手痛い敗戦を喫して首位陥落となってしまった前節。それでも、再び奪還して優勝を成し遂げるためには、立ち止まることは許されません。
再起をかけたホーム戦、7位・AC長野パルセイロを迎え撃ちます。
前回対戦で0-4と惨敗を喫した相手。ただでさえ前節の敗戦を引きずるのでは?という懸念もあるなかで、もし連敗をしようものなら、「今までがちょっと上手くいっていただけで、結局のところは例年通りにダメなのか」と、そのダメージは計り知れません。あるいは、今シーズンここまでで最大のピンチの場面、という見方も出来るかと。
まさに、正念場というところかと。
それでも。
最大のピンチということは、発想を逆転させたなら、すなわち最大のチャンスでもあるということ。
確かに、前回対戦で完敗した嫌なイメージというものはあるでしょう。相手の長野にとってみれば、それは自信ともなっているところでしょうし。
けれども。そのピンチを首尾よく乗り越えたならば。
それは、ただの1勝で得られる以上の大きな経験値が得られるというチャンスでもあるということです。
それに・・・別の見方をしたならば。難敵であることは言わずもがなにせよ、ほんとうにそれが最大と言えるピンチか?と。
もっと恐れるべきシチュエーションも有るだろう、と。
例えば・・・名前を出して申し訳ないけれど、このタイミングでもしも相手が最下位の鳥取であったらどうであったか?「さすがに大丈夫だろ」という驕り、「もし負けたらどうしよう」という余計な力が入ってしまう、ということもあったかもしれません。
実際、昨シーズンの今の時期・・・八戸戦が雷雨の影響で順延、そのあとの日程的有利でホーム戦という熊本戦に敗れてしまってから調子を上げられずにいたところ、最下位であったセレッソ大阪U23に白星を献上してしまう、ということがありました。
まさに雪だるま式にネガティブ要素が膨れ上がってしまい、ひいてはそれが目標未達成につながってしまった、という苦い経験。
そんなことがあったことを思えば、今回の長野戦は、むしろ僥倖とさえ言えます。
優勝を目指すにあたっては、連敗などもってのほかというなかで対戦するのは、前回対戦で惨敗した相手。その長野に勝つには、雑念を排して勝利へと全集中する以外に無い。「さすがに大丈夫だろ」などと慢心する余地などありはしません。
だからこそ。力を発揮せざるを得ない状況だからこそ、気を引き締めて臨めるというものです。
力を出し切れなければ前回対戦の二の舞。余計なことを考えず、勝つことだけにフォーカスする。それは、連敗回避に向けて、何より必要なことでしょう。
一方、乗り込んでくる長野もまた、連敗回避を目指す試合。
「前回4-0で勝った相手だし、今回もまぁ、なんとかなるだろ」という慢心があれば、そこを突いてやることも出来たかもしれませんが・・・まぁ、それはめぐり合わせというものでもあり。
前節は、ホームで岩手に0-1で敗れ、連続負けなしがストップ。そこからの立ち直りを期して乗り込んできます。
偶然と言えば偶然かもしれませんが・・・前節、これまでの対戦成績から見ても苦手としている沼津に、昨季のシーズン最終戦と同様に敗れて苦杯をなめさせられることに。
長野もまた、しかり。昨シーズン最終戦で敗れてしまったホーム岩手戦のリベンジを期した試合であったのですが。それも、勝てばJ2昇格確定というなかで成し遂げられなかった、その無念へのリベンジでもあったなかで。今回もまた無得点で敗れることとなり、勝てば順位が入れ替わった6ポイントマッチで屈することとなってしまったのでした。
双方にとって、昨シーズンの無念を晴らせずに敗れたところからの再起をかけた試合とも言えます。どうしても、連敗はしたくない。
けれども。
連敗をしたくないというならば、前回対戦からの連敗をしたくないカターレのほうがその思いは強いはずで。
それでなくとも、ここまで無敗のホーム戦。
敗れてしまった前節を含め、ここまでほぼすべての試合で得点しているカターレですが、そのうち唯一の例外が、件の0-4負けを喫した長野戦。
無敗のホーム戦までも例外にして敗れるわけには、決していかないのです。
期待したいのは、前節カターレ加入後2試合目にしてさっそくゴールを決めたマテウス。
前々節の藤枝戦でも期待を抱かせるパフォーマンスを見せていましたが、それをひとつ、結果で示してみせたかたち。それを、決してマグレなどではない実力のなせる業だと、ホーム初得点でみせつけてほしいです。
当然、相手の長野も警戒して対策を練ってくることでしょうが。それでもまだデータは少ないでしょうし、なによりも、マテウス自身がまだ持てるポテンシャルをフルに発揮、という段階ではないでしょうから。予測を超えてみせる力でもって、ゴールを奪ってほしいです。
マテウスがそういった頑張りを試合で発揮することが、ほかの選手たちへのアシストにもつながります。
前回対戦での屈辱、そのリベンジを期す選手たちにとって、その時に居なかったマテウス対策に追われる相手の動向というものは、むしろ好都合。隙なんて見せてみろ、思い切りぶちかましてやるぜ!という気概でもって挑めば、必ずや状況を打開していけるはず。
逃げずに、困難に立ち向かっていくということ。
その重要さというものをしかと身につけるというチャンスを、選手各員には、逃してほしくないです。
それは、今後の優勝戦線に臨むにあたり、必須と言える力となるものであろうから。
今節試合のない首位・熊本には、その座を降りていただく。カターレの勝利でもって。
前節の敗戦が終わりの始まりなどではないことを、証明するための戦い。
ネガティブ要素などではなく、取り返しのつかない状況で負けたわけではないことが、むしろ今後の加速にむけての起爆剤、良い薬となったと言えるように。
そのために、どうしても勝たねばならない今節。
0-4負けの屈辱を晴らすには、むしろ5-0勝ち以上を成し遂げる気概で。それが出来た暁には総得点数もリーグトップ、混戦の中、得失点差においても優位に立てるとなれば、狙っていくしかないでしょうよ。
今シーズン最後のナイトゲーム、勝ってスタジアムを歓喜に染めろ!!!
必ずや、リベンジを!
ホームでは、絶対に負けない、勝つ!
勝たれ!!!富山!!!!!