電光石火、三菱自動車燃費不正問題は業界再編に発展した。
三菱自動車の燃費データ不正問題は、発覚からわずか3週間で、日産自動車との電撃的な資本業務提携へと発展した。日産は当初、三菱自動車との軽自動車分野での提携解消も視野に入れていると見られていたが、選んだ道は三菱自動車への資本参加による経営支援だった。国内雇用とスリーダイヤブランドの維持のため、日産に支援を仰ぎたい三菱グループと、国内やアジア販売で三菱グループとの連携を強化したい日産。双方の思惑が絡んで、資本提携に向けた動きが急展開した。(毎日新聞)
燃費データ不正問題が発端となったのだが、三菱自動車はこれまでにもリコール隠しなどの問題が発生した後、日産と提携関係を強めていて、今回の燃費データ不正問題は日産が不正を指摘し始まった。
日産が火をつけた格好で、どのように展開していくのかなっと思っていたら、電撃的に日産の傘下という発表だ。これまで行ってきた三菱グループ内での救済が出来なかったということだろう。
会見で日産・三菱自動車のそれぞれトップは笑顔で固い握手を交わしていた。印象に残ったのは日産ゴーン会長が「両社ウインウインの関係だ」云々の話だ。日産・三菱ともにメリットは大きいのだろう。
だが、ここで忘れてならないのは、ユーザーサイドに立った再編を!という事だ。
世界をリードする日本の自動車産業が今回の再編でユーザーとの信頼関係をより強くし、レベルの高いクルマを提供できるシステムを構築していくことが重要だろう。
これまで3回の汚名を挽回、返上するためにも、両社がしっかりスクラムを組んで臨んでほしい。再編には〇〇閥だとか△△系だとかという問題が社内に出てくるが、それを乗り越える新しい力を企業として出してもらいたいものだ。