昨日、今日と日本列島は大荒れ、釣りどころではないのだが・・・・
釣り場でののんびりした話 その2。
いつも行く釣り場には65歳以上の高齢者がほとんど。
そこには“釣りコミュニティ”が出来ている。
穏やかな天候のある日、風もなく波も穏やか、ところが、みんなが目的とする魚の当たりが全く止まってしまった。
「魚はどこへ行ったのかなぁ・・・」「さっきまでの当たりが嘘のようじゃ・・・」「ちょっと携帯電話してみるか(笑)」 そんな話をしていると誰かの浮子がぴくぴくと動くことがある。 すわっ!
上げてみると、対象の魚ではない。そこで話がまた展開する。釣れない時間が長ければ長いほど話があちこちに飛ぶ。
「まだ、えーほうよ!(良い方だ)この間なんか、昼間の3時間粘ったけど何も上がらなくて・・・」「夕方になったらなんとか大きめの魚が数匹来たけどなっ・・・」
暫くすると、潮の流れが変わり釣れ始めた。
「さぁ!きょうは100匹目標じゃ!この辺の魚を釣り上げてしまうぞ!」などと言い始める老人は、サビキで1回3匹から4匹を釣り上げ、「わはっは、わはっは、どうじゃ」と笑顔を見せる。
私たちが狙う魚は回遊魚のゼンゴアジ。潮の良いときになると50匹ほどは短時間ですぐ上がる。だが、潮が悪い時間帯になると全く釣れない時もある。
調子の良いときは、話す暇がないほどで推移するが、悪いときは仕掛けの話をするなど釣り談義に花が咲く。
先日、たまたま横で釣っていたベテランの人にほとんど当たりがなく、「あすまた挑戦する!」と言って帰宅した人がいた。「私もそろそろ・・・」と言って納竿したが、隣の一人だけ残った。
その人はその後1時間ぐらいで、焼きアジになるぐらいの大きめが来たという話を翌日朝聞いた。
釣りには粘りも必要だ。
翌日朝は時合いも良く、先に帰った人と二人で、数百匹釣り上げた。数を競うぐらいの豊漁だったのだが、この魚はあまり多く釣ると処理(お裾分け)が大変だ。
今、釣り場には春の潮風を浴びながら、釣り好き高齢者の元気な声が響いている。