Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

tak's Movie Awards 2022

2023-01-01 | tak's Movie Awards

 

2022年は映画生活に配信を導入したこと、流行り病の関係で家から出られない状況になったことなど、様々な事情があって、鑑賞本数ならここ10年で最もたくさん観た年になった。それでも観られる本数は限られているから、選球眼と情報収集は大切。Filmarksで様々な感想に出会えるのは日々の楽しみ。お世話になってます。
さて。いち映画ファンとしての年中行事、2022年の年間ベストを発表しまーす。この1年間にわたくしtakが観たオールタイムの映画からセレクト。公開年にタイムリーになってません。配信で旧作を観なおす機会も多かったので、ご了承くださいませ。

tak's Movie Awards 2022

■作品賞=「コーダ あいのうた」(2021年・アメリカ)

サンダンス映画祭で受賞後に大手企業が独占配信しようとしたが、その前に配給権を得ていた日本企業。大手の権利買取要求を突っぱねて、劇場公開。シアターで待つ僕らに届けてくれた。映画って誰のもの?独占配信が増える中、そんなことも考えた。この作品を映画館の音響とスクリーンで観られたことに感謝。そしてアカデミー賞獲得の速報に声を上げてしまった。

今年の10本
「アンダーグラウンド」
「コーダ あいのうた」
「婚約者の友人」
「ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語」
「すばらしき世界」
「トップガン マーヴェリック」
「パリ13区」
「ベルファスト」
「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」
「すずめの戸締り」

■アニメーション映画賞=「すずめの戸締り」(2022年・日本)

「君の名は」「天気の子」を超えないだろうとナメておりました。エンタメといろんなこだわりが詰まった見事な作品。

■監督賞=ケネス・ブラナー「ベルファスト」(2021年・イギリス)

郷愁、ノスタルジー、人生、宗教問題、家族。映画を観ている間にいろんな”あるべき姿”に思いを巡らせ、考えさせられた。名言だらけの脚本。引用される楽曲のセンス。元々シェイクスピア俳優のケネス・ブラナー。イギリス伝統と歴史の継承者としてのいい仕事。ウクライナでの戦火が毎日報道された2022年だけに重なる情景も多く、心に残る映画でもあった。

今年の10人
ヴィットリオ・デ・シーカ「昨日・今日・明日」
エミール・クストリッツア「アンダーグラウンド」
エルンスト・ルビッチ「私の殺した男」
ケネス・ブラナー「ベルファスト」
シルベスター・スタローン「ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV」
ドゥニ・ヴィルヌーヴ「メッセージ」
西川美和「すばらしき世界」
フランソワ・オゾン「Summer of 85」
李相日「流浪の月」
レオス・カラックス「汚れた血」

■主演男優賞=トム・クルーズ「トップガン マーヴェリック」(2020年・アメリカ)

トム・クルーズのアンチを貫いてきたはずの僕ですが、観念します。「マーヴェリック」でのいい歳した男の頑張りとプライドに、しかも大嫌いな「トップガン」の続編に涙まで誘われるとは思わなかった。映画館窓口で「F-14」番席を指定した80年代育ちですが、何か。

今年の10人
役所広司「すばらしき世界」
ジェフリー・ラッシュ「クイルズ」
トム・クルーズ「トップガン マーヴェリック」
ピエール・ニネ「婚約者の友人」
ブラッドリー・クーパー「ナイトメア・アリー」
ポール・ニューマン「熱いトタン屋根の猫」
マイケル・ケイン「デストラップ・死の罠」
森繁久彌「小説吉田学校」
ロバート・デ・ニーロ「ニューヨーク・ニューヨーク」
ロマン・デュリス「キャメラを止めるな!」

■主演女優賞=キャリー・マリガン「プロミシング・ヤング・ウーマン」(2020年・イギリス)

性暴力という重いテーマなのに、エンターテイメントとしての絶妙なバランスがある作品。場面ごとに犯罪映画、恋愛映画、スリラー映画を感じさせる演出でグイグイ引き込んでくる。それを成し得たのはキャリー・マリガンの熱演あってこそ。

