年賀状をこれまで43年間
孔版印刷〈ガリ版印刷〉で作成してきましたが、平成23年の賀状で孔版印刷をやめることを決意しました。
というのも、ガリ版印刷は、コピー機の普及する前の昭和40年代まで、学校や官庁、自治会組織など広報や資料の作成に重要な役割をしてきました。現在の50代以上の方はよくご存じと思います。
しかし、コピー機の普及に伴いその機能が奪われ、衰退の途をたどり、今や、ガリ版とはなに?の時代となっています。小生を含め、美術印刷などごく一部での生き残りがありますが、小生の場合、道具がぼろぼろ、材料の入手難などで、一応の区切りとしたところです。
前置きはこのくらいにして、これまでのガリ版印刷の道具や技法を画像に残したいと思い、「孔版印刷の検証」として記録することにしました。一緒にご覧いただければ幸いです。
第1回は、孔版印刷の道具をまとめました。
下画像左から、
謄写版本体①、中が、
ローラーやコテなど小道具です②。右が
鉄筆と原紙です③。先の曲がった太い鉄筆と先の細いこの2本だけで作成してきました。
小画像が、
インクです④。当時は、孔版専用の「謄写インキ」なるものがありましたが、今はオフセット用インキで代用してきました。色は毎回3~4色をブレンドして造りますから、2度と同じ色は出せません。(よく似た色を造ることになります。)おもに1缶1kg入りで費用もかさみます。これを8~10色常時用意していました。
①謄写版本体 ②ローラーやコテなど ③鉄筆と蝋原紙