◼️「なまいきシャルロット/L'Effrontée」(1985年・フランス)
監督=クロード・ミレール
主演=シャルロット・ゲンスブール ジャン・クロード・ブリアリ ベルナデット・ラフォン
少女の揺れる心情と憧れ、夢と現実を優しいタッチでフィルムに焼きつけた青春映画の秀作。日本で公開されたのは1989年。同じミレール監督の「小さな泥棒」が公開される時期で、この2作で主演となるシャルロット・ゲンスブールが日本では大きくクローズアップされた。僕はちょうどその頃にセルジュ・ゲンスブールにどハマりしていた時期。娘シャルロットのファンになるには時間がかからなかった。この頃出版された写真集も持っている。端正な顔立ちとあどけなさの中に、ドキッとするオンナの顔が垣間見える。フランス女優(フレンチロリータに?)ほんと弱いな、オレ。
主人公は心のブスな13歳。周りの大人や家庭が面白くなくて仕方ない。八つ当たりをしては、いつかこんな町出て行ってやると考えている。そんな矢先。彼女と同い年の少女ピアニスト、クララが公演で町にやって来る。彼女と彼女の生活に憧れたシャルロットは、「付き人が欲しい」というクララの言葉を信じきって町を出て行こうと企む。
若い男性に自分の年齢を偽って色目を使ったり、隣の家の幼い娘に「あんたとなんか付き合えない」と見下したり、大人ぶってみるものの、やっぱり13歳の弱い自分に戻るしかない。クララが町を去った後、彼女は自分を見つめ直す、ほんの少しの成長物語。思春期の苛立ちと置き場のない気持ちと反抗心は、誰にでもある。「小さな泥棒」もロマーヌ・ボーランジェの「伴奏者」も、クロード・ミレール監督は少女の表情で心情を無言で伝えるのが巧いから、大人になった鑑賞者にも納得させる力がある。あとは「死への逃避行」しか観たことがないので、他の監督作が観てみたい。
映像ソフトのジャケットにも使われている、フレンチボーダーのシャツ姿のシャルロット。ポスター貼って眺めていたいきゃわゆさ。
主人公は心のブスな13歳。周りの大人や家庭が面白くなくて仕方ない。八つ当たりをしては、いつかこんな町出て行ってやると考えている。そんな矢先。彼女と同い年の少女ピアニスト、クララが公演で町にやって来る。彼女と彼女の生活に憧れたシャルロットは、「付き人が欲しい」というクララの言葉を信じきって町を出て行こうと企む。
若い男性に自分の年齢を偽って色目を使ったり、隣の家の幼い娘に「あんたとなんか付き合えない」と見下したり、大人ぶってみるものの、やっぱり13歳の弱い自分に戻るしかない。クララが町を去った後、彼女は自分を見つめ直す、ほんの少しの成長物語。思春期の苛立ちと置き場のない気持ちと反抗心は、誰にでもある。「小さな泥棒」もロマーヌ・ボーランジェの「伴奏者」も、クロード・ミレール監督は少女の表情で心情を無言で伝えるのが巧いから、大人になった鑑賞者にも納得させる力がある。あとは「死への逃避行」しか観たことがないので、他の監督作が観てみたい。
映像ソフトのジャケットにも使われている、フレンチボーダーのシャツ姿のシャルロット。ポスター貼って眺めていたいきゃわゆさ。
そしてこの映画で気に入ったもう一つは主題歌。イタリアンポップスのリッキー・エ・ポーヴェリが歌うSarà perché ti amoの軽快なリズムと爽やかな歌声が流れるオープニングで、ガッチリ心が掴まれた。音楽配信サービスを使い始めた頃、真っ先に検索。見つけた時は嬉しかったな。