統計の魔術と言う言葉が、以前流行しました。今でも死語になった言葉ではないと思います。統計の数値を全面的に信頼するのも問題です。統計とり方1つで統計調査の数値も違って来ると統計学者の故高木秀玄先生は、言われましたが。今回は放射線物質の測定値の数値に国民が翻弄されて。測定値だけが堂々と一人歩きしているのです。専門家以外の人には分かりにくい測定値だけが正しいと一人歩きし、人体への健康への影響が蔑ろにされてきたと言えます。東京のお母さんも受験勉強の競走に明け暮れて、偏差値と同様数値を過大評価し、盲信し真実を見極める目を失ってしまったのではないでしょうか。果たして正しいもの見方や考え方、学問研究の基礎付けになる正しいもの見方や考え方が、知識詰め込み教育の受験戦争に偏り日本の戦後教育中で、本当に身に付けられて来たかと言う問題でも有ります。小さい時から進学塾通い自分の子供だけ有名大学に入り、医師目指したり一流の大企業に入ったり、国家公務員のキャリヤになれば良いと言う自己中心的で社会や国家、国際社会に貢献し役立つ有為な人材に子供を育てようとする日本の親御さんが今少ないのではないでしょうか。お金儲けだけを考えている進学塾の経営者も多いのも事実ですが、経営上二代続いているところは稀です。放射線物質の自然環境や自然生態系、動植物や人間への影響は、今の状況ではすぐに科学的、医学的にも分析し判断出来ないことで、これから将来に渡る放射線の影響を追跡調査していく必要が有ると思います。科学者としての真実を探求する学問研究者としての良心とマスコミ人の報道の中立性を守り、国民の知る権利を守る為に真実を報道する責務を忘れてしまっているのでは有りませんか。高度情報化時代で、インターネットを通じて最新情報を得られる今日、政権与党に迎合し肩入れするような偏向した風見鶏テレビ解説者の説明を聞くよりも真実を素早く皆が知れる時代です。新聞やテレビ離れが今後加速し益々強まると思います。テレビや新聞の良き時代は終焉を迎える時が迫っているのではないでしょうか。今の時代は、早いテンポで目まぐるしく変わると事実ですね。マスメディアのテレビを通じて 発表されことが、本当の事実であったかどうかは、時と歴史が証明し手くれると思います。真実は、誰も隠せないと言うことが実証される日が近々来るのではないでしょうか。自然科学分野で有ろうと社会学分野で有ろうと研究に区別なく事実が、明らかにされると言うことは周知の歴史的事実です。武田邦彦先生の理系研究者の視点から見られたテレビ報道への御指摘と警鐘でも有ると思いましたので、下記に東京のお母さんへ・・テレビの解説は間違っていましたので注意(武田邦彦) http://takedanet.com/2011/06/post_a199.htmlより転載させて戴きました。
2011年06月16日09時42分
武田邦彦 プロフィール
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(たけだ・くにひこ)
中部大学教授(所属:総合工学研究所)
高知工科大学客員教授、多摩美術大学非常勤講師、上智大学非常勤講師
内閣府原子力委員会専門委員、同安全委員会専門委員
物理化学的手法を用いた原子力、材料、環境などの研究と、倫理などの研究。
専門は資源材料工学
今朝のテレビは一斉に「東京都が行った都内の放射線測定」を報じていました。
原発事故の直後には、測定値も示さずに「安全だ、安全だ」と言っていた頃に比べると、「テレビは神様ではないから、安全かどうかはデータが必要だ」というレベルまで来たようです.
でも、大テレビが全国放送で流していた内容もずいぶん間違っていました。
1. データを使うようになった・・・進歩。
2. (データを使う)=(データは正確でなければならない)
ということまでは行っていない。
文化系の方の多いテレビ局としてはデータを使おうと思うようになっただけで進歩とも言えます.
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東京都の測定では、「空間線量」がおおよそ0.08ぐらいから0.35ぐらいになっていました。そしてそのデータの見方として、
1) 自然放射線が1年に1.5ミリシーベルト、
2) 人工放射線の限度が1年1ミリシーベルト、
3) だから合計1年に2.5ミリシーベルトまで良い、
4) 従って、これを365日×24時間=8760時間で割って、
5) 1時間に0.285マイクロシーベルトまで良い。
と言っていました.
学生の答案なら20点というところでしょうか。
筋道は間違っていないのですが、結論が大きく異なります。
これで、基準を決めたら都民は基準以上の被曝をして健康を害するかも知れないので、最後の結論が正しいことはとても大切です.
厳密な先生なら「決定的な間違いがあるから0点」と言われるかも知れません。
それが朝早くから、全国ネットの巨大番組で流れ、さらには日本で一流の解説者が付いているのですから、まだまだという感じです.
東京のお母さんは、間違えないでください。
テレビが故意で間違ったのか、勉強不足だったのか判りません.
テレビは間違えても被害が出ませんが、お母さんが間違えるとお子さんに害が及びます.
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決定的な間違い。
1) 1年間1.5ミリシーベルトの「自然放射線被曝」は、その3分の2が内部被曝で、空間線量からの外部被曝は約3分の1だから、0.5ミリシーベルト。
2) 1年間1ミリシーベルトの法律で定められた「我慢できる限度」は内部被曝を含んでいるから、放射性物質が含まれる野菜、魚などが出回っている状態では、内部被曝を2分の1にするのが適当。
つまり、東京都が測った空間線量に相当する「被曝限度量」は、自然放射線からが0.5ミリ、人工放射線が0.5ミリですから、合計1.0ミリシーベルトです。
これを8750時間で割ると、1時間0.11マイクロシーベルトです。
計算値というのはいくら考え方が「おおよそ」合っていても、結果が2倍以上の違うのではダメなのです.
【正しい答え】
東京との測定の内、1時間に0.11マイクロシーベルト以上の地域は法律的に違法状態にあり、子供の健康に障害を及ぼす可能性がある。
(このブログで、今まで示してきた値です。)
内部被曝を入れた値を使い、外部被曝の測定値を使った番組は、明日の朝の番組で修正するかどうかが、その番組の誠意を示すバロメーターになるでしょう。
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ところで、マスコミも福島原発事故が起こった直後には、東京も放射線の強いところは1時間で1マイクロシーベルトを越えていました。
その時に「健康に影響はない」を繰り返して来ました。
その中でも、受診料を取っているNHKなどは福島の記者を「健康に危ない」として総員引き上げを指示した一方で、番組でお金をもらって居る視聴者に「安全です」を繰り返しました。
でも、このことは、多くの記者さんは釈然とせず、なぜ間違ったことしか報道できなかったのかと苦しんでいます.
マスコミも「事実を伝えよう」という気持ちと、「公的なデータなら責任を問われない」という二つの間で揺れ動いているように見えます.
今朝の報道も同じでした。
東京の線量については、すでに民間で多くのデータがありますので、せめてそれらを比較しながら東京都のデータを紹介すべきだったでしょう.
また、3月下旬はどのぐらいだったかについても報道し、線量が高いときに肝心のデータを出さなかったことに対して、解説者でも良いので、少しの言及や謝罪をする良い機会だったと思います.
明日の番組では訂正をしてください。それが放送の誠意というものです。