印度的処世術3 平成25年1月2日
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悪口や批判をしていた当人が、いつの間にか、近寄ってきて、
今度は力を貸したいと言って来る。
絶対信用していると思い、9年もの良い関係だった方から、
裁判にかけるという脅しまがいの手紙を受け取る。
泥棒事件を起こしても、何もなかったように、旧交をあたためる。
”何が何だかわからないうちに、進行している”人間模様。
在印中、何度か、高等裁判所の弁護士のところに足を運んだことがある。
GKに住んでいたころ、大家さんから訴えられそうになったからだ。
GK地域から 今のローカルな場所へ引っ越しする際、大家さんから、
電気代20万円以上の不当な請求書を受け取った。
私が、引っ越しと同時に、日本へ引き払うと思ったらしい。
帰国する時間も決まっているから、有無を言わさず支払うと思ったことだろう。
身元保証人のS氏も ”外国人が本国に戻る時期と想い、
不当な請求をしている可能性が高い”と言った。
不当であるならば、堂々、真偽を付けたいと思った。
払わなければ裁判にかけるという相手の言い分。
執拗に、引っ越し先の新居も調べて、裁判内容に関する、
内容証明書を送りつけてきた。
しかし、弁護士に相談している間、或ることが発覚して、
私を訴えるという意気込みを相手は失った。
私の署名を偽造していた書類が発見されたからだった。
”署名偽造の罪~”
それが高等裁判所の弁護士からの 大家さんへの、抗議文となり、
面倒くさい裁判沙汰にはならないで済んだ。
この時の事で、 特記しておくことがある。
まだ研究員ヴィザで、給料も無い私に弁護士の相談費用など
払えるはずはなかった。
私の、親友A(インド人)さんの知人K氏からの紹介で
弁護士さんの段取りがついた。
ところが、K氏は私から一切の紹介費用も、
ましてや弁護士さんの費用もとらなかった。
”あなたに便宜を図ってあげるのも、ほかならぬ、Aさんからの紹介だから”
という。
AさんとK氏のファミリー関係 (ブログ平成24年12月29日”音楽の師とファミリー参照”)
の恩恵を受けさせていただいた。
K氏が引き合わせてくれた弁護士さんも 忙しい時間を割いて
相談にのってくださり、原告からの、内容証明の返信も
無償で、書いてくれた。
こうして、気をもんだ、裁判沙汰になる事件は一件落着となった。
どんなに、気まずくなっても、決して、”相手を決して遮断しない”
のが、賢いインド流の付き合い方だと
信頼している、インド人 S氏から聞いた。
確かに、きわめて、現実的な対処方法であることには間違いない。
縁を切ることがたやすいが、縁をつくることが難しい。
縁があれば、また、誤解も解けることがあるだろうし、お互い、
認め合うこともできるかもしれない。
何よりも、縁をつないでおくことは、お互いにとって、プラスになっても、
マイナスにはならないというS氏の信条だった。、
私はあえて、それに一言付け加えたい
”相手の自由を認め” ~ 印度人の、心変わりや、気まぐれ、
マイペース的な行動も含めて、自分の価値観を出さず~
”不本意・期待に沿えない結果であっても、決して 荒々しく話さない”
~柔らかに、できれば笑顔で、~
”相手に 必要とあらば、自らの過ちを認め、他の過ちは説明して、
理解してもらう。”
~毅然とした態度をとるべき時に~
~信念はあることを相手にわからせる~
ことができれば、インド人の幅広い層と、うまくつきあっていける
ような気がする。
今回、B夫人(今回のセラピー体験中、トランスフォーメーション
したクライアント)*から、以下の助言をいただいた。
”あなたは 日本人だから、とてもソフトで、”No” と
言わないだろう と たかをくくられているから、”No”
ともっと、言うべきだと思う”
帰国前日の朝だった。
B夫人から今晩のディナーに是非とお誘いがかかった。
こちらも 帰国間際まで、事が片付かず、忙しかったので、
お断りの電話をした。
”I am sorry , I would like to. but, I could not make it"
ごめんなさい。伺いたいけど、難しいので無理だと思います。
ところが、B夫人は、執拗に熱心に、”来れるときに来て。
何時でもいいから” と 食い下がってきた。
私は、セラピーのセッションをもう一度、設ける約束はしても、
食事はご一緒にする余裕はなかった。
そこで、”セラピー後は 胃袋に、食事が入らないと思うし
また次の機会に・・・”
といえば、
B夫人 ”そんなこと言わないで。少々つまむ程度でも良いでしょう?”
という。
私は続けて ”セラピーのクライアントさんのお料理は日本でも
基本的にいただかないので。その方の作ったときの念が頂いたとき
に入ってしまうので…” と言えば
B夫人 ”私は一切、手をださないわ。使用人と旦那に料理させるから”
という。
ついに 私は ”それはあなたのエゴでしょう・・” と言ってしまった。
B夫人は、”まあまあ、とにかく待っていますから。 食卓に
お招きすることが名誉なの” と 結局、最後まで、折れなかったのである。
そばで電話のやり取りを、聴いていた、日本人のHさんは、
”ご主人B氏が料理作るんですか! 作れるのかなあ?
まあ、そこまで こちらが言ったら、普通、引き下がるのに、すごいですね”
と妙なところに感心していた。
セラピー後、やはり、食事が用意されていた。
デザートまでいただいて、予定時間を2時間もオーバーして家路についた。
* デリーでのアートマセラピー体験:B夫人の手記 平成24年12月22日~27日までのブログ記事参照
B夫人、セラピー体験手記を書いてくれました。 意思も相当強いようです。
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