今年の10人
エマニュエル・ベアール「Mの物語」
エミリア・ジョーンズ「コーダ あいのうた」
キャリー・マリガン「プロミシング・ヤング・ウーマン」
クリステン・スチュワート「スペンサー ダイアナの決意」
シアーシャ・ローナン「ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語」
ジュリエット・ビノシュ「汚れた血」
ソフィア・ローレン「昨日・今日・明日」
永野芽郁「マイ・ブロークン・マリコ」
ノエミ・メルラン「パリ13区」
パウラ・ベーア「婚約者の友人」

■助演男優賞=トロイ・コッツァー「コーダ あいのうた」(2021年・アメリカ)

娘の喉に手をあてて歌声を感じようとする場面に泣かされた。生き様も感情も家族に示す愛情もすべてが生々しい。でもそれが生きてるということ。この人がこの役でほんとうによかった。エウヘニオ・デルベスが演じた音楽の先生も愛すべきキャラクター。

今年の10人
ウィレム・デフォー「ナイトメア・アリー」
エウヘニオ・デルベス「コーダ あいのうた」
エルンスト・ストッツナー「婚約者の友人」
キアラン・ハインズ「ベルファスト」
窪田正孝「マイ・ブロークン・マリコ」
ジャック・ブラック「ハイ・フィデリティ」
ショーン・コネリー「ザ・ロック」
ティモシー・スポール「スペンサー ダイアナの決意」
トロイ・コッツァー「コーダ あいのうた」
バール・アイブス「熱いトタン屋根の猫」

■助演女優賞=シガニー・ウィーバー「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」(2020年・カナダ=アイルランド)

ヒロインの上司を演じたのは、元80年代の強いヒロイン代表、シガニー・ウィーバー。「ワーキング・ガール」のように部下のアイディア盗んだり横恋慕もしないけれど、意見は戦わせつつもヒロインとサリンジャーを見守る視線は温かい。

今年の10人
アリアナ・デボーズ「ウエストサイド・ストーリー」
ケイト・ブランシェット「ナイトメア・アリー」
ジェニファー・コネリー「トップガン マーヴェリック」
シガニー・ウィーバー「マイ・ニューヨーク・ダイアリー」
ジュディ・デンチ「ベルファスト」
ダイアン・クルーガー「355」
フローレンス・ビュー「ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語」
マーリー・マトリン「コーダ あいのうた」
リタ・モレノ「ウエストサイド・ストーリー」
レティシア・カスタ「ゲンスブールと女たち」

■音楽賞=マイケル・ゴア「フェーム」(1980年・アメリカ)

アイリーン・キャラの訃報が届いた2022年。彼女の歌声と共に、この映画の躍動感を思い出して欲しい。好きなことのために歩みつづけるそれぞれの青春群像劇。そこに流れた名曲の数々。Hot Lunchの場面は何度観ても感動する。

今年の10人
宇崎竜童「社葬」
セルジュ・ゲンスブール「ジュ・テーム・モア・ノン・プリュ」
デイブ・グルーシン「トッツィー」
バート・バカラック「紳士泥棒 大ゴールデン作戦」
フランシス・レイ「あの愛をふたたび」
ヘンリー・マンシーニ「アラベスク」
マイケル・ゴア「フェーム」
ヨハン・ヨハンソン「メッセージ」
ライ・クーダー「クロスロード」
ラルフ・バーンズほか「ニューヨーク・ニューヨーク」

■主題歌賞=Ubugoe (森口博子)「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」(2022年・日本)

ファーストガンダム伝説の第15話がまさかの劇場映画に。”戦争の匂い”を消したいのはスクリーンのこっち側も同じだよ。これまで以上にモビルスーツが恐怖をもたらす兵器に見えた。新たな一歩となるラストを今も伸びやかな歌声が彩ってくれる。グッジョブ!

今年の10曲
Both Sides Now (Emilia Jones)「コーダ あいのうた」
Fame (Irene Cara)「フェーム」
Inbetween Days (The Cure)「Summer of 85」
Never Enough (Lorren Allred)「グレイテスト・ショーマン」
Nothing's Gonna Stop Us Now (Starship)「マネキン」
Super Freak (Mick Jones)「リトル・ミス・サンシャイン」
This Is Me (Keala Settle & The The Greatest Showman Ensemble)「グレイテスト・ショーマン」
Ubugoe (森口博子)「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」
生きのばし(Theピーズ)「マイ・ブロークン・マリコ」
空の青さを知る人よ(あいみょん)「空の青さを知る人よ」

2023年もよき映画とめぐりあえますように。
コメント (2)
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