日曜日の早朝6時半ごろ、いつもの釣り場に到着。
となりのグラウンドではゲートボールをする老人が元気な声を上げている。
釣り場は日曜で好天とあって早起きした男性釣り人でいっぱいだった。
やがて、1時間あまり経って中学生二人が、釣り道具を持ってその釣り場にやってきたが、挨拶もしない、黙って割り込みをしようとしていた。そこで、常連の釣り人が、「おはよう!この間は狭いから投げるのを気を付けるようにしてなっ!」と一言。声を掛けられた中学生は素直に「はい。わかりました」と返事。周囲を気にかけながら釣りを始めた。
いつものことながら、日曜日の釣り場には家族連れのファミリーフィッシングや中、高校生のグループなどが、この場のベテランに交じって立錐の余地もないぐらい竿を出す。問題は投げた時に他人に迷惑をかける初心者が多いので、常連組は初心者をうまくリードしなければ道糸やハリスが絡まったりして、気持ち良く釣りができない事態が起きることがある。
釣り人にはいろいろな性格の人がいる。声を掛けても単に「はい」、「そうじゃね~」程度の言葉を返す人、ちょっと声を掛ければ釣りの話から家庭の話までし、10数分も経てば旧知の仲になっている場合もある。
先日90歳で亡くなった三國連太郎さんと西田敏行さん演じる『釣りバカ日誌』シリーズで描かれていた映画のようなコンビの妙も案外できることがある。
釣り場でコミュニケーションを図り、釣り以外の話でも盛り上がり、初老の人たちが元気に余生を楽しむ。その中に入って先人から釣り技術を学びながら獲物をゲットする。釣り人それぞれの元気な笑い声が波止にこだましている。