今日、明日、天気は吉!と出た。最後のコシヒカリ、刈っちまおうぜ。
神さんは母親介護で、農休日。一人で1反部、何から何まで終わらせるって、無理!まずは刈って、杭を立てて、その傍にイネ束を集める、そこまでが本日の目標だ。そのまま一晩放置して、明日杭に掛けてすべてを終わらせる。なっ、だから、2日連続の好天気じゃなきゃダメなわけよ。
なぁに、刈って集めるだけならチャラいぜ。午前中さっさと刈っちまって、午後はのんびり、でもないか、イネ束拾い集めすりゃいいんだもの。機械の調子もいいし、田んぼも乾いてる。すんなり思惑通りに事は運ぶさ。そう、畔沿いの雑草も片付けてあるし、角刈りも済ませておいた。楽勝だぜ。うーん、夜露がまだ残っちゃいるが、刈ってるうちに乾くだろう。よぉし、行くぞ!刈って刈って刈りまくるぞ、って気合い十分、稲刈り機を乗り入れた。
おっと、3束刈り取ったところで、早くも結束トラブル。あるある、機械だって、起き抜けは機嫌悪いのさ。結束部のカバーを外し、絡まった麻ひもを取り外して、さぁ、この後はバリバリ刈り進むぜ。と、再出発もまたもやか不具合!2条刈りのうち、右側が刈れないままどんどん機械に詰まって行く。お、おい、どうしちまったんだよ?雑草、ほとんどないだろ。無理強いして突き進んでるわけでもない。なんで、刈れないんだ?刃の切れ味、寿命だったか?そんなことない。一昨日までザックザック刈ってたじゃないか。なのに、・・・
後退して、事故現場から機械を離し、再度、結束部分を整備する。微妙なんだよ、この部分は。刈ったイネが一定程度溜まると、自動的に紐を回して結わいて紐を切る。人間がやったって結構複雑な操作を、刈り取りの進行と同時進行で続ける。凄いよな、この仕組み完成させた奴は。などと、最初はゆとりで修理に当たっていたが、その後も同じトラブルは頻発、その都度、カバーを外し、修理4点セットで処理して行く。
カバーを外すスパナ、紐を切る鋏、爪に挟まった紐を引っ張り出すペンチ、それと、爪を広げるマイナスドライバーだ。ちょくちょく故障する我が家の稲刈りでは、手放せない必須アイテムだ。重たいがポケットに入れて常時携行しいる。
しつこく雁字搦めに絡まった紐を、切ったり、引っ張ったり、外したりしなが、ようやく、故障個所を修復。さっ、今度は大丈夫!のはずが、またもや同じトラブル。どうして刈れない?そうか!葉っぱや穂に付いた夜露のせいだ。その重さで、掻き寄せる回転爪の力が及ばず、刈れないままに寄って来て、詰まるんだ。満員すし詰めの電車で乗り切れぬ乗客挟んだままで出発しちまう無謀運転みたいなもんだ。そうか、と、なれば、対策は一つ。乗車制限、つまり、2条のうち片側だけで刈る、しかいなってことだ。時間は2倍かかるわけだが、無理して故障続けてるよりは先が見える。
そう、明日があるさ、明日が。今日は刈って集めるだけでいいんだ。急かず慌てず刈り終えることに専念しよう。と、気持ち切り替えて、のんびりと、でも疲労は倍増しで、作業を進めた。
よおし、終わりが見えたぜ。あと、20株ほど刈れば、終了だ。なっ、何事も丁寧に根気よく取り組めば、結果は出るってことだぜ。昼は少し回ったが、まっ、仕方ない。それも想定内ってことで。と、その途端、バチンと衝撃音!うっ、嫌な予感!やっぱり。結束されずにイネがバラバラ出てるぜ。もう、最後だって言うのにぃぃぃぃ!またかい!?