼ勝利を手中にしたなか、あとはいかに試合を締めるかでしたが、相手の反撃をしっかりと抑え。見事に零封し、試合終了のホイッスルを聞いたのでした。

「特定のスペシャルな選手に頼ったサッカーではなく、全員で勝ちにいくサッカー」―――三浦監督が示す、チームの指針。それを見事に体現した勝利であったかと。
実力者であることはもちろん、ベテランとして精神的な支柱でもある衛藤の欠場は、やはり痛手。しかし、だからどうにもできない、ということにはならず、むしろだからこそ勝つ!という発奮が勝利へとつながったようで。単なる代役ではない、そこで自分が出来るなにかを模索し、プレーで体現した萱沼が、1ゴール1アシストという素晴らしい結果を。
それでなくとも、因縁浅からぬ相手との試合。気合を入れて臨まねばならないなか、ゲームキャプテンを任された平出は「やります」と即答だったとのこと。その責任と自覚を胸に、しっかりと無失点勝利。
悪い流れは継続してしまう一方で、良い流れは継続できない・・・それがなかなか連勝できないことにつながり、ひいては優勝争いに絡むことすらできずに終わったのが昨シーズン。
今節、しっかりと前節のシーズン初勝利からの流れを勝利につなげてみせました。
確かに、相手が経験の少ない若手主体なうえに流動的な編成であったという条件もありました。けれども、セットプレーの連携が確たるものでないという弱点を、しっかりと突いての勝利は意義あること。自信につながる勝ち方であると言えるかと。
今節の結果を受けて、首位と勝ち点1差の4位へと浮上。
まだまだ、これから。
ここで止まってしまうのではなく、勢いをさらに加速していくために。
狙うは、あくまでも優勝。
逸ることなく、驕ることなく。
しっかりと地に足をつけ、手ごたえを力に変え、進んでいかねば。なりません。

第4節 FC東京U23戦

2016-04-10 00:05:05 | カターレ富山
今季初勝利を挙げた前節のG大阪U23戦に続き、今節もまたU23チームとの対戦。味の素フィールド西が丘にてFC東京U23と戦います。
他のどの対戦相手でも勝たねばならないのは間違いないのですが、それでも。カターレにとって、心情的になにがなんでも絶対に勝たねばならないというのが、このFC東京U23戦かと。
かつてチームを率いた監督と、今度は敵将として相まみえることになる―――カターレにとって、歴史上初めての経験。
それが、いちばん在籍期間が長く、またJ2から降格という致命的な結果をもたらした際の現場責任者だったなら。
当時からの選手は半数足らず、チーム編成も様変わりしたとはいえ、それでも。
安間監督との対戦は、やはり意識せざるをえません。

決して一筋縄ではいかなかった前節。U23選手の若さと可能性、そしてオーバーエイジ選手の脅威を思い知らされた試合でもありました。
今節にしても、簡単な展開になることは考えにくいのもたしか。
しかし、それでも。
今季初勝利を挙げた事実に変わりはないのだから。
それを、連勝というかたちで継続しなければなりません。
昨シーズンの1年でのJ2復帰失敗も、ひとえに継続性を発揮出来なかったがゆえ。悪い要素は続けてしまう一方で、良い要素はあっさりとたち消えてしまうことが続いてしまった結果。
同じ轍を踏まないために。そして、今度こそ悲願の優勝を成し遂げるために。
連勝、負け無しの継続は、必要不可欠でしょう。

期待したいのは、平出。
FC東京U18からトップ昇格を果たしてプロとなった経歴を持つ彼にとって、後輩にあたる選手たちとの対戦とも言えます。
カターレに期限付き移籍してきたのが19歳の頃。もしあの当時、今のような制度があったならば、あるいはカターレに来ることなくU23に参加していたかもしれません。
カターレに招き入れたのが、他ならぬ安間監督。そして、その安間監督が今節の対戦相手。いろいろな思いが交錯しているのではないでしょうか。
あの頃修業に来た若者も、いまやチームにとって欠かせないディフェンスリーダー。その力を、成長の証を、今こそ敢然と見せつけねばなりません。

開幕から3連敗、未だ勝利のないFC東京U23。いくらなんでも4連敗はない、しかもホームで―――これ以上勝てないままではJ3参戦の意義さえ問われかねない、背水の陣。
連敗中の相手だからといって簡単に勝てるわけでなく。むしろ、こういったシチュエーションで相手にシーズン初勝利をプレゼントしてしまっているのが、今までのカターレ。
だからこそ。
これまでとの違いを明確に打ち出さねばなりません。しっかりと連勝して、今季カターレが優勝を狙うにふさわしいクラブであるということを、かつてを知る安間監督に見せつけねば。

勝たねばならない理由しかない試合。いつにも増して、あるいは今季でもいちばんの。
だったら、勝て!
勝たねばならない試合を、勝ちきれ!

