Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

10月3日(日)のつぶやき

2010-10-04 | Weblog
16:45 from Twitter for iPhone
福岡は本日「けいおん!!」最終回。録画がたまってたんで3週分まとめて見た。あずにゃんが泣いちゃうとこでもらい泣きしそう…。自分が大学卒業のときのラストライブがどうしても重なってしまう…くすん。「また萌え系アニメ?」と背後で言う配偶者は、あの時のボーカルのはずだが…気持ちわかって!

21:49 from web
戸畑イオンのヴィレッジバンガード。他店と比べると女性向け商品が多く、健全なイメージがある。ところが最近危ない路線のコミックが増えてきた。へー、と思っていたらAKB48の写真集の隣に、にっかつロマンポルノのDVDがっ!「ピンクのカーテン」「後から前から」・・手がっ手がっ!見たいっ!
by t_somelikeithot on Twitter

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雲南の少女 ルオマの初恋

2010-10-03 | 映画(あ行)

■「雲南の少女 ルオマの初恋/When Ruoma Was Seventeen」(2002年・中国)
監督=チアン・チアルイ
主演=リー・ミン ヤン・チーカン シュー・リンユエン リー・ツイ 

※注・結末に触れています
 世界遺産に指定された雲南。棚田が広がる美しい村にはハニ族という少数民族が住む。昔ながらの生活を送る彼らにも近代化の影響は及んできている。都会と田舎の経済格差、貧富の差、近代化による新しい中国と昔からの中国。その対比はこれまでも多くの映画で語られてきているテーマ。17歳の主人公ルオマも友人が都会に嫁に行くことから、漠然と都会に憧れを抱いていた。

 とうもろこしを売りに出た街で、ルオマは写真家のアミンと出逢う。アミンは観光客がルオマと写真を撮りたがるのを見て、彼女と一緒に棚田をバックに写真を撮る商売を思いつく。行動を共にすることで、ルオマは次第にアミンに恋心を抱き始める。閉鎖的なハニ族の生活から、ルオマの世界が少しずつ広がり始めるのだ。とうもろこしの代金の代わりにアミンが渡したウォークマンもそのひとつ。ヘッドフォンから流れるのはエンヤのCaribbean Blue。癒しの音楽の代表ともいえるエンヤとこの風景がなんとマッチすることか。次々に訪れる観光客とルオマたちハニ族との様子を比較するだけでも、格差という現実が読み取れるはずだ。

 おばあちゃんが口数が少ないながらもルオマを見守る様子がとても印象的。ハニ族の生活の様子も興味深い。結婚前夜に好きだった者が花嫁に告白する習わし。都会に嫁に行くルオマの友人は銀の腕輪を贈られる。そのことをおばあちゃんに話すルオマ。そのおばあちゃんの手にも腕輪が。田植え前に若い男女が泥玉を投げ合うところも心に残る。最初に投げる泥玉は、好きな相手に向かって投げるのだ。ルオマの家を訪問したアミンは、おばあちゃんからその習わしを聞く。その後、水田にアミンが落ちる場面でその習わしが無言の伏線となっている。・・・うーん、実に見事。脚本がよく練られている。

 ルオマの恋は結局成就することはない。「中国の小さなお針子」のように劇的に彼女の人生を変える恋ではなかったが、彼女を確実に成長させる恋だった。アミンと一緒に都会に行って、どうなったろう。一人の女性として愛されることができただろうか。「山の郵便配達」のお母さんのようにさみしい思いをするだけではなかっただろうか。アミンは結局、美しい棚田の背景の中に立つルオマを愛したのではないだろうか。そのままの彼女を。純粋な気持ちを呼び起こしてくれる佳作。

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ハート・ロッカー

2010-10-01 | 映画(は行)

■「ハート・ロッカー/The Hurt Locker」(2008年・アメリカ)

●2009年アカデミー賞 作品賞・監督賞・脚本賞・音響賞(編集)・音響賞(調整)・編集賞
●2009年全米批評家協会賞 作品賞・監督賞・主演男優賞
●2009年NY批評家協会賞 作品賞・監督賞
●2009年英国アカデミー賞 作品賞・監督賞・オリジナル脚本賞・撮影賞・編集賞・音響賞
●2010年日刊スポーツ映画大賞 外国作品賞

監督=キャスリン・ビグロー
主演=ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー ブライアン・ジェラティ レイフ・ファインズ ガイ・ピアース

 キャスリン・ビグロー監督のオスカー受賞作。劇映画ではあるが、この映画はまるでイラクの爆弾処理ドキュメンタリー。カメラはときに主人公たる爆弾処理班の目線、ときに彼らを襲うイラク人の目線でこの厳しい現実を追う。そういえばこれまでのビグロー監督作品もいわゆる主観移動が多かった。僕らを映画の世界にぐいぐい引き込んでいく。「ハートロッカー」はこれまでとは違い、物語を盛り上げるような劇伴もなく、どちらかというと淡々とブラボー中隊が撤退するまでの日々を綴っていく。映画の冒頭、印象的な言葉がスクリーンに現れる。「戦争は麻薬だ。」これまでも映画は様々な戦争の狂気を描いてきた。「地獄の黙示録」のカーツ大佐やキルゴア中佐はその象徴かもしれない。でもかつて描かれた戦争の狂気は特殊な状況だったり、特別な人間だったり、一般の我々の感覚とは異なるものだった。しかし、「ハートロッカー」が描いたのは誰にでも起こりうる狂気なのだ。そこが大きく異なる。

 映画のラスト、ジェレミー・レナー演ずる軍曹はアメリカに帰還する。そして生まれたばかりの子供に話しかける。子供の頃興味があることはたくさんあったが、大人になるとだんだん減ってくるんだよな。今はもういくつかしかない・・・そんなことを言う。そして彼は再び防護スーツに身を包み、戦場で砲弾に向かっていく・・・。それまで爆音と怒号だけだった映画館の中に、突然ディストーションギターの音が炸裂する。このラストは強烈。それまで映画を覆っていたものが一気に解き放たれるような迫力。爆弾に向かっていくしかない主人公の悲しさ。アメリカの観客はこの場面にヒロイズムを感じて拍手するのだろうか。帰還兵の問題をストレートに語る反戦映画よりも僕には衝撃的なラストシーンだった。戦争は麻薬だ、という冒頭の引用と主人公のラストのつぶやき、その見事な呼応に背筋がゾクッ。悲しいけど、これ戦争なのよね。

 ビグロー監督の視線の先には、一貫して何かに取り憑かれた男たちがいる。狂おしいまでの執着をもつ男たちの姿に彼女は惹かれるのだろう。「ハートブルー」では「これは神とのセックスだ」とスカイダイビングするパトリック・スウェイジ、彼の逮捕に執念燃やすキアヌ・リーヴス。「ストレンジ・デイズ」ではヴァーチャル追体験装置に溺れるレイフ・ファインズ。それらには必ず危険がつきまとう。本作も然りだ。かつてビグロー監督の夫だったジェームズ・キャメロンもその一人なのだ。

 人間爆弾など目を覆う場面も多いし、二度三度観たい映画ではない。しかしこの衝撃は一度味わっておくべきだろう。

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