勝たれ‼富山!!

今季初勝利!ベテランのゴールが試合を動かす  ガンバ大阪U23戦

2016-04-05 02:46:46 | カターレ富山
2-1で勝利!
勝てるチャンスが少なくなかったにもかかわらず、それを活かせずに引き分けた前2戦。今節、負けは論外として、引き分けが続いたとしても、それでは総勝ち点は1勝2敗と変わらない。勝利という結果を残せないことには事態が好転しないだけでなく、なによりも、またホームでファン・サポーターを失望させることになりかねませんでした。
相手は前節に4得点を挙げて快勝、若さと可能性を武器に乗り込んでくるG大阪U23。カターレにとってU23チームとの初戦でもあり、勝手がわからない難しさもあったと思います。
このまま、開幕ダッシュ失敗でつまずいて勢いに乗れないいつものパターンに陥ってしまうのか、それとも?
まさに、覚悟が問われた試合でした。

大旗の禁止やスポンサーボードの撤去とまではならなかったものの、それでも吹きすさぶ強風の影響は避けられないというコンディションの中での試合となりました。
脇本の出場停止もあって前節とは違うスタメンとなることは明らかであったものの、そのなかで驚かされたのが北井のSB起用。もうFWなんだかわからない三上がサイドに張っているのはともかく、あれ?その後ろじゃないか!?と。中西、苔口の2トップにしても、攻撃力に自信を持つガンバに対して攻撃的に立ち向かう―――これまでに見たことのない布陣に、監督の意気込みが見て取れました。
試合開始から一進一退の攻防が続く展開。
まだ粗削りな感はあったものの、それでも個々の能力の高さの片りんは見て取れたガンバ。対応に苦慮する、といったレベルでこそなかったものの・・・それでもツボにはまったら、乗せてしまったら手が付けられなくなってしまうのではないか?という危機感はおぼえました。
前半7分という早い段階で先制点を奪われてしまい、それを追うのに苦労する展開を強いられた前節。その二の舞は避けねばならない、やはり先制点を挙げて優位に試合を進めねばならないことは明らかであったかと。
ただ、言うは易し、行うは難し。苔口の抜け出しから相手GKと1対1になりながら決めきれなかったときなどは「おいーーー!」ってなもので。
41分にはヘディングからGK手前で弾んだボールがクロスバーに当たって難を逃れるという冷や汗ものの場面も。
しかし、ピンチの後にチャンスあり。先制点が生まれたのは43分。
自陣奥深くから蹴り出したボールがスピーディーにつながり、カウンター。最前線の苔口までつながると、先の決定機を逃した汚名返上、今度はきちんと決めて、見事に今季初ゴールを挙げたのでした。

そのまま前半終了、1-0で折り返し。
今シーズン3試合目にして初めて、リードした状態に。初勝利に向けてそれを得るための権利を獲得したわけですが、だからこそ気を引き締めねばならないと思えました。このまま何事もなく1-0で終わったならそれに越したことはない、ということでしょうが、それは楽観的に過ぎるというものではないか?と。
そんな危惧は、後半開始から7分にして、悪い意味であっさりと実現してしまうことに。
GKを別枠として3名までオーバーエイジの選手を加えることができるU23チームですが、ガンバはそれをフル活用、なかでも注目を集めたのが元日本代表の二川 孝広の起用。その二川に豪快なミドルシュートを決められ、同点にされてしまったのでした。
ボールを受け取ってからの反転、そこからのシュートに一切の無駄が無く、果敢に蹴りこんだ抑えの利いたシュート。J通算400試合オーバーの出場記録を誇る、まさに百戦錬磨というベテランのなせる業・・・敵ながらあっぱれと言うほかないゴールでした。
やはり、経験の少ない若い選手たちのなかにあってチームを締めるベテランの存在は、「フタさんの前でいい加減なプレーなど出来ない」との緊張感とともに、「やっぱり尊敬すべき大先輩だ!負けずに頑張らないと!」というモチベーションにもつながったようで。
事実、同点に追いついてからはガンバが押し気味の展開が続くことに。

先制点は勝つ権利を得ただけ、要はいかにそれを勝利につなげるのか―――わかっていたはずなのに、失点してしまった。そのショックは、少なからずあったことかと。
それでも・・・いや、だからこそ。やるべきことは変わらず。
勝利を成し遂げるために努力を続けること。それに尽きるということは、皆がわかっていたようで。
アンカーのポジションでプレーする窪田の存在感はこの試合でも健在。前半のうちにイエローをもらってしまったものの、萎縮することなくしっかりとプレーを続けました。
ライン際についてピッチを広く使う萱沼の献身的な動き、そして後半に三上と入れ替わって前にポジションをとった北井のドリブル。
ゴール前での決定的なチャンスから放った衛藤のシュートが枠外、「おいーーー!」ということもあったりして、必ずしもうまくいくばかりではなかったけれど。それでも粘り強くチャンスをうかがうなかで、徐々にペースがカターレ側に傾いてきました。
そして迎えた84分。体勢を崩されながらも少しでも前に!という北井の気迫あふれるドリブルに、MF堂安 律がたまらずファウル。ペナルティーエリアやや外の良い位置でFKのチャンスを得ることとなったのでした。
キッカーは衛藤。その右足から繰り出されたシュートは綺麗な放物線を描き、見事にゴール!
苔口に続き、衛藤もまたミスを帳消しにする値千金の勝ち越しゴール。移籍後初得点はファン・サポーターの期待に120%で応えるスーパーゴールとなったのでした。
前日、J1ではFKの名手として名高い中村 俊輔が自身の持つFKのJ最多得点記録を更新する見事なゴールを挙げたことがニュースとなりましたが、その対戦相手がガンバ大阪。そして、この試合。衛藤による負けず劣らずの見事なFKが決まったのがガンバ大阪U23戦。なにかの因縁でしょうか?
ただ。
喜びもつかの間、その殊勲の衛藤が足を痛めて負傷退場してしまうというアクシデントが。
「今年のカターレには、やっぱりアンタが必要だよ!」との認識を新たにしたばかりだというのに・・・大事に至らないことを願うばかりです。

そして、4分あったアディショナルタイムもしのぎ切り、試合終了。昨季ホーム最終戦以来となる歓喜が県総に響き渡ったのでした。
久々となる、ゴール裏に挨拶に来た選手たちとのカニダンス。ソロ踊りを押し付けあう姿も懐かしく。
やはり、勝利は格別です。
試合内容としては合格とは言い難い、もっとやれた、もっとうまくできたはず、という試合。けれども、そんななかでも勝ち切った。勝利を信じてプレーし続けるその姿勢を、結果につなげてみせた。そのことは素直に評価すべきことであろうと思います。
試合後、監督が「3節目にして勝点3を取れたので、少し選手の硬さのようなものも取れてくればいいなと思っています。」とコメントしていますが、まさにそのとおりであろうと。
まだ、1勝を挙げただけ。まだ、なにかをやりきったというわけではありません。
それでも。
このしあいで勝てたのと勝てなかったのとでは天と地ほどの差があったことは確か。そのなかで勝ち切ったことは、自信に、力に変えていかねばならないところ。
ここで得た勝利・勝ち点3をさらに次に繋げていくために。
勝って兜の緒を締めよ。
大事なのは、むしろこれからです。

第3節 ガンバ大阪U23戦

2016-04-03 05:30:05 | カターレ富山
前節から2週ぶんのインターバルを経て、今度こそ今季初勝利を成し遂げねばならない今節。ホームでガンバ大阪U23を迎え撃ちます。
勝てるチャンスがありながら、それをものにできずに2戦連続の引き分け。勝ち点4を失うかたちで未だ勝ちなしという状況は、優勝を必達目標に掲げるクラブにとっては、不本意と言わざるを得ない状況。
連敗スタートが最悪の状況であるとするならばまだマシ、と言えなくもないでしょうが、それでも。
未勝利という状況は、数字だけで語れないほどの重さ。昨年の1年での復帰失敗、さらに言えば一昨年の降格も、“勝利によって得た自信を次なる勝利に活かしていく好サイクル”というものを全く作れなかったが故。それが、新シーズンが開始となっても、いまだ果たされないままという事実。
監督が代わった、選手も新しくなった。それもこれも、勝つクラブになるため。優勝するクラブになるため。
それがいつまでも果たせないまま、これまでと悪い意味で何も変わらないままという失望感を、これ以上応援するファン・サポーターに与えることは、あってはなりません。

思い出すのが、ちょうど3年前の4月。
同じJ2クラブとしてのガンバ大阪との対戦は、圧倒的な力の差をまざまざと見せつけられる結果となったのでした。「ああ、これはやられそうだわ」というやばそうな雰囲気と、それを結果にしっかり繋げてしまう決定力。その、いかんともしがたい差。
その翌年、J1復帰を果たしただけでなくタイトル総なめの3冠を果たしたガンバ。一方で大差をつけられてJ2から降格してしまったカターレ。
今節これまでの流れは、あまりに対照的といえます。
だからといって、それが勝てなくても仕方ない理由になどなりません。
J3優勝を目指すにあたって、倒さねばならないクラブのひとつ、それ以上でもそれ以下でもない。勝ってその覚悟を示さねば。

今シーズンから新たに導入されたU23クラブとの対戦。若い世代が経験を積む場として、メンバー構成も流動的という意味においては昨年のJ22戦と似てはいますが、そのJ22が言わば完全な寄せ集めチームであったことを思えば、それぞれのクラブのトップチームではないにせよ、それでも確固たるクラブチーム。個々の能力はそれぞれとしても、チームとしての練度はまったく比べ物にならないことでしょう。試合経験の浅い若年層で構成されたチームとはいえ、伊達に名門クラブ所属の選手となっているわけでなし。
やってみなければわからないという部分は多分にありますが、トップチームからと、経験が浅いからと油断などできようはずもない、ということで。
実際のところG大阪U23は開幕戦こそ引き分けたものの、前節の盛岡戦では4-1で快勝。「J3でもやれる!」という実感というものを、勝利によって得た―――カターレがそれを得るよりも先に。
それでも。
G大阪U23にとってはこれまで2戦がホーム戦で今節が初のアウェイ戦。ならば、J3の洗礼を浴びせるのは今節。
新スタジアムも完成し、毎試合万単位の観衆の中でプレーするガンバがJの基準となっているような若手選手たちにとってみれば、その末端、J3のスタジアムなんてアマチュアと大差ないようにしか映らないかもしれません。公式戦ではなく練習試合の延長というような感覚の選手がいたところで、それもやむなしとも言えなくもないかも。
しかし。
そんな一見して地味でショボイような規模でしかなかったとしても。そこを本拠とし、そこで必死に頑張っているチームがあって。たとえ“普段の光景”に及びもつかないショボさであったとて、それを応援するファン・サポーターがいる。クラブのプライドをかけて試合に臨むその姿勢に貴賤などありはしないということを、試合で、結果でもって示さねばなりません。

もちろん、いかにJ1でのレギュラー出場が無いとはいえ、やはり相手は格上。そもそもガンバという名門クラブに所属するだけの力があると認められた選手しかいないわけで。
それでも。
落ちこぼれだからレベルの低いJ3のショボイ田舎クラブにしか入れなかった、などと卑屈になる必要などはまったく無いのであって。
まず前提として、いかにクラブ数が拡大したとはいえ、希望すればだれもがJリーガーになれるのかと言えば、決してそんなことは無く。レベルに差があることは確かではありましょう。けれども、プロとしてやれる見込みのない選手がJリーガーになれるかと言えば、さにあらず。
必要だから、呼ばれた。
もちろん環境などでビッグクラブと弱小クラブでは大きな差もありましょう。しかし、ものは考えよう。余裕のないクラブだからこそ呼ばれた、ということ。
期待の持てない選手を雇う余裕などというものは、小規模クラブであるなら余計に無いというもの。
そのなかで、採りうる最善の策としてピックアップされた選手であるということ。
そこに、必要とされる選手であるという事実の前には、クラブ規模そのものの比較にどれだけの意味があるのか?と。

今節は、前の試合で今季クラブ初ゴールとなる同点弾を挙げた殊勲者である脇本が出場停止。無念さはあるでしょうが、そこはチームメイトを信じて耐えてもらうということで。
その得点のアシストをした萱沼に、今度はゴールの期待をしたいところ。大卒ルーキーである彼にとってみれば、U23は同年代。負けてたまるか!という気概もひとしおかと。
萱沼だけでなく、若手ということで言えば、中西、進藤、窪田、永井らにしてもそう。
むしろ、試合に臨む意識として考えたならば。レギュラー・ベンチ入りできなかった結果U23に参加、という選手と、自分こそがトップチームの最前線でチームを勝利に導かねばならないという責任を背負った選手。どちらにより大きな覚悟が求められるのかは、いわずもがなかと。
Jリーガーとしての経験にはあまり差が無くとも。背負う覚悟の大きさというものには、差があります。
ならば、その差を見せつけねばなりません。所属クラブの差が実力の決定的な差ではないことを、覚悟をもって示さねばなりません。

まだ勝利がないかわりに、まだ負けてもいない。無敗優勝の可能性は潰えていない。
ならば、勝て!!
勝利を成し遂げ、新生カターレの覚悟を、今度こそホームで示せ!!
必勝の覚悟を力に変えて。
勝たれ!!!富山!!